特定製品への売上依存
ヒト成長ホルモン製剤が総売上高の44.5%を占めており、少子化による市場縮小や持続性製剤など競合品の参入によりシェア低下が懸念される。将来的に市場が減少に転じる可能性が高いと会社自身が認識しており、業績への影響が大きい。J-Brain Cargo®技術を活用した新薬イズカーゴ®の育成や複数パイプラインの進捗により依存状態からの脱却を目指している。
研究開発の中止・遅延リスク
希少疾病領域での研究開発において、有効性・安全性が承認基準を満たさないと判明した場合、開発中止や遅延が生じ研究開発費の回収や期待収益の確保が困難となる。技術ライセンスに基づく契約金収入が営業利益等に大きく影響するため、パイプラインの中止・遅延は業績に重大な影響を及ぼす。当社グループは複数のパイプラインを並行して進捗させることでリスク分散を図っている。
グローバル展開リスク
J-Brain Cargo®技術を基盤にグローバルスペシャリティーファーマを目指しているが、各国固有の法規制・特許・医療制度の違いにより想定外の事態が発生するリスクがある。提携先から得られるロイヤルティの見込み時期や有無に変動が生じる可能性があり、その規模によっては業績に影響を及ぼす。海外上市計画の進捗状況が業績の重要な変動要因となっている。
薬価改定・法規制リスク
医療用医薬品の薬価は健康保険法に基づき厚生労働大臣が定める薬価基準収載価格とされており、改定頻度の高まりや競合品との競争激化により売上低下リスクが存在する。法令違反等により許認可が取り消された場合、製品の回収や製造・販売中止を求められ事業に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は製品固有の価格リスクを継続的に評価し、製品価値に見合った仕切価設定等の対応を行っている。
安定供給・設備投資リスク
製造施設や原材料供給元における技術的・法規制上の問題、大規模災害、国際紛争による政治的混乱等が発生した場合、製品の安定供給に支障が生じる可能性がある。ロシア・ウクライナ情勢や米国の関税政策・為替変動により天然資源・建材・電子部品等の供給不足が続くなか、新規施設建設や研究・生産機器の発注納期への影響も否定できない。対策として資材・原料の確保状況を定期確認し、可能な限りダブルソース化を図っている。
筆頭株主との提携変更リスク
筆頭株主である株式会社メディパルホールディングスとは複数パイプラインの開発投資契約、米国合弁会社設立、超希少疾病のグローバル事業化独占的交渉権付与、フコシドーシス治療薬の実施許諾契約など広範囲な業務提携を行っている。何らかの理由により戦略的提携に変更があった場合、業績および財政状態に重要な影響を与える可能性がある。当社グループは同社との戦略的提携関係の維持と両社の企業価値向上に努めるとしている。
副作用発現リスク
パイプラインには融合たんぱく質など人体にとって未知の物質が含まれており、抗原抗体反応による好ましくない副作用の発現リスクが存在する。現在までの臨床試験では特段留意が必要なリスクは顕在化していないが、長期投与時に看過できない副作用が発現した場合は業績に影響を及ぼす可能性がある。新規医薬品における未知の副作用リスクは常に認識すべきものとして管理されている。
知的財産権侵害リスク
血液脳関門通過技術(J-Brain Cargo®)については、2020年の米国ArmaGen社買収により米国等における知的財産権を取得しており、現段階で他社の知的財産権を侵害するリスクは低いと判断している。しかし、同技術を有した他社製品の開発が進む状況にあり、将来的に知的財産権を巡る訴訟が起こる可能性がある。訴訟が発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性があるため、競争力ある形での知的財産権確保に継続的に取り組んでいる。
自然災害による操業停止リスク
原薬・製剤工場が神戸市西区に集中しており、大規模停電や想定を超える自然災害が発生した場合、一定期間操業できなくなり業績に影響を及ぼす可能性がある。地震・風水害には強い立地条件とされているが、製造拠点の地理的集中はリスク要因として残存する。現時点では分散化等の具体的な対策の記載はなく、集中リスクへの対応が課題となっている。
人的リソース確保リスク
売上高の増加と研究開発の進捗に伴い研究開発・生産部門を中心に人的リソースを拡充しているが、グローバル臨床試験や上市計画の拡大により今後も人材需要の増加が見込まれる。人材採用が困難になる場合や離職率が上昇する場合は業績に影響を及ぼす可能性がある。グローバル経験のある人材確保や将来のJCRを牽引する人材育成計画の立案に取り組んでいる。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

