事業内容
辻・本郷ITコンサルティング株式会社は、2012年創業・2013年に辻・本郷グループ参画後、コンサルティング・テクノロジー・オペレーションの3ドメインでDX支援を一気通貫提供する単一セグメント企業。主要顧客は中堅・中小企業および会計事務所等。
辻・本郷税理士法人(第13期売上高の34.0%を占める主要顧客兼パートナー)や伊藤忠商事(2024年3月戦略的業務提携締結)との強固なネットワークを基盤に、業務フロー改善コンサルから最適システム導入・BPOまでをワンストップで提供する。連結子会社2社(コロニーインタラクティブ株式会社等)を含むグループ体制で、2025年12月の東証スタンダード上場を目指している。
ビジネスモデル
コンサルティングドメインはプロジェクトベースの報酬、オペレーションドメインは業務量に応じた月額BPO報酬、テクノロジードメインはソフトウェア販売・システム導入支援に加えSaaSサブスクリプション(「実トレfor会計事務所」「better相続」等)で収益を得る。パートナー企業(士業事務所・金融機関等)への紹介料支払いを通じた顧客紹介ネットワークも活用し、3ドメインの相互連携により顧客単価の最大化を図る構造。
第14期第3四半期累計の売上総利益率は約53.9%。
企業の強み
辻・本郷税理士法人は第13期連結会計年度において売上高1,291百万円の34.0%(439百万円)を占める最大顧客兼パートナー。2024年3月には伊藤忠商事と戦略的業務提携を締結し、大手商社の顧客ネットワークへのアクセスを獲得。
士業事務所・金融機関等との紹介ネットワークが安定的な顧客接点を形成している。
コンサルティング・テクノロジー・オペレーションの3ドメインが密接に連携し、業務フロー可視化から最適システム導入・BPO実行まで一社完結で提供。第14期第3四半期連結累計の売上総利益率は約53.9%(売上高1,548百万円、売上総利益834百万円)と高水準を維持しており、ワンストップ提供による付加価値の高さが収益性に反映されている。
第13期連結会計年度の営業利益率は8.5%(コロニーインタラクティブ株式取得に係るアドバイザリー費用等の一時費用が影響)であったが、第14期第3四半期連結累計期間では15.3%(営業利益236百万円)へ大幅改善。中間期(第14期)の営業利益率も15.0%と高水準を維持しており、収益構造の改善が数値で確認できる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年9月期中間期(2025年10月〜2026年3月)は売上高1,164百万円(前年同期比+14.2%)と増収基調を維持。セキュリティコンサルティング受注増加、伊藤忠シナジーによる大企業・中堅企業向け受注拡大、ソフトウェア販売件数増加が寄与した。
一方、販売費及び一般管理費が472百万円(前年同期397百万円)へ増加し、上場関連費用および人的資本への積極投資が利益を圧迫。営業利益114百万円(同△25.0%)、経常利益118百万円(同△25.3%)、親会社株主帰属中間純利益78百万円(同△28.2%)と各段階利益が大幅減益となった。
財政面では上場増資により純資産1,676百万円・自己資本比率76.0%と財務基盤は強化。通期予想(売上高2,913百万円・営業利益428百万円)は据え置かれており、下期での利益回復が前提となっている。
成長戦略
顧客接点拡充・収益性向上・セキュリティ強化・人材投資の4軸で成長加速
サイバー攻撃の巧妙化・複雑化を背景に、リスクアセスメントや技術的・組織的セキュリティ支援の需要が拡大。中間期においてセキュリティコンサルティング受注増加が売上増収に貢献しており、引き続き注力領域として位置づけられている。
伊藤忠商事との資本業務提携を活用し、従来の中小企業中心の顧客層から大企業・中堅企業へのアップセルを推進。中間期においても同シナジーによる受注増加が確認されており、顧客単価向上と売上規模拡大に寄与している。
東証スタンダード上場(2025年12月)で調達した資金を活用し、人材採用・育成への積極投資を実施中。中間期は上場関連費用および人件費増加が利益を圧迫したが、会社は「今後の成長に向けた基盤構築が着実に進んだ」と説明している。
ソフトウェア販売件数の増加が中間期売上増収に貢献。企業のデジタル化需要を取り込むプロダクト販売とサブスクリプション収益の拡大により、プロジェクト型収益への依存度低減と収益安定化を図る。
最終更新: 2026年7月17日


