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株式会社朝日ラバー

5162東証スタンダードゴム製品

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株式会社朝日ラバー5162

事業内容

株式会社朝日ラバーは1970年創業の精密ゴム製品メーカーで、工業用ゴム事業と医療・衛生用ゴム事業の2セグメントを展開する。工業用ゴム事業では車載内装照明用ASA COLOR LED、操作系精密ゴム製品(Oリング・スイッチ用)、卓球ラケット用ラバー、RFIDタグ用ゴム製品等を製造・販売する。

医療・衛生用ゴム事業では採血用・薬液混注用ゴム栓、医療用逆止弁、プレフィルドシリンジガスケット、医療手技シミュレータ等を手掛ける。国内工場(埼玉・福島・白河)に加え、中国・香港・北米に子会社を持ちグローバルに供給体制を構築。

主要顧客はアルプスアルパイン、日亜化学工業、タマス等の大手メーカーである。

ビジネスモデル

売上高の約76%を工業用ゴム事業、約24%を医療・衛生用ゴム事業が占める。従来は顧客仕様に基づくOEM製造が主体だったが、「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質・マイクロ加工技術」の3つのコア技術を活かし、設計・開発から製造まで一貫して担うODMへの移行を推進。

設備投資は主に長期借入金と営業キャッシュフローで賄い、10億円のコミットメントライン契約で流動性を確保している。

企業の強み

「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質・マイクロ加工技術」の3つのコア技術を保有し、これらを複合・融合させることで高付加価値製品を実現。ASA COLOR LENSは国際宇宙ステーション(ISS)にも採用され、シロキサン除去技術を活かした車載用途での採用も拡大するなど、技術の独自性が顧客からの信頼を獲得している。

2026年3月期において工業用ゴム事業売上高5,947百万円、医療・衛生用ゴム事業売上高1,905百万円と2セグメントを持つ。医療・衛生用ゴム事業は2026年3月期に過去最高売上高を達成し、採血用・薬液混注用ゴム栓の受注拡大に加え、医療用逆止弁・手技シミュレータ等の自社開発製品が貢献。

工業用ゴム事業の変動リスクを医療事業が補完する構造となっている。

国内(埼玉・福島・白河)の複数工場に加え、中国(東莞・上海)、香港、北米(Asahi Crosslink Corporation)に子会社を展開。工業用ゴム事業では中国向け販売を東莞朝日精密橡膠制品有限公司が、欧米向けをAsahi Crosslink Corporationが担い、医療事業では2024年8月設立の朝日フロントメディックが医療機器販売業許可を取得し国内販売体制を強化している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は前期の減損損失(288百万円)消滅と売上債権回収改善(320百万円の減少)により営業利益197百万円・当期純利益158百万円と黒字転換を果たした。しかし2027年3月期予想は営業利益148百万円(前期比25.2%減)、当期純利益85百万円(同46.5%減)と再び利益が大幅に減少する見通しであり、構造的な収益力の脆弱さが懸念される。

2026年3月期において工業用ゴム事業のセグメント利益は305百万円(前期比165.8%増)と急回復した一方、医療・衛生用ゴム事業のセグメント利益は131百万円(前期比24.4%減)と販売製品構成変化の影響で大幅に低下した。医療事業は売上成長が続くにもかかわらず利益率が低下しており、製品ミックスの管理が今後の課題となる。

2026年3月期の売上高7,852百万円・営業利益率2.5%は、第15次中期経営計画(2026〜2031年)の定量目標である連結売上高100億円以上・営業利益率5%以上と依然として大きな乖離がある。外部環境として世界的なインフレ・円安による資源価格上昇、地政学リスク、中国経済停滞が継続しており、目標達成には製品ミックス改善と抜本的なコスト構造改革が不可欠である。

成長戦略

ウェルネスブランディングを軸に4事業の成長と売上高100億円・営業利益率5%を目指す

「Beyond 2030」をテーマに2026年4月より5ヵ年計画を開始。モビリティ・医療・スポーツ健康・生活の4市場に「ウェルネス」として付加価値を集約し、連結売上高100億円以上・連結営業利益率5%以上を定量目標とする。

採血用・薬液混注用ゴム栓、医療用逆止弁、医療シミュレータの受注増加を継続的に推進。2027年3月期も受注増加を見込む。2026年3月期売上高1,905百万円(前期比7.9%増)と成長継続中だが、セグメント利益率は低下しており製品ミックス改善が課題。

自動車関連向け精密用ゴム製品・卓球ラケット用ラバーの受注拡大に向け、新たな生産体制の構築と合理化投資を継続。2026年3月期のセグメント利益は305百万円(前期比165.8%増)と急回復し、投資効果が一部顕在化している。

顧客仕様に基づく受託製造から自社設計・開発を担うODMへの移行を推進し、3つのコア技術を活用した高付加価値製品の比率を高める。社外リソースとの連携も活用し、4事業の収益性向上を図る。

2026年3月期より株式付与ESOP信託を新たに導入。従業員の株価意識向上と勤労意欲向上を図り、中長期的な業績向上と企業価値増大への貢献意識を高めるインセンティブ制度として機能させる。当連結会計年度末時点で96,600株(帳簿価額69百万円)を信託に保有。

最終更新: 2026年7月19日