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株式会社ミルボン

4919東証プライム化学

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事業内容

株式会社ミルボンは1960年創業の美容室専売化粧品メーカーで、ヘアケア用剤・染毛剤・パーマネントウェーブ用剤・化粧品等を製造・販売する。主要顧客はヘアデザイナー(美容師)および美容室であり、エンドユーザーへの直接販売は行わない。

国内では「オージュア」「エルジューダ」「オルディーブ」等のブランドを展開し、海外は日本・韓国・中華圏・ASEAN・北米・EU・中東の7リージョンで事業を推進。2025年12月期の売上高は52,863百万円で、海外売上高比率は25.8%まで拡大している。

子会社9社・関連会社1社を含むグループで、三重県伊賀市のゆめが丘工場を主力生産拠点とし、タイにも海外生産拠点を持つ。

ビジネスモデル

独自の「フィールドパーソンシステム」により、9ヶ月間の社内研修を受けた営業員が美容室に対して商品販売にとどまらず教育・経営支援を行い、長期的な取引関係を構築する。製品開発は成功美容師の技術を標準化する「TAC製品開発システム」で行い、市場ニーズに即した高付加価値品を継続投入する。

美容室経由でエンドユーザーへ届く店販品はmilbon:iD会員基盤(100万人超)を通じて拡大しており、業務用品と店販品の両輪で安定的な収益を確保する構造となっている。

企業の強み

9ヶ月間の社内研修を経たフィールドパーソンが美容室の教育・経営支援まで担う独自体制は、1984年のスタート以来40年超の蓄積がある。単なる商品販売ではなく美容室の増収・増益に貢献するモデルは競合他社が模倣困難とされ、主要代理店(トピー商事12.7%、ガモウ8.4%、MASS-HD6.9%)との安定的な流通網を形成している。

2025年12月期の研究開発費は2,672百万円(売上高比5.1%)。日本・米国・中国・タイの4拠点で連携するグローバルR&D体制を構築し、2023年12月には東京・羽田にイノベーションセンターを開設。2025年度は国際・国内学会で4件の賞を受賞するなど、基礎研究から製品開発への応用力を持つ。

2025年12月期末の自己資本比率は84.9%(前期82.9%)、現金及び現金同等物は11,513百万円。営業キャッシュフローは5,383百万円を確保し、設備投資2,701百万円・配当2,864百万円・自己株式取得2,000百万円を賄う財務体力を有する。

無借金経営に近い財務構造が事業投資の柔軟性を支えている。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期中間期は売上高26,878百万円(前年同期比8.3%増)に対し、営業利益3,347百万円(同72.7%増)、経常利益3,499百万円(同88.8%増)と増益率が売上成長を大きく上回った。前年同期に計上した投資有価証券評価損755百万円・為替差損120百万円が今期は解消したことも増益に寄与し、通期予想を売上高55,600百万円、営業利益6,550百万円へ上方修正した。

海外売上高は7,884百万円(前年同期比24.7%増)と国内売上高(同2.8%増)を大きく上回るペースで拡大し、構成比は25.5%から29.3%へ上昇した。米国・EUでの高成長継続に加え、前年は政治混乱の影響を受けた韓国も売上・利益ともに好調に転じ、重点3エリア戦略の成果が数値として顕在化している。

ただし為替変動や地政学リスクは引き続き外部要因として業績への影響が残る。

国内ではグレイカラーが高成長を維持する一方、「オルディーブアディクシー」等ファッションカラーの販売減が続き、業務用品市場での競争激化が売上構成に影響している。人員増・ベースアップによる人件費増加、売上増に伴う物流費増加も販管費を押し上げており、売上総利益率改善と販促費減少で吸収した形だが、コスト構造の課題は残存している。

成長戦略

海外重点3エリア集中投資と国内高付加価値戦略の両輪、加えて資本効率向上策を推進

7リージョン戦略の投資優先順位を再検証し、市場性・成長力の高い米国・EU・韓国に重点配分。米国・EUの高成長継続に加え、前年政治混乱の影響を受けた韓国も回復し売上・利益ともに好調に転じた。

スモールマス市場向け新ブランド「スワエ」やオーガニック認証「ヴィラロドラ カラー」等の高付加価値製品投入に加え、美容室・代理店向け教育施策を強化し、競争激化する業務用品市場での差別化を図る。

2026年8月10日、取得上限90万株(発行済株式総数の2.8%)・取得価額総額上限18億円の自己株式取得を決議。事業環境・財務状況を勘案し株主還元充実と資本効率向上を企図。

最終更新: 2026年8月10日