事業内容
株式会社ユー・エス・エスは、中古自動車取扱事業者を会員とするオートオークションを全国規模で運営する中古車流通総合企業である。1982年に名古屋会場を開設して以来、全国に20会場超を展開し、2026年3月期のオートオークション出品台数は3,504千台(前期比9.4%増)に達する。
主要顧客は中古車ディーラー・輸出業者等の法人会員(現車オートオークション登録会員49,176社)であり、オートオークション事業を中核に、中古自動車等買取販売、リサイクル、オートローン・売電等の補完事業を展開するグループ構成となっている。
ビジネスモデル
会員である中古車取扱事業者がオークションに出品・落札するたびに、出品手数料・成約手数料・落札手数料の三種類の手数料を徴収する会員制プラットフォームモデルを採用する。2026年3月期の落札手数料収入は34,856百万円(前期比14.2%増)と最大収益源であり、専用端末(USS JAPAN)・インターネット(CIS)経由の遠隔参加サービスも手数料収入に貢献する。
車両売買リスクを負わずに取引量に連動した手数料収入を得る構造が高い営業利益率(オートオークションセグメント65.3%)を実現している。
企業の強み
現車オートオークション登録会員数49,176社(前期比2.1%増)、CIS登録会員数36,279社(前期比3.2%増)を擁し、2025年暦年のオートオークション市場シェアは43.2%に達する。全国20会場超の物理的ネットワークと遠隔参加チャネルの組み合わせが、競合他社が短期間で模倣困難な会員基盤を形成している。
2026年3月期のオートオークションセグメント営業利益率は65.3%(営業利益58,584百万円)に達する。車両売買リスクを負わない手数料モデルにより、出品・成約台数の増加が直接利益に連動する高収益構造を持つ。
2022年3月期から2026年3月期にかけて連結営業利益率は51.0%から52.6%へと改善傾向にある。
2026年3月期末の有利子負債残高は2,098百万円と極めて低水準であり、現金及び現金同等物は88,933百万円を保有する。営業キャッシュフローは43,913百万円を創出し、配当金22,475百万円・自己株式取得16,000百万円の合計38,475百万円を株主に還元した。
ROEは20.1%と自社目標(20%以上)を達成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2022年3月期から2026年3月期まで5期連続増収増益を達成。売上高は81,482百万円→113,854百万円へ5期で39.7%拡大。
2026年3月期は売上高113,854百万円(前期比9.5%増)、営業利益59,847百万円(同10.4%増)、当期純利益41,360百万円(同9.9%増)と過去最高を更新。外部要因として中古車輸出市場が前期比10.1%増(1,738千台)と拡大し、オークション市場全体の出品台数も前期比5.1%増(8,013千台)と好調な市場環境が追い風となった。
自社要因としてはUSS JAPANの落札手数料改定と出品・成約台数の9.4%増が重なり、落札手数料収入が前期比14.2%増と牽引。2027年3月期は成長率鈍化(売上高5.2%増、営業利益1.9%増)を会社側が見込んでおり、成約率の低下(67.0%→66.3%予想)も含め、成長モメンタムの変化を注視する局面に入る。
成長戦略
主要会場の建替え・増設投資でシェア拡大を図り、総還元性向100%以上で株主還元を強化。
2026年3月期の設備投資額(完工ベース)は前期比235.2%増の108億円相当と急拡大。有形固定資産(建物及び構築物純額)は前期比5,493百万円増加。2027年3月期も78億円相当の設備投資を計画し、オートオークション業界におけるシェア向上を目指す。
専用端末USS JAPANを使用してオークションに参加する会員向けの落札手数料を改定し、1台当たり落札手数料は前期比4.4%増の14,855円に上昇。落札手数料収入は前期比14.2%増の34,856百万円となり、オートオークションセグメントの増収増益に大きく貢献した。
2026年3月期から連結配当性向60%以上(実績61.4%)を設定し、2026年3月期から2028年3月期の3か年で総還元性向100%以上を目標に掲げる。2026年5月12日にファシリティ型自己株式取得(上限12,000,000株・18,000百万円)を決議し、継続的な自己株式取得と安定配当の組み合わせでROE20%以上の中期的維持を目指す。
プラントリサイクル事業は大規模解体工事の受注件数増加により2026年3月期に前期比42.3%増の4,334百万円を達成。2027年3月期も前期比38.4%増の6,000百万円相当を予想しており、リサイクルセグメント全体の売上高は10,292百万円から12,000百万円相当への拡大を見込む。
最終更新: 2026年7月19日

