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NANO MRNA株式会社

4571東証グロース医薬品

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事業内容

NANO MRNA株式会社は、2026年4月に持株会社体制へ移行したホールディング型バイオベンチャーである。子会社NANO MRNA株式会社がTUG1 ASO(再発膠芽腫)およびRUNX1 mRNA(変形性膝関節症)の臨床開発を担うRNA創薬事業(NANO MRNA事業)を展開する一方、投資専門子会社Nano Bridge Investment株式会社(NBI)がSBIグループと共同組成したファンド「Bio Bridge I」を通じてヘルスケア領域の未公開企業等への投資事業(NBI事業)を主たる事業として推進している。

売上高の大半はアルビオン向け原材料供給およびセオリアファーマとの利益分配が占め、研究開発費487百万円を投じて複数のRNA医薬パイプラインの早期POC確立と製薬企業へのライセンスアウトを目指している。

ビジネスモデル

NANO MRNA事業では、RNA医薬候補を非臨床〜初期臨床まで自社開発し、後期臨床移行前に大手製薬企業へライセンスアウトすることでマイルストーンおよびロイヤリティを獲得するモデルを採る。NBI事業では、ファンド運用期間中に年率2%程度の管理報酬を安定収入として受領しつつ、投資先のIPO・M&A等のEXIT時にキャピタルゲインの約20%を成功報酬として得る。

現状の売上高174百万円はアルビオン向け原材料販売89百万円とセオリアファーマとの利益分配84百万円が主体であり、ライセンスアウトおよびファンド成功報酬は将来収益として位置づけられている。

企業の強み

TUG1 ASOはPhase I試験でレベル4まで投与完了し重篤な安全性懸念なし、RUNX1 mRNAはオーストラリアPhase I試験で3例投与済みと2つの臨床資産を保有する。さらに2026年5月にPEGフリーLNP技術を持つLuna RD株式会社を買収し、mRNA・オリゴ核酸双方に適用可能なDDSプラットフォームを内製化した。

2026年1月にNBIが適格機関投資家認定を取得し、SBI新生グロースキャピタル株式会社と共同でBio Bridge Iを組成した。国内ではSBIグループとの案件ソーシング体制、米国ではNano Holdings USを通じた海外VCネットワーク、中国ではNorwich Capitalとの協業という日・米・中の三極投資プラットフォームを構築している。

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は4,910百万円(前期末比3,713百万円増)に達した。社債発行2,475百万円および新株予約権行使1,221百万円による財務活動収入が資金基盤を支えており、研究開発費および投資事業運用資金の継続的な確保が可能な状態にある。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期売上高は174百万円(前期比60.8%増)と回復したが、販売費及び一般管理費が1,119百万円(前期833百万円)に膨らみ営業損失は966百万円(前期755百万円)に拡大。親会社株主帰属当期純損失も944百万円(前期835百万円)と悪化。

投資事業・創薬事業ともに収益化には相当の時間を要するとみられ、現金4,910百万円の消費ペース(営業CF△817百万円/年)を踏まえると、追加資金調達の必要性が中期的な課題として残る。

TUG1 ASOはPhase I(レベル4)で用量制限毒性を確認し至適用量をレベル3以下に決定、1例で腫瘍縮小を伴う長期SD所見を確認。2026年8月を目途にPhaseIb治験届提出を予定しており、この進捗が製薬企業への導出交渉を加速させる重要マイルストーン。

RUNX1 mRNAはオーストラリアで3例投与完了と初期安全性データの蓄積段階。外部要因として政府の創薬力強化政策拡充が追い風となる一方、臨床試験の遅延リスクは常在する。

2025年12月の商号変更・投資事業開始、2026年4月のホールディングス体制移行は、創薬単独モデルからの収益多様化を図る戦略転換として評価できる。Bio Bridge I組成・数十社との秘密保持契約締結など基盤整備は進んでいるが、投資事業の特性上「投資件数や株式市況等の影響を大きく受ける」として業績予想を非開示としており、収益貢献の時期・規模は現時点で見通しが立たない。

Luna RD買収(200百万円)によるLNP技術獲得は技術基盤強化として評価できるが、商業化までの道筋は長期にわたる。

成長戦略

RNA創薬パイプラインの臨床進捗による導出実現と投資事業プラットフォームの収益化

Phase I試験(レベル4まで)完了、至適用量レベル3以下を決定。1例で腫瘍縮小を伴う長期SD所見を確認。PhaseIb試験実施計画を策定中であり、2026年8月を目途に治験届提出予定。臨床データ蓄積により製薬企業への導出交渉を加速させる。

2025年11月に治験実施施設オープン、2026年2月に第1例目投与、これまでに合計3例投与完了。現地医療機関と連携しスクリーニング機会拡大による登録加速を推進。初期安全性・有効性データの蓄積が導出活動の前提となる。

NANO MRNA株式会社がLuna RD株式会社(静岡県立大学・浅井知浩教授発)の第三者割当増資を引受け、議決権66.67%取得(取得価額200百万円)。新規イオン化脂質特許とPEGフリーLNP技術を獲得し、mRNA・核酸医薬プラットフォームの技術基盤を強化。

製薬企業・バイオベンチャーとの共同研究・ライセンス拡大を目指す。

投資専門子会社NBIを設立し、SBI新生グロースキャピタルとの共同ファンドBio Bridge Iを組成。未公開ヘルスケア企業・大企業の事業分割案件を中心に数十社と秘密保持契約を締結し投資・事業提携を検討中。IPO・M&A等のグローバルEXIT戦略によるキャピタルゲイン獲得を目指す。

2026年4月1日付でホールディングス体制に移行し、創薬事業をNANO MRNA株式会社に移管。米国Nano Holdings US・中国Norwich Capitalとの連携による海外展開基盤を整備。日本の優れた技術・事業資産をグローバル資本市場へ接続するプラットフォームとして機能させる。

最終更新: 2026年7月19日