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株式会社アサヒペン

4623東証スタンダード化学

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株式会社アサヒペン4623

事業内容

株式会社アサヒペンは1940年創業の大阪発の塗料メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。当社グループは12社で構成され、塗料事業(家庭用・工業用塗料の製造販売・塗装工事)、DIY用品事業(インテリア・ハウスケア・園芸用品)、ペット用品事業(ペットフード・ペット用品)、時計用品事業(2026年1月に保土ヶ谷電子販売グループを子会社化し新規追加)、その他(物流サービス・不動産賃貸)の5セグメントを展開する。

主要販売先はホームセンター業界であり、一般消費者向けDIY需要を主軸とした住生活関連の総合メーカーとして事業基盤を構築している。

ビジネスモデル

塗料・DIY用品は自社工場(大阪・兵庫・静岡)での内製生産と外注調達を組み合わせ、グループ物流子会社(㈱アサヒロジスト)が配送を担う垂直統合型の収益構造を持つ。ペット用品・時計用品は外注仕入れ・販売特化型。

塗装工事サービス(㈱アサヒペン・ホームイングサービス)による川下展開も行い、グループ内シナジーを活用しながら多セグメントで収益を積み上げる。

企業の強み

1940年創業以来、家庭用塗料の水性化(1973年)や脱フロン水性エアゾール(1990年)など業界先駆けの製品開発実績を持つ。兵庫・静岡工場での内製生産を推進し、2026年3月期のDIY用品事業では内製化によるコスト効率化でセグメント利益が前年同期比13.6%増加した。

㈱アサヒロジストが塗料・DIY・ペット用品各社の物流を一括受託し、グループ内需要を安定的に取り込む。その他セグメントのセグメント利益率は44.8%(前期38.6%)と高水準で推移しており、物流・不動産賃貸が安定的な収益補完機能を果たしている。

2022年4月に㈱ザ・ペットを取得しペット用品事業を立ち上げ、2023年6月に㈱サンパペルを設立、2026年1月には保土ヶ谷電子販売グループ4社を取得し時計用品事業を新規追加。中期経営計画「SPEC2」の売上高200億円目標達成の見通しを得るなど、M&Aを成長手段として継続的に実行している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の時計用品事業は売上高1,054百万円を計上した一方、株式取得関連費用等によりセグメント損失70百万円を計上。営業利益は前期比27.4%減の628百万円にとどまった。

2027年3月期は同事業の通期連結化により売上高21,500百万円・営業利益1,000百万円を予想しているが、統合シナジーの実現可否および取得関連費用の消化が業績回復の鍵を握る。

ペット用品事業の売上高は前期比22.8%減の3,377百万円、セグメント利益は前期比58.0%減の54百万円と急激に悪化。外部要因として個人消費の低迷が挙げられているが、前期が好調であった反動減なのか、競合激化等による構造的な市場シェア喪失なのかの判断が重要。

市場環境として国内ペット飼育世帯数は中長期的に拡大傾向にあるが、短期的な需要回復の見通しは不透明である。

2026年3月期の売上総利益率は32.0%(前期30.9%から改善)と売上原価は改善したものの、販売費及び一般管理費が4,761百万円(前期4,436百万円)と7.3%増加し、営業利益率は3.7%(前期5.0%)に低下。時計用品事業の取得関連費用や人件費上昇等が販管費を押し上げており、外部要因として原材料価格の高止まりも継続。

2027年3月期の営業利益率予想は4.7%(1,000百万円÷21,500百万円)と改善を見込むが、コスト管理の実効性が問われる。

成長戦略

2031年3月期グループ売上高250億円目標に向けM&A・新規事業・販路拡大を推進

2026年1月に保土ヶ谷電子販売株式会社ならびに同社グループ3社を子会社化し、時計用品の製品・修理・サービスを新たな収益柱として追加。2027年3月期は通期連結化により売上高への大幅寄与を見込む。取得関連費用消化後の収益貢献が課題。

塗料事業は原材料価格高騰の影響でセグメント利益が前期比31.0%減の319百万円に落ち込んだ。経営効率化・内製化推進・原材料代替品購買によるコスト管理を継続。DIY用品事業は効率化により利益率が改善(セグメント利益前期比13.6%増)しており、この取り組みを塗料事業にも展開する。

前期取得の新倉庫用地を活用した物流インフラ整備を進め、ペット用品事業の競争力強化を図る。2026年3月期は売上高が前期比22.8%減と急落しており、需要回復に向けた商品力強化・販路拡大が急務。市場環境としてペット飼育世帯数の中長期的拡大は継続しており、回復余地は存在する。

政策保有株式の一部売却(2026年3月期:売却益174百万円)および遊休地売却(同:売却益102百万円)を実施し、資産効率の改善と投資余力の確保を継続。投資有価証券残高は3,765百万円と依然として大きく、今後の縮減余地が財務柔軟性を支える。

最終更新: 2026年7月19日