事業内容
OATアグリオ株式会社は「食糧増産技術(アグリテクノロジー)と真心で世界の人々に貢献する」を経営理念に掲げ、農薬(防除技術)・肥料(施肥灌水技術)・バイオスティミュラントの3技術領域で農業向けソリューションを提供する。国内は全農・商系代理店経由の販売体制を持ち、海外は連結子会社29社(オランダBlue Wave Holding B.V.、スペインLIDA Plant Research S.L.、インドOAT&IIL India Laboratories等)を通じてアジア・欧州・中南米・アフリカに展開。
主要顧客は施設園芸農家・農業法人・農業資材流通業者で、丸善薬品産業が売上高の16.2%を占める最大顧客。2025年12月期の売上高は31,950百万円。
ビジネスモデル
徳島県鳴門市の研究所・工場・栽培研究センターを核に、原体合成からスクリーニング・製剤化・農薬登録取得まで一貫して自社開発を行い、全農・商系代理店・グループ子会社の販路を通じて収益化する。肥料・バイオスティミュラント分野(売上高19,950百万円、構成比62.4%)が農薬分野(11,786百万円)を上回る規模に成長。
研究開発費2,662百万円(売上比8.3%)を継続投資し、新製品パイプラインを維持する。
企業の強み
農薬(防除技術)・肥料(施肥灌水技術)・バイオスティミュラントの3領域を単一グループで提供できる点が差別化要因。養液土耕栽培システム(累計販売台数約3,000台・25年超の実績)とAI生育診断を組み合わせた「アグリオいちごマスター」など、製品単体ではなくトータルソリューションとして農家に提案できる体制を持つ。
天然・食品添加物由来で有機JAS適合の「グリーンプロダクツ」製品群(カリグリーン・アカリタッチ・サフオイル等)を保有し、米国では「カリグリーン」のOMRI有機認証を取得。国内りんご・柑橘市場での販売量拡大が確認されており、有機農業・環境配慮型農業の需要拡大に対応できる製品ポートフォリオを構築済み。
徳島県鳴門市(国内)、インド(OAT&IIL India Laboratories)、スペイン(LIDA Plant Research S.L.)の3研究開発拠点を保有。2025年12月期の研究開発費は2,662百万円(売上比8.3%)で、新規化学合成防除資材・グリーンプロダクツ・バイオスティミュラントの開発を継続投資している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期22,657百万円から2025期31,950百万円へ5期連続増収。営業利益率は2024期(3,114百万円、10.5%)を底に2025期(3,450百万円、10.8%)で回復し、2026年12月期第1四半期は18.9%(1,882百万円)と高水準を記録。
農薬分野(前年同期比19.9%増)・肥料バイオスティミュラント分野(同9.4%増)の両輪成長が加速の主因。外部要因として前年同期の為替差損(122百万円)消滅が経常利益改善に寄与。
通期予想(売上高33,820百万円、営業利益3,800百万円)は前期比それぞれ5.9%増・10.1%増を見込み、中計最終年度の目標達成に向けた進捗は順調。
成長戦略
グリーンプロダクツ・バイオスティミュラント・スマート農業・グローバル展開の4軸で2026年売上高33,820百万円を目指す
天然・有機JAS適合農薬「サフオイル」「トモノール」等を国内外で展開。2026年12月期第1四半期において前年同期比で販売増を達成しており、農薬分野全体の19.9%増に貢献。環境配慮型農業需要の拡大を背景に継続的な成長が見込まれる。
「炎天マスター」「リダバイタル」「アルガミックス」「フルボディ」の4製品が2026年12月期第1四半期に好調な販売を記録。肥料・バイオスティミュラント分野の売上高5,572百万円(前年同期比9.4%増)に寄与。植物免疫賦活という新カテゴリーでの先行者優位を活かした市場開拓を継続。
スペインLIDA Plant Research、チェコAsahi Chemical Europe、インドネシアPT. OAT MITOKU AGRIOの3社が2026年12月期第1四半期に順調な業績を維持。海外売上高は7,044百万円(全体の70.7%)と高い海外比率を維持。
「ダニサラバ」「オンコル」等の農薬製品の海外展開も順調に推移。
未利用生物資源を用いた循環型養液栽培(プロバイオポニックス)およびスマート農業(AI・センシング技術活用)を注力事業として位置付け、新中期経営計画(2024-2026年)の最終年度に向けて積極投資を継続。現時点では売上貢献は限定的だが、中長期の成長ドライバーとして育成中。
最終更新: 2026年7月17日

