事業内容
窪田製薬ホールディングス株式会社は、眼疾患に悩む患者の視力維持・回復への貢献を目的とする眼科医療ソリューション・カンパニーです。独自のアクティブスティミュレーション技術「クボタメガネ・テクノロジー」を活用したウェアラブル近視デバイス「Kubota Glass」、在宅・遠隔医療モニタリング機器「eyeMO」、およびスターガルト病・糖尿病網膜症を対象とする低分子化合物「エミクススタト塩酸塩」の3本柱でパイプラインを構成します。
2024年に研究開発拠点を米国から日本に移管し、日本・中国・台湾・米国・欧州を含むグローバル市場での事業化を推進しています。東京証券取引所グロース市場上場。
ビジネスモデル
現時点の主収益は、Kubota Glassの直接販売(日本・中国等)による製品売上(2025年12月期:21百万円)にとどまります。中長期的には、エミクススタト塩酸塩のライセンス契約(フランスLaboratoires KÔL社との独占的供給・ライセンス契約を2026年3月締結)によるロイヤルティ収入、および複数地域でのKubota Glassディストリビューター体制を通じた販売拡大が収益の柱となる設計です。
資金調達は主に新株予約権行使による株式発行に依存しています。
企業の強み
網膜への人工的光刺激で近視進行を抑制するアクティブスティミュレーション技術は自社独自開発。2021年台湾医療機器製造許可取得、2022年米国FDA医療機器登録完了、ISO 13485:2016認証取得と規制対応実績を積み上げており、知的財産ポートフォリオの維持を経営戦略の柱に位置付けています。
エミクススタト塩酸塩はFDA(2017年)およびEMA(2019年)双方でスターガルト病のオーファンドラッグ指定を取得。第3相臨床試験の事後サブグループ解析では、萎縮病巣が小さい患者群において24カ月目の黄斑萎縮進行率をプラセボ比40.8%抑制(p=0.0206)する結果が確認されています。
研究開発費は2024年12月期544百万円から2025年12月期311百万円へ42.9%減少、販売費及び一般管理費も710百万円から543百万円へ23.6%減少。営業活動によるキャッシュアウトは1,195百万円から583百万円へ612百万円改善し、期末現金及び現金同等物は1,919百万円を確保しています。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年12月期Q1(2026年1月〜3月)の事業収益は5百万円(前年同四半期比35.2%減)、営業損失は313百万円(前年同四半期259百万円から拡大)。研究開発費が139百万円(前年同四半期比96.1%増)に急増したことが損失拡大の主因。
販売費及び一般管理費は166百万円と概ね横ばい。過去5期の年間業績では売上高は2022期8百万円→2025期21百万円と緩やかな増加傾向にあったが、Q1単体では前年比で減収となった。
外部環境としてウクライナ情勢・中東地政学リスクによる事業環境の不透明感が継続しており、中国市場での販路開拓の進捗が収益化の鍵を握る。
成長戦略
Kubota Glassのグローバル展開とエミクススタト塩酸塩のCUP収益化を両輪に推進
4社のディストリビューターと連携し中国全土をカバーする販売ネットワークを構築中。市場探索・仮説検証段階から具体的な実行フェーズへ移行。中国・上海での小児近視予防を目的とした臨床試験を新規開始し、製品価値の検証と将来的な事業展開基盤を整備。
2026年3月2日付でLaboratoires KÔLと供給・ライセンス契約を締結。2026年4月よりGMP準拠の原薬製造を開始。KÔL社と連携しフランス当局へのコンパッショネート・ユース承認申請に向けたアプローチを推進中。
台湾では契約済みパートナーとローンチ協議を継続し、現地マーケティングパートナーと販促・PR施策を策定中。英国「100% Optical」展示会出展で100名以上の業界関係者との対話を実施。南アジアでは現地パートナーとの市場性・事業性の協議を継続中。
「Kubota Glass® My Vision プログラム」の提供を開始し、顧客の長期継続利用環境を整備。継続収益基盤の構築により事業基盤の強化を図る。中国市場ではTaobaoのeコマースチャネルを再開し販売活動を継続。
2026年4月30日付で資本金577,576千円のうち567,576千円を無償減資しその他資本剰余金に振替。さらにその他資本剰余金3,460,412千円を繰越利益剰余金に振り替え欠損補填を実施。財務体質の健全化と今後の資本政策の機動性確保を図る。
最終更新: 2026年7月17日

