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辻・本郷 ITコンサルティング株式会社

476A東証スタンダード情報通信業

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辻・本郷 ITコンサルティング株式会社476A

事業内容

辻・本郷ITコンサルティング株式会社は、2012年創業・2013年に辻・本郷グループ参画後、コンサルティング・テクノロジー・オペレーションの3ドメインでDX支援を一気通貫提供する単一セグメント企業。主要顧客は中堅・中小企業および会計事務所等。

辻・本郷税理士法人(第13期売上高の34.0%を占める主要顧客兼パートナー)や伊藤忠商事(2024年3月戦略的業務提携締結)との強固なネットワークを基盤に、業務フロー改善コンサルから最適システム導入・BPOまでをワンストップで提供する。連結子会社2社(コロニーインタラクティブ株式会社等)を含むグループ体制で、2025年12月の東証スタンダード上場を目指している。

ビジネスモデル

コンサルティングドメインはプロジェクトベースの報酬、オペレーションドメインは業務量に応じた月額BPO報酬、テクノロジードメインはソフトウェア販売・システム導入支援に加えSaaSサブスクリプション(「実トレfor会計事務所」「better相続」等)で収益を得る。パートナー企業(士業事務所・金融機関等)への紹介料支払いを通じた顧客紹介ネットワークも活用し、3ドメインの相互連携により顧客単価の最大化を図る構造。

第14期第3四半期累計の売上総利益率は約53.9%。

企業の強み

辻・本郷税理士法人は第13期連結会計年度において売上高1,291百万円の34.0%(439百万円)を占める最大顧客兼パートナー。2024年3月には伊藤忠商事と戦略的業務提携を締結し、大手商社の顧客ネットワークへのアクセスを獲得。

士業事務所・金融機関等との紹介ネットワークが安定的な顧客接点を形成している。

コンサルティング・テクノロジー・オペレーションの3ドメインが密接に連携し、業務フロー可視化から最適システム導入・BPO実行まで一社完結で提供。第14期第3四半期連結累計の売上総利益率は約53.9%(売上高1,548百万円、売上総利益834百万円)と高水準を維持しており、ワンストップ提供による付加価値の高さが収益性に反映されている。

第13期連結会計年度の営業利益率は8.5%(コロニーインタラクティブ株式取得に係るアドバイザリー費用等の一時費用が影響)であったが、第14期第3四半期連結累計期間では15.3%(営業利益236百万円)へ大幅改善。中間期(第14期)の営業利益率も15.0%と高水準を維持しており、収益構造の改善が数値で確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期は売上高1,164百万円(前年同期比+14.2%)と増収を確保した一方、営業利益は114百万円(同△25.0%)、親会社株主帰属中間純利益は78百万円(同△28.2%)と大幅減益。会社側は上場関連費用および人的資本への積極投資を主因と説明しているが、販売費及び一般管理費が397百万円から472百万円へ約19%増加しており、固定費増加が構造的なものか一時的なものかを見極める必要がある。

通期予想(営業利益428百万円、前期比+33.8%)の達成には下期での大幅な利益回復が前提となる。

通期営業利益予想428百万円に対し、中間期実績は114百万円で進捗率は約26.6%にとどまる。前期通期営業利益が320百万円(推定)であることを踏まえると、下期単独で314百万円超の営業利益が必要な計算となり、下期への利益集中度が極めて高い。

会社は業績予想を修正していないが、上場コスト・人件費の動向次第では下期の利益回復シナリオに不確実性が残る点に留意が必要である。

のれん残高は250百万円(中間期末)で、中間期に15百万円の償却が継続している。また、不正アクセス関連損失引当金71百万円が前期末から変動なく計上されており、潜在的な損失顕在化リスクが残存する。

外部環境としてサイバー攻撃の巧妙化・複雑化が進む中、自社のセキュリティ体制強化と顧客向けサービス拡充の両立が求められる局面にある。

成長戦略

顧客接点拡充・収益性向上・セキュリティ強化・人材投資の4軸で成長加速

サイバー攻撃の巧妙化・複雑化を背景に、リスクアセスメントや技術的・組織的セキュリティ支援の需要が拡大。中間期においてセキュリティコンサルティング受注増加が売上増収に貢献しており、引き続き注力領域として位置づけられている。

伊藤忠商事との資本業務提携を活用し、従来の中小企業中心の顧客層から大企業・中堅企業へのアップセルを推進。中間期においても同シナジーによる受注増加が確認されており、顧客単価向上と売上規模拡大に寄与している。

東証スタンダード上場(2025年12月)で調達した資金を活用し、人材採用・育成への積極投資を実施中。中間期は上場関連費用および人件費増加が利益を圧迫したが、会社は「今後の成長に向けた基盤構築が着実に進んだ」と説明している。

ソフトウェア販売件数の増加が中間期売上増収に貢献。企業のデジタル化需要を取り込むプロダクト販売とサブスクリプション収益の拡大により、プロジェクト型収益への依存度低減と収益安定化を図る。

最終更新: 2026年7月17日