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大幸薬品株式会社

4574東証プライム医薬品

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大幸薬品株式会社4574

事業内容

大幸薬品は1946年設立の大阪発祥の製薬会社。主力の医薬品事業では「正露丸」「セイロガン糖衣A」等の一般用医薬品を国内外で製造・販売し、連結売上高の約90%を占める。

感染管理事業では二酸化塩素特許技術を活用した「クレベリン」ブランドを展開し、一般消費者から公共機関・医療施設等の業務用顧客まで幅広く対応する。国内はドラッグストア・薬局チャネルを主軸とし、海外は香港・中国・台湾の子会社網と代理店経由でアジアを中心に展開。

主成分の日局木クレオソートは子会社・大幸TEC株式会社が製造を担い、垂直統合型の供給体制を構築している。

ビジネスモデル

医薬品事業では「正露丸」等の高認知ブランド製品を卸売業者(アルフレッサヘルスケア30.0%、PALTAC21.0%等)経由でドラッグストア・薬局に供給する。主成分の日局木クレオソートを自社グループで製造する垂直統合構造が原価競争力を支える。

感染管理事業は「クレベリン」をBtoC・BtoB双方に展開し、医薬品事業の販売チャネルを共用することで効率的な市場浸透を図る。海外は子会社網と代理店を組み合わせた多層的な販売体制を採用している。

企業の強み

「正露丸」は1902年に起源を持ち、120年以上の販売実績を有する。国内止瀉薬市場において高いブランド認知率を維持し、2025年12月期の国内止瀉薬市場規模は前期比103.1%と堅調に推移。医薬品事業のセグメント利益率は27.3%と高収益構造を支える基盤となっている。

主成分の日局木クレオソートを子会社・大幸TEC株式会社が製造する垂直統合構造を持つ。2024年8月公表の2工場体制(吹田工場・京都工場)への再編に向けた生産設備移設を2025年12月期中に計画どおり完了し、京都工場の医薬品ライン本格稼働により安定供給体制を構築した。

香港・中国・台湾に子会社を設置し、中華圏での販売網を構築。中国では香港拠点から華南・華東・華北・東北へ販路を拡大中。2025年12月期の海外売上高は2,266百万円(前期比2.0%増)を達成し、中期経営計画でも中華圏展開強化を重点戦略に位置付けている。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の売上高は916百万円(前年同期比20.4%減)、営業損失98百万円と前年同期の営業利益44百万円から大幅に悪化した。通期予想は売上高7,200百万円・営業利益500百万円を据え置いているが、第1四半期進捗率は売上高12.7%・営業利益はマイナスであり、下期への偏重が極めて大きい。

正露丸の供給体制強化と夏需要期のマーケティング効果が計画通りに発現するかが焦点となる。

国内医薬品売上高は659百万円(前年同期比27.0%減)と大幅減少。正露丸の供給不足継続に加え、競合他社製品の供給再開やインバウンド需要の減少が複合的に作用している。

設備更新等による供給体制強化は下期以降のリードタイム短縮・生産性改善を目指すものであり、外部環境として競合動向や訪日客数の回復状況が国内売上の回復速度を左右する。

前年同期(2025年12月期第1四半期)の親会社株主帰属四半期純利益292百万円は、投資有価証券売却益347百万円・受取補償金10百万円の特別利益357百万円に依存したものであった。当四半期はこれらの特別利益が消滅し、純損失95百万円に転落。

経常損益ベースでも前年同期11百万円の利益から93百万円の損失へと悪化しており、本業の収益力の脆弱さが改めて顕在化している。

成長戦略

中期経営計画(2026-2028年)で医薬品事業集中投資とグローバル成長を推進

供給課題が継続している正露丸について、下期以降のリードタイム短縮・生産性改善に向けた設備更新等の準備を推進。2026年12月期第1四半期時点では準備段階にあり、供給不足による国内売上への影響が継続している。

前年よりも広告宣伝費を増額する方針のもと、夏の需要期に向けたマーケティング施策の計画に取り組んでいる。第1四半期は計画立案・準備段階であり、効果は第2四半期以降に顕在化する見込み。

香港・台湾市場への出荷数量増加により、2026年12月期第1四半期の海外医薬品売上高は198百万円(前年同期比130.6%増)と大幅拡大。インバウンド需要に依存しない直接輸出基盤の強化が進捗している。

効果的なマーケティング費用投下等のコストコントロールにより、2026年12月期第1四半期のセグメント損失は41百万円と前年同期比21百万円改善。業務用(BtoB)領域の拡販を通じた増収も目指している。

最終更新: 2026年7月17日