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コニシ株式会社

4956東証プライム化学

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コニシ株式会社4956

事業内容

コニシ株式会社は1925年創業の接着剤メーカーで、「ボンド」ブランドを中心に工業用・家庭用・建築土木用接着剤、シーリング材、粘着テープ等を製造販売するボンド事業(売上高74,315百万円)を中核に、化学品専門商社としての化成品事業(39,194百万円)、社会インフラ・建築ストック市場向け補修・改修・補強工事を請け負う工事事業(23,059百万円)の3事業を展開する。国内外に子会社20社・関連会社1社を擁し、自動車・電子電機・建設・住宅など幅広い産業を顧客基盤とする。

2026年3月期の連結売上高は136,569百万円。

ビジネスモデル

ボンド事業では自社工場(栃木・滋賀等)で接着剤・シーリング材を製造し、ホームセンター・建設業者・自動車メーカー等に販売する。化成品事業は化学品専門商社として仕入・販売マージンを収益源とし、工事事業はボンド事業の補修・改修用接着剤・工法を活用した施工請負で収益を得る。

3事業間のシナジーにより、製品販売から施工まで一貫したソリューションを提供する。

企業の強み

1925年創業以来、合成接着剤「ボンド」ブランドを確立し、浦和・大阪・シーリング材の3研究所体制で継続的な製品開発を実施。2026年3月期の研究開発費は1,694百万円(前期比2.4%増)。

住宅・建設から自動車・電子電機まで幅広い業界向けに製品ラインアップを持ち、競合が短期間で模倣困難な技術・ブランド資産を有する。

ボンド事業が開発した補修・改修・補強用接着剤・工法を工事事業が施工現場で活用するグループ内シナジーが確立されている。工事事業の2026年3月期末受注残高は18,783百万円(前期比6.1%増)と積み上がっており、ボンド事業の技術力が工事受注の競争優位に直結している。

株式会社デンソーへの販売実績は2026年3月期に20,382百万円(総販売実績の14.9%)に達し、前期の19,081百万円(14.1%)から拡大。自動車・電子電機分野における大手顧客との継続的取引関係は、安定的な売上基盤を形成するとともに、放熱材・弾性接着剤等の新規採用拡大の足がかりとなっている。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期連結業績予想は売上高150,000百万円(前期比9.8%増)、営業利益11,500百万円(同9.9%増)と強気な計画を掲げる。工事事業は17.1%増の27,000百万円を見込むが、2026年3月期に大型案件の進捗遅れで売上が7.2%減少した経緯があり、受注活動の順調な進捗が実際の売上計上に結びつくかが計画達成の鍵となる。

外部要因として、国土強靭化計画の推進は追い風だが、建設業の人手不足が工事進捗の制約要因となりうる。

2026年3月期のボンド事業は、前期末の建築基準法改正による駆け込み需要の反動で新設住宅着工戸数が減少し、現場施工用接着剤等の既存製品が低調に推移した。2027年3月期も金利上昇・建設コスト高騰により住宅需要の回復は見込めず、前年同程度の着工戸数が予想される。

産業資材分野(弾性接着剤)や非住宅分野での新規開拓が住宅関連の落込みを補えるかが、ボンド事業の収益性維持の焦点となる。

2026年3月期に自己株式取得5,726百万円を実施し、期末自己株式数は7,994,836株(発行済株式の約11.4%)に拡大した。期中平均株式数の減少(66,797千株→64,314千株)により1株当たり純利益は121.03円から124.90円へ改善した。

一方、自己株式の簿価増加(△4,508百万円→△9,663百万円)が株主資本の実質的な積み上がりを抑制しており、2027年3月期の配当性向予想29.0%(年間38円)との兼ね合いで資本配分の持続可能性を注視する必要がある。

成長戦略

中期経営計画2027で売上高150,000百万円・営業利益11,500百万円の過去最高更新を目指す

ボンド事業において自動車・電子部品に使用される弾性接着剤の拡販が進み、2026年3月期に産業資材分野の売上増加を実現。2027年3月期も非住宅分野への製品開発注力と新規開拓活動の強化を継続する方針。

長期での成長を見据えた積極的な設備投資として栃木工場に水性接着剤製造所を新設中。2026年3月期の設備投資額は4,212百万円、2027年3月期は5,013百万円(前期比19.0%増)を計画しており、生産能力の拡充を図る。

国土強靭化基本計画の推進を背景に、橋梁等の社会インフラおよび建築ストック市場における補修・改修・補強工事の受注拡大を図る。受注活動は順調に進捗しており、2027年3月期は売上高17.1%増の27,000百万円を計画。

自動車(ハイブリッド車向け)・電子電機・化学工業分野への営業活動を強化し、放熱・耐熱用途商材の拡販に注力。2026年3月期は売上高6.1%増・営業利益5.4%増と計画を上回る進捗。2027年3月期は売上高42,500百万円(前期比8.4%増)を計画。

無形固定資産の取得による支出が2026年3月期に2,454百万円(前期1,064百万円)と大幅増加しており、新基幹システム導入への投資が本格化している。業務効率化・省力化による収益性改善を中長期的に目指す。

最終更新: 2026年7月19日