原材料市況・調達リスク
主要製品である印刷インキの原材料は石油化学製品への依存度が高く、原油価格・為替相場の異常変動が業績に直接影響する。ロシアのウクライナ侵攻に起因する原燃料価格高騰、中国の環境規制強化、紅海危機によるスエズ運河迂回に伴う輸送コスト上昇が調達コストを押し上げるリスクを認識している。対応策として調達先の拡大・長期契約締結・複数購買・グローバル調達を推進し、現地法人間での互換化も進めている。
海外事業展開リスク
連結売上高における海外売上比率が70%を超え、20を超える国と地域に拠点を展開する中、政情不安(戦争・内乱・紛争・テロを含む)、経済情勢の悪化、自然災害、感染症拡大、商習慣・労使関係・文化の相違、政府規制等の不測のリスクが存在する。通常リスクとしてはインフレに伴う原材料費・人件費・物流費の高騰や価格競争の激化も挙げられる。対策として政情不安定国への拠点進出を回避し輸出対応とするほか、世界20超の拠点間での生産・販売協力によるBCP体制を整備している。
自然災害・事故・感染症リスク
大規模地震・自然災害・事故・感染症の蔓延により、事業所・製造拠点が被害を受けた場合、事業活動の中断や著しい縮小を余儀なくされる可能性がある。さらに電力・原材料の供給不足によるサプライチェーン障害が生産活動を制限し、業績・財政状態に影響を及ぼすリスクがある。安全・防災専任部署を設置し、グローバルBCP体制の構築に取り組んでいる。
サイバーセキュリティリスク
不正アクセス・マルウェア感染・ランサムウェア攻撃により、技術情報・営業秘密・個人情報が侵害された場合、業績・財政状態への影響に加え社会的信用の毀損や事業継続への支障が生じる可能性がある。生成AI活用に伴う機密情報漏洩・知的財産権侵害リスクや、サプライチェーン全体を対象としたサイバー攻撃の増加も新たなリスクとして顕在化している。対応としてゼロトラスト・セキュリティ導入・アクセス制御強化・標的型攻撃メール訓練・ISO/IEC 27001認証取得推進等を実施している。
法規制・コンプライアンスリスク
世界60以上の国と地域で製品を販売しており、国ごとに異なる法令体系・行政規制への対応が大きな課題となっている。法規制対応の遅延は罰金・制裁措置・業務停止命令等の業績・財政状態への影響のみならず、将来の事業運営にも支障をきたす可能性がある。リスク・コンプライアンス委員会の設置、競争法・腐敗防止方針の整備、グローバルベースの内部通報制度導入、スピークアップポリシー制定等により対応を強化している。
気候変動リスク
気候変動に伴うリスクと機会を経営上の最重要課題と位置づけており、事業に大きな影響を及ぼすものと認識している。TCFD提言に賛同し、同フレームワークに基づき気候変動が事業に及ぼす影響の分析と対応策の検討を進めている。代表取締役社長執行役員を委員長とするサステナビリティ委員会が統括し、ESG・サステナビリティへの取り組みを強化している。
品質・製造物責任リスク
製品の品質不適合・製造過程における欠陥・不正・偽装は、顧客満足度の低下のみならず、製品回収・賠償請求・行政処分等の法的責任を招き、業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。グローバルに展開する事業において、海外の品質・環境規制への対応も課題となっている。サステナビリティ委員会のもとに品質委員会を設置し、社内外品質監査・合否自動判定導入・グローバル品質体制の拡充により品質保証を推進している。
M&A・買収戦略リスク
国内外のM&Aやスタートアップへの投資を積極推進しているが、事業環境の変化や投資判断時の前提との乖離により、投資額の一部または全部を回収できない、または撤退に伴う追加の評価損・費用が発生する可能性がある。これらは業績および財務状況に重大な影響を及ぼすリスクとして明示されている。経営審議会・取締役会等での適切な議論・決定、事前デュー・デリジェンス、投資後の定期的な経営成績モニタリングにより対応している。
人財確保・流出リスク
先進国を中心とした少子化による採用市場の競争激化や労働環境の多様化に伴い、必要な人財の確保が困難となる可能性がある。優秀人財の流出が頻発した場合、組織のノウハウ蓄積・生産性の低下を招き、経営基盤の弱体化につながるリスクがある。キャリア公募制度・キャリアチャレンジ制度等4制度の導入、2025年の大阪本社移転・ABW採用、グローバル人財獲得強化等の施策を実施している。
知的財産・技術情報漏洩リスク
第三者の知的財産権との権利解釈の相違等により、使用差止請求・損害賠償請求を受けた場合、製品開発・販売・技術供与の中断や損害賠償の発生により業績に重大な影響を及ぼすおそれがある。また、技術情報・ノウハウの漏洩により競合他社による模倣品・類似品の流通を招き、競争力・収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。主要国における特許・商標の出願・権利化の推進、研究管理部による知的財産リテラシー向上教育等で対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

