事業内容
株式会社エックスネットは1991年創業の資産運用業界特化型ITサービス企業。機関投資家・生損保・地方銀行・信用金庫等を主要顧客とし、有価証券フロント・ミドル・バック管理、融資管理、個人向け信託管理、スチュワードシップ・ソリューション等15種類以上のサービスを「XNETサービス」として月額課金モデルで提供する。
複数顧客が同一システムを共同利用するApplication Outsourcingモデルを創業当初から採用し、資産運用業界のワンストップ・ソリューション・カンパニーを目指す。2024年5月にNTTデータグループから独立し「新生エックスネット」として自律的な経営を開始した。
ビジネスモデル
当社の収益の99.9%はXNETサービスで構成される。アプリケーション(月額利用料)、AMO(システム運用受託)、SO(業務プロセス受託)の3形態を展開し、このうちサブスクリプション型のコア売上が総売上の87.2%を占める。
同一アプリケーションを複数顧客で共同利用するため、顧客数増加に伴い限界利益率が高まる構造を持ち、2026年3月期の営業利益率は18.0%に達した。
企業の強み
有価証券管理システムを中心に既存顧客の解約は僅かと有報に明記されており、月額課金型の契約構造が顧客の乗り換えコストを高めている。コア売上高は前期比4.7%増の4,936百万円と継続拡大し、総売上に占めるコア比率は87.2%と高水準を維持している。
2026年3月期の営業利益率は18.0%と、前中計目標の15.0%を大幅に上回った。同一アプリケーションを複数顧客で共同利用するモデルにより、顧客数増加時の追加コストが限定的で高い利益率を構造的に維持できる。過去5期の営業利益率は概ね15%以上を維持している。
当社社員は分業体制の一般的なIT企業と異なり、フロントからミドル・バックまでワンストップバリューチェーンを実現できる多能工人財として育成されている。この業界特化型の専門知識と業務ノウハウの蓄積が競争優位の源泉と有報に明記されており、機関投資家のIT人材不足を背景に月額AMOサービスの継続拡大につながっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期5,419百万円→2023年3月期5,358百万円→2024年3月期5,548百万円→2025年3月期5,301百万円→2026年3月期5,658百万円と横ばい圏で推移。2025年3月期はNTTデータグループ離脱に伴う一過性コストや採算性低スポット案件からの撤退で減収減益となったが、2026年3月期はこれらの影響が収束し、アプリケーション・AMO・SOの全サービスで増収を達成。
営業利益は1,021百万円(前期比18.7%増)と回復し、営業利益率18.0%は過去5期で最高水準。当期純利益は株式報酬制度導入に伴う特別損失136百万円の計上で542百万円(同6.6%減)にとどまったが、一過性要因を除いた実力値は改善している。
コア売上高は4,936百万円(前期比4.7%増)で中計目標50億円に対し達成率98.7%とわずかに未達。
成長戦略
新中計「Next STEP 2029」でコア売上56億円・ROE15%以上を目指し人財・システム投資を積極化
2026年3月期のコア売上高4,936百万円(前期比4.7%増)を基盤に、新中計「Next STEP 2029」(2026~2029年度)では2030年3月期のコア売上高56億円達成を目標に設定。アプリケーション・AMO・SOの全サービスで増収を継続し、総売上に占めるコア比率87.2%の高水準維持を図る。
投信・投資顧問向けSOサービスが堅調な中、生損保業界向けSOサービスも徐々に規模を拡大。現在も複数社に対して導入準備を進めており、外部要因として金利環境変化による機関投資家の融資需要増加がSOサービスの追い風となっている。
生損保業界への提供が順調に拡大し、地方銀行への導入も拡大中。市場環境として昨今の金利環境変化により融資が機関投資家の資産運用手段として重要度を高めており、さらなる事業規模拡大が見込まれる。
新中計期間中に人財投資(専門人財の採用・育成・報酬制度整備)とシステム投資(アプリケーション基盤強化)を積極化。2027年3月期の調整後営業利益目標は3,545百万円(当期実績3,461百万円)。短期的には利益を圧迫するが、中長期的なサービス競争力強化と顧客獲得拡大を目指す。
配当をベース配当(年間50円)とエクストラ配当(年間20円)の二層構造に転換し、配当性向目標50%~100%を初めて設定。2027年3月期の年間配当予想は70円(配当性向65.0%)。早期配当支払・配当の事前公表など株主フレンドリーな施策も導入し、資本市場からの評価向上を図る。
最終更新: 2026年7月19日

