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櫻護謨株式会社

5189東証スタンダードゴム製品

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櫻護謨株式会社5189

事業内容

櫻護謨株式会社は1918年創業のゴム製品メーカーで、消防ホース・防災救助資機材を官公庁向けに製造販売する消防・防災事業、航空機用ダクト・シール部品や原油貯蔵施設向けタンクシール等を製造する航空・宇宙、工業用品事業、および笹塚ショッピング・モールを核とする不動産賃貸事業の3セグメントを展開する。主要顧客は官公庁および三菱重工業をはじめとする航空・防衛関連企業。

連結子会社4社を含むグループ5社体制で、栃木県大田原市の大田原製作所を主要生産拠点とする。2026年3月期の連結売上高は14,541百万円。

ビジネスモデル

消防・防災事業では官公庁の予算調達に対応した受注生産型の製造販売を行い、航空・宇宙、工業用品事業では米国カークヒル社・パーカーハニフィン・ストラトフレックス社との技術援助契約に基づく高付加価値部品を製造し、航空・防衛・エネルギー分野の顧客に供給する。不動産賃貸事業は笹塚ショッピング・モールのテナント賃料収入により安定的なキャッシュフローを創出し、グループ全体の経営基盤を補完する。

企業の強み

米国カークヒル社およびパーカーハニフィン・ストラトフレックス社との技術援助契約に基づき、航空機用ダクト・PTFEホース・インフレイタブルシール等を日本国内で独占製造・販売する権利を保有。2026年3月期の同セグメント営業利益率は19.2%に達し、高い参入障壁と収益性を実証している。

1950年に「桜ファイヤーホース」特許登録以来、消防ホース・防災救助資機材を官公庁向けに供給し続けてきた実績を持つ。2026年3月期の消防・防災事業受注残高は2,030百万円(前期比646.8%増)に急拡大しており、次期以降の売上を裏付ける受注基盤が形成されている。

1978年竣工の笹塚ショッピング・モールを核とする不動産賃貸事業は、2026年3月期に売上高511百万円・営業利益率18.1%を維持。テナント収益が好調に推移しており、製造事業の業績変動を補完する安定的なキャッシュフロー源として機能している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高14,540百万円(前期比19.3%増)、営業利益1,231百万円(同91.3%増)と2024年3月期の高水準に迫る回復を達成した。しかし、中東情勢の緊迫化による石油製品の調達不確実性と一部原材料の供給制約を理由に2027年3月期の業績予想が未定とされており、投資家にとって先行き見通しの判断が困難な状況にある。

合理的な算定が可能となった時点での速やかな開示が求められる。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは601百万円のマイナス(前期は423百万円のプラス)に転落した。売上債権の増加1,456百万円と棚卸資産の増加1,485百万円が主因であり、受注残対応の生産拡大に伴う運転資本の急膨張が顕著。

短期借入金は970百万円増加し2,030百万円となっており、売上高の増加に見合った回収サイクルの管理と借入依存度の動向を継続的に注視する必要がある。

2026年3月期は特別損失として減損損失144百万円(前期27百万円)を計上した。これは福利厚生施設の遊休資産判定に伴う資産除去債務の再見積り(112百万円加算)に対応するもので、物価高騰を反映した見積り変更が背景にある。

税金等調整前当期純利益は1,046百万円にとどまり、経常利益1,188百万円との乖離が生じた。今後も遊休資産の処理や設備の老朽化対応に伴う追加損失計上リスクには留意が必要。

成長戦略

航空・宇宙分野の拡大と消防・防災の提案型営業強化で持続的成長を目指す

多発する自然災害の現場ニーズに応える商材の企画開発と提案営業を継続。2026年3月期は災害避難生活の環境改善対応資機材、林野火災対応資機材、車両積載用救助資機材の販売が増加し、売上高8,297百万円(前期比21.3%増)、セグメント利益522百万円(同51.8%増)を達成した。

官需大型機用部品・エンジン用部品・宇宙関連製品の販売拡大に加え、新規顧客からの受注獲得と難易度の高い製品製造に注力。2026年3月期は売上高5,731百万円(前期比18.2%増)、セグメント利益1,102百万円(同72.1%増)と高い成長率を実現した。

受注残の増加に対応した生産実行を推進するとともに、一部製品における販売価格の改定効果が顕在化。2026年3月期の有形固定資産取得支出は557百万円と前期165百万円から大幅増加しており、生産能力増強への投資が進んでいる。原材料供給制約への対応が次期の課題となっている。

最終更新: 2026年7月19日