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大成ラミックグループ株式会社

4994東証スタンダード化学

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大成ラミックグループ株式会社4994

事業内容

大成ラミックグループ株式会社は、即席麺の液体スープ・ドレッシング・タレ類・わさび・醤油等を対象とした液体充填用ラミネートフィルムの開発・製造・販売を中核事業とする。加えて、自社開発の液体充填機「DANGAN」シリーズを併販することで、食品メーカー等の工場における液体包装工程のトータルソリューションを提供する。

国内では埼玉・新潟に生産拠点を持ち、米国・マレーシア・タイに販売子会社を展開。2025年4月に持株会社体制へ移行し、大成ラミック株式会社(販売・機械製造)とDANGANフィルム株式会社(フィルム製造)を傘下に置く。

主要顧客は食品メーカーを中心とした製造業であり、2026年3月期の売上高は32,484百万円。

ビジネスモデル

包装フィルム部門(売上高28,381百万円)が売上の約87%を占め、液体充填用フィルムを中心に継続的な受注を確保する。包装機械部門(売上高4,102百万円)では「DANGAN」シリーズの本体販売に加え、アフターサービス・メンテナンス・IoTクラウドサービス「H.U.G.Home」による継続収益も獲得。

フィルムと機械を一体提案することで顧客の切り替えコストを高め、安定的な取引関係を構築している。

企業の強み

有報において「液体充填用フィルムと液体充填機の双方を一元的に提供する国内唯一の企業」と明記されている。フィルムと機械の双方を自社開発・製造することで、顧客の液体包装工程に対するトータルソリューション提供が可能であり、競合他社が短期間で模倣困難な事業構造を有する。

2026年3月期末時点で借入金残高はゼロ。総資産35,164百万円に対し純資産は25,968百万円と自己資本比率は約73.9%に達する。設備投資資金も自己資金を主体に調達しており、財務的な安定性が高い。当期の設備投資額は2,289百万円(建設仮勘定除く)を実施しながらも無借金を維持している。

2026年3月期の受注残高は8,345,175千円(前年同期比22.2%増)。うち液体充填機の受注残高は前年同期比52.9%増と急増しており、包装フィルムの受注残高も19.1%増と堅調。先行指標としての受注残高の積み上がりは、次期以降の売上高を下支えする具体的な根拠となっている。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期の会社予想は売上高36,700百万円(前期比13.0%増)の一方、営業利益1,300百万円(同46.2%減)、当期純利益950百万円(同38.9%減)と大幅な減益を見込む。増収にもかかわらず利益が急減する要因の詳細は短信上明示されていないが、タイ子会社設立を含む海外展開投資や国内設備投資の費用化が主因と推察される。

投資の回収見通しと収益回復のタイムラインを投資家は精査する必要がある。

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は1,554百万円(前期比8.1%減)となり、年間配当金も80円(うち記念配当10円含む)から70円へ減額。配当性向は27.9%と前期29.9%から低下した。

外部要因として法人税等の増加(前期605百万円→当期940百万円)が純利益を圧迫した。2027年3月期予想配当は70円維持だが、配当性向は44.7%に上昇する見込みであり、利益水準の回復が株主還元の持続性に直結する。

営業活動によるキャッシュ・フローは2,258百万円と前期3,344百万円から32.5%減少。棚卸資産の増加762百万円、売上債権の増加555百万円が主因。

現金及び現金同等物の期末残高も5,781百万円から4,672百万円へ1,109百万円減少した。投資活動(2,266百万円の支出)と自己株式取得(633百万円)が重なった結果であり、財務基盤は依然強固だが、2027年3月期の大型投資継続時の資金動向は引き続き注視が必要。

成長戦略

国内収益最大化・海外拡大・新事業創出・環境対応の4軸で持続成長を追求

液体小袋包装の強みを軸に継続的な価格改定を実施し、原材料・物流コスト上昇を転嫁。国内生産設備の改修(2026年3月期に有形固定資産取得1,926百万円を支出)により生産性向上と品質体制強化を推進。歩留り向上と強固なサプライチェーン維持で安定供給を確保する。

2026年3月期にTaisei Lamick(Thailand)Co., Ltd.を新設しASEAN地域での事業基盤を構築。米州では2026年3月期も堅調な地合いが継続し売上高3,920百万円(前期3,679百万円)に拡大。

既存展開地域への経営資源集中と各地域ニーズに応じた戦略実行で売上拡大と収益性向上の両立を図る。

少子高齢化に伴う労働力不足や需要構造の変化に対応するため、人材・組織体制・DX推進の強化に継続的に取り組む。ソフトウエア投資(期末残高598百万円、前期430百万円から増加)がDX推進の一環として進捗。役員向け株式交付信託・株式給付信託型ESOPにより人材の中長期的なインセンティブ設計も実施。

グループ全体の収益性向上と安定供給維持に向け、サプライチェーンの最適化施策を推進。2027年3月期は売上高36,700百万円(前期比13.0%増)を見込む一方、先行投資による費用増加で営業利益1,300百万円(同46.2%減)を予想。投資フェーズを経た収益回復が中期的な課題。

最終更新: 2026年7月19日