事業内容
コタ株式会社は1979年創業、京都府久御山町を本拠とする美容室専売品メーカーである。シャンプー・トリートメント等のトイレタリー(主力ブランド「コタ アイ ケア」)、整髪料、カラー剤、育毛剤、パーマ剤を製造・販売する。
製品はスーパーマーケットやドラッグストア等の小売店では販売せず、全国の美容室のみを販売チャネルとする。販売ルートは代理店ルートと直販ルートの2系統で、全国12支店の営業第二部が直販を担う。
2025年3月期売上高は9,376百万円で27期連続増収(過去最高)を達成。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
当社は製品販売に加え、取引先美容室の営業データ(売上高・来店客数等)を収集・分析し、経営改善策を無償で提供する「旬報店システム」を軸としたコンサルティング・セールスを展開する。美容師が来店客にカウンセリングを通じてトイレタリー等を店頭販売(店販)することで美容室の客単価・再来店率が向上し、当社製品の継続購入につながる循環構造を形成している。
売上高経常利益率は19.6%(2025年3月期)と高水準を維持。
企業の強み
2025年3月期売上高9,376百万円で27期連続増収(過去最高)を達成。売上高経常利益率19.6%、ROE11.7%はいずれも自社目標値(15%以上・10%以上)を上回る。有利子負債ゼロ、自己資本比率75.3%、現金及び預金5,167百万円と財務基盤は極めて強固である。
旬報店システムを通じて取引先美容室の営業データをリアルタイムで収集・分析し、経営改善策を無償で提供するビジネスモデルは同業他社に存在しない。技術志向ではなく経営志向の企画提案型営業活動により、取引先との長期的・継続的な関係を構築している。
創業当初よりインターネット・小売店等での非正規販売を完全否定する対策を継続実施。これにより美容師の店販モチベーションを維持し、製品ブランド価値と取引先美容室の業績を同時に守る仕組みを構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期第3四半期累計(9ヶ月)は売上高7,626百万円(前年同四半期比2.6%増)、営業利益1,789百万円(同5.3%増)、経常利益1,850百万円(同9.3%増)、四半期純利益1,271百万円(同8.8%増)。主力ブランド「コタ アイ ケア」の販売好調と「コタ全国店販コンクール」の好調な結果が増収を牽引。
経常利益の伸びが営業利益を上回るのは、受取利息(16百万円、前年同四半期比約5.7倍)・受取配当金(32百万円、同約12.6倍)等の営業外収益が大幅増加したことによる。通期業績予想(売上高9,668百万円、営業利益1,916百万円)に変更なし。
過去5期の通期実績では売上高は増収基調を維持する一方、営業利益は2022期2,151百万円をピークに4期連続で減少してきたが、今期は前年比増益に転じており、収益改善の兆しが確認できる。
成長戦略
独自ビジネスモデルの深化・人的資本充実・株式流動性向上による持続的成長
店販戦略の主力である「コタ アイ ケア」の販売推進を継続し、美容室での付加価値提案を強化。2026年3月期第3四半期累計でトイレタリー売上高5,825百万円(前年同四半期比4.9%増)と好調を維持しており、引き続き需要増加を見込む。
美容室の経営改善支援と製品販売を一体化した独自モデルを継続展開。美容室経営の二極分化が進む市場環境において、経営コンサルティングニーズを取り込み、取引先との関係深耕と新規開拓を推進する。
人材採用に関連する経費増加が販管費を押し上げているが、これは将来の営業力強化に向けた意図的な投資。人的資本の充実により、コンサルティング・セールスの質と量の両面での拡大を目指す。
2026年4月1日付で普通株式1株につき1.05株の割合で株式分割を実施予定。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性向上と投資家層の拡大を図る。分割後の発行済株式総数は34,581,396株となる予定。
最終更新: 2026年7月17日

