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不二ラテックス株式会社

5199東証スタンダードゴム製品

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不二ラテックス株式会社5199

事業内容

不二ラテックス株式会社は1949年創業のゴム製品・精密機器メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。主力事業は精密機器事業(ショックアブソーバ・ロータリーダンパー等の緩衝器)と医療機器事業(コンドーム・プローブカバー等ゴム製医療機器)の二本柱。

これに食品容器事業・SP事業が加わる4セグメント構成。緩衝器は住宅設備・家電・自動車・産業用生産設備等の多岐にわたる市場に供給し、医療機器はバースコントロール総合メーカーとして国内外に展開。

子会社として不二ライフ株式会社(コンドーム販売)とFUJI LATEX SHANGHAI CO.,LTD.(中国販売拠点)を有する。

ビジネスモデル

精密機器事業(売上高4,401百万円、セグメント利益率23.2%)が全社売上の約65%・利益の大半を担う高収益セグメント。医療機器事業はディッピング技術を活用したゴム製品の製造・販売で売上高2,128百万円を確保。

製造は国内工場(新栃木・栃木千塚)で行い、中国子会社を通じたアジア・欧米向け輸出も展開。研究開発費135百万円を投じ、製品の高付加価値化と生産技術革新を継続的に推進している。

企業の強み

ショックアブソーバとロータリーダンパーを両軸とする総合緩衝器メーカーは国内で類を見ない存在。2026年3月期の精密機器事業セグメント利益は1,021百万円(前期比43.9%増)、利益率23.2%を達成。

受注高は前期比9.7%増の3,822,688千円、受注残高も前期比17.8%増と堅調で、技術的参入障壁の高さが数値に表れている。

世界最高水準のゴム薄膜化技術(ディッピング技術)を保有し、コンドーム・プローブカバー・食品容器等の多品種製造に応用。ISO13485・ISO9001・ISO14001等の複数認証を取得し品質管理体制を確立。

2025年6月に栃木工場を栃木千塚工場へ統合完了し、医療生活用品の中核拠点を一元化。製造設備の自動化投資も継続中(医療機器事業設備投資40百万円)。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは622百万円(前期633百万円と同水準)を確保。精密機器事業の高利益率が全社のキャッシュ創出を支え、35億円のコミットメントライン契約による流動性バッファーも確保。

財務活動では長期借入金返済366百万円・配当金支払98百万円を実施しながら現金及び現金同等物は2,239百万円に増加した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は415百万円(前期比+99.4%)と大幅増益を達成したが、工場移転統合に伴う減損損失172百万円・固定資産除却損54百万円等の特別損失合計243百万円が発生し、親会社株主帰属当期純利益は63百万円(前期比△78.7%)に留まった。2027年3月期も真岡工場の栃木千塚工場への移転(2027年3月完了予定)に伴う一時費用の発生が見込まれており、純利益の回復ペースを注視する必要がある。

SP事業は売上高86百万円(前期比△77.7%)・セグメント損失51百万円、食品容器事業は売上高182百万円(前期比△14.0%)・セグメント損失118百万円と両事業の赤字が拡大。食品容器事業は新生産設備稼働と工場移転の遅れによる生産効率低下が損失拡大の主因。

2027年3月期は両事業とも増収増益を計画するが、食品容器事業はセグメント利益が引き続き赤字見通しであり、構造改革の実効性と収益化の時期が投資判断上の重要な確認事項となる。

2027年3月期の連結業績予想は売上高7,500百万円(前期比+10.3%)、営業利益480百万円(同+15.4%)、当期純利益287百万円(同+351.0%)と強気の計画。精密機器事業の増収増益継続と医療機器事業の海外向け売上増加が前提。

外部要因として、中東情勢による部材調達難・コスト増、米国関税政策の影響、円安継続によるコスト上昇が下振れリスクとして存在する。また、真岡工場移転完了に伴う一時費用の規模次第では純利益予想に乖離が生じる可能性があり、進捗管理が重要。

成長戦略

精密機器と医療生活用品の2工場体制確立と海外市場開拓による収益基盤再構築

現工場隣接地(栃木インター産業団地内)の土地を取得済み。新製品開発と効率生産を可能にする最新設備の拡充を継続的に推進し、次世代製造拠点の構築を目指す。2026年3月期に有形固定資産取得284百万円を精密機器事業に投下。

ヘルスケア部門(栃木工場)の統合は2025年6月に完了。食品容器事業の真岡工場についても栃木千塚工場内に新生産設備を設置の上、2027年3月中の移転完了を計画。3工場の単一工場への統合により固定費構造を抜本的に改善する。

プローブカバー等メディカル製品の海外市場向け売上増加を前提に増収を見込む。製造設備の自動化および原材料調達の多様化による原価低減と、高品質な製品バリエーションの拡充を中期的に推進。2027年3月期は医療機器事業全体で増収減益(統合費用増の影響)を見込む。

SP事業は新商材展開とコストコントロールによる既存ビジネスの抜本的見直しを進め、2027年3月期に増収増益を計画。食品容器事業は真岡工場移転完了後の生産設備一新により固定費構造を改善するが、移転完了まではセグメント損失が継続する見通し。

処遇改善・教育強化等の人材投資とIT関連投資を全社的に拡大し、中期的な企業価値向上につなげる方針。2027年3月期はこれらのコスト増加を想定しつつも、精密機器事業の増益でカバーする計画。

最終更新: 2026年7月19日