株式会社MORESCO logo

株式会社MORESCO

5018東証スタンダード石油・石炭製品

株式会社MORESCO logo
株式会社MORESCO5018

事業内容

株式会社MORESCOは、特殊潤滑油・合成潤滑油・素材・ホットメルト接着剤・エネルギーデバイス材料を製造・販売する化学品メーカー。1958年に松村石油研究所として設立され、2009年に現商号へ変更。

国内(日本)・中国・東南/南アジア・北米の4地域セグメントで事業を展開し、連結子会社15社・持分法適用関連会社1社を擁する。主要顧客は自動車・半導体・衛生材料・データセンター関連産業で、ハードディスク表面潤滑剤や難燃性作動液など高機能ニッチ製品に強みを持つ。

2026年2月期の連結売上高は34,871百万円。

ビジネスモデル

「ユーザーのための研究開発」を経営理念に掲げ、境界領域(摩擦・磨耗)の課題解決に特化した製品を自社開発・製造・販売する垂直統合型モデル。研究開発スタッフ105名(従業員比13.2%)を擁し、研究開発費は年間1,599百万円。

日本の本社・研究センターを中核に、中国・東南アジア・北米に技術者を派遣してグローバル開発体制を構築。製品の高機能化・高付加価値化により価格競争を回避し、安定的な収益を確保する。

企業の強み

独自の分子構造設計と合成・精製ノウハウにより開発した新規化合物が主要ディスクメーカーで採用。2025年2月期にはハードディスク表面潤滑剤の売上高が大幅増加し、日本セグメントの増収を牽引。MAMR・HAMR等の次世代記録技術向け耐久性・耐熱性潤滑剤の開発も継続中。

日本・中国・東南/南アジア・北米の4地域に製造・販売拠点を持ち、2026年2月期の海外売上高合計は12,623百万円(全体の約36%)。2023年10月の北米CROSS TECHNOLOGIES N.A. INC.事業譲受、2025年1月のメキシコ子会社設立など、M&Aと有機的成長を組み合わせた拡張を継続。

当連結会計年度の研究開発費は1,599百万円。ペロブスカイト型太陽電池向け封止材、オートファジー活性化薬の創薬研究、ナノエマルジョン技術の化粧品応用、バイオガス由来非石油オイル製造など、複数の次世代事業を並行開発。2024年2月には創薬化合物の特許を出願。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期の営業利益は1,071百万円(前年同期比106.1%増)、経常利益は1,117百万円(同153.2%増)、親会社株主帰属純利益は731百万円(同208.3%増)と全利益項目で大幅増益。通期営業利益予想2,400百万円に対する第1四半期進捗率は44.6%に達しており、通期予想の達成確度は高い。

為替差損が前年同期の139百万円から21百万円へ大幅縮小したことも経常利益の押し上げに寄与した。

北米セグメントは主要顧客での需要減少により外部売上高439百万円(前年同期比11.4%減)、セグメント損失15百万円(前年同期は45百万円の利益)と赤字転落。CROSS TECHNOLOGIES N.A. INC.の吸収合併完了後も収益改善が遅れている点は注視が必要。

また、米国のイランへの武力行使を受けた中東情勢の混乱による原油価格高騰が長期化した場合、原材料調達難と製造業顧客の活動制約が業績の下振れ要因となりうる。

日本セグメントのセグメント利益は819百万円(前年同期比167.4%増)と全社営業利益1,071百万円の約76%を占める。価格是正効果・在庫確保需要・高付加価値製品の販売増が重なった結果であるが、中東情勢の正常化や在庫積み増し需要の一巡後に国内需要が反動減となるリスクも存在する。

東南/南アジアはセグメント利益が大幅改善(前年同期比207.3%増)しており、海外収益の多極化が進む方向性は評価できる。

成長戦略

第10次中計のもと製品高度化・海外拡大・次世代事業創出を三本柱に推進

データセンター向けハードディスク表面潤滑剤をはじめとする高付加価値製品の売上拡大を推進。2027年2月期第1四半期において日本セグメントで実績として売上増加が確認されており、AI投資拡大という市場環境を追い風に需要が継続している。

MORESCO USA Inc.によるCROSS TECHNOLOGIES N.A. INC.の吸収合併(2026年1月1日完了)により重複業務統合・コスト削減を図る。ただし2027年2月期第1四半期時点では北米セグメントが損失15百万円と赤字転落しており、統合効果の本格発現は今後の課題。

タイ・インドネシア・インド等の自動車生産台数増加を背景に特殊潤滑油の需要拡大を取り込む。不採算製品の整理と高付加価値品比率向上により、2027年2月期第1四半期のセグメント利益は167百万円(前年同期比207.3%増)と大幅改善が実現。

原材料価格変動に対し全部門で価格是正を実施し、コスト転嫁力を発揮。2027年2月期第1四半期において日本セグメント全部門で価格是正を実施し、売上総利益の大幅改善(前年同期比743百万円増)に貢献。中東情勢混乱下でも収益を確保した実績を示した。

最終更新: 2026年7月17日