レケンビの価値最大化リスク
アルツハイマー病治療剤「レケンビ」について、診断・治療パスウェイの構築が進まない場合や患者アクセスが制限される場合、将来期待される収益が得られない可能性がある。米国では静脈投与・皮下注による維持療法が承認済みだが、血液バイオマーカーの進展や他国への展開が遅延するリスクも存在する。当社は診断から治療・モニタリングまでのパスウェイ効率化とValue-based Pricingによる透明性確保で対応している。
レンビマの競争力低下リスク
抗がん剤「レンビマ」について、米メルク社との併用療法臨床試験で期待した結果が得られない場合や競合品の承認タイミングによりポジショニングが変化した場合、売上計画を達成できない可能性がある。また米国メディケア薬価交渉プログラムの対象として「レンビマ」が選定され、2028年1月より新価格が適用される見込みであり、収益への影響が懸念される。さらに後発品申請に関する訴訟が係属しており、特許期間満了前の後発品参入リスクも存在する。
新薬開発の不確実性
新薬の研究開発には長期間と多額の投資が必要であり、有効性・安全性の問題から開発中止・中断となる可能性がある。臨床試験で良好な結果が得られた場合でも各国の承認審査で承認が得られない、または遅延するリスクがあり、承認後も追加臨床試験で安全性・有用性が検証できなければ承認取り消しとなる可能性もある。開発計画の中止・遅延により将来期待していた収益が得られない可能性があり、過去には「レンビマ」とペムブロリズマブの転移性非小細胞肺がんフェーズⅢ試験で主要評価項目を達成できなかった実績がある。
医療費抑制策による薬価引き下げ
日本・米国・欧州・中国など各国政府が薬剤費抑制策を導入・強化しており、当初見込んでいた売上収益が得られない可能性がある。日本では定期的な薬価引き下げやジェネリック使用促進、中国では集中購買制度による大幅な価格引き下げが実施されており、「レンビマ」や「メチコバール」が実際に価格引き下げを受けた実績がある。当社は各国の制度・政策動向を把握しつつ、薬剤の社会的価値算出によりイノベーションへの適切な評価推進を図っている。
知的財産・特許リスク
先発医薬品の特許期間・データ保護期間満了後はジェネリック医薬品の参入により売上収益が大きく減少する可能性があり、特許の不成立や無効審判によって想定より早期に後発品が参入するリスクもある。米国では「レンビマ」に関する後発品申請訴訟が係属しており、その結果によっては特許期間満了前に後発品が参入し市場シェアが大幅かつ急速に低下する可能性がある。一方、当社グループの事業活動が第三者の知的財産権を侵害した場合、事業中止要求や損害賠償請求を受けるリスクもある。
製品品質・安定供給リスク
原材料の供給停止、製造プロセスの問題、パンデミック、地政学的問題、重大な災害、経済安全保障上の問題等によりサプライチェーンに支障が生じた場合、製品の欠品・回収・販売停止が発生し患者様の健康と業績に影響を及ぼす可能性がある。また米国に端を発する関税政策変更により製造原価が上昇するリスクもある。当社はグローバル基準のGMPに準拠した品質管理体制、複数購買・複数工場体制、BCPに基づく適正在庫確保により安定供給体制を整備している。
情報セキュリティ・サイバー攻撃
ランサムウェアや標的型メール攻撃、サプライチェーン経由のサイバー攻撃が高度化・巧妙化しており、個人情報・未公開情報・パートナー企業との機密情報が漏えい・改ざん・消失した場合、法的責任の発生や競争優位性の喪失、企業信頼の失墜につながるリスクがある。特に創薬段階の未公開構造式等の流出は特許申請・取得に直接的な影響を及ぼす可能性がある。当社グループはグローバルでの個人情報保護規制への対応を含む情報セキュリティ体制を整備している。
のれん・無形資産の減損リスク
企業買収や製品・開発品の導入を通じて計上したのれん(2025年度末残高:2,592億円)および無形資産について、計画と実績の乖離や市場変化等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、減損処理が必要となり経営成績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。のれんの多くはアメリカス医薬品事業に配分されており、新薬の承認取得・適応追加の有無・時期、薬価・販売数量、競合品の状況、金利変化等の仮定に回収可能価額が左右される。これらの仮定が悪化した場合、重大な減損損失が発生するリスクがある。
パートナーシップ関係のリスク
研究開発・生産・販売活動においてパートナーシップを活用しているが、パートナーとの意見相違や事業環境変化によるパートナーの事業継続困難・協業困難が生じた場合、活動の遅延・非効率や予測外のパートナー費用負担が発生し計画利益が減少する可能性がある。契約解釈の相違から訴訟・仲裁に発展し最終的にパートナーシップが解消された場合、将来期待される新薬創出や売上収益が実現できないリスクもある。各国の薬価・保険制度の変更もパートナーシップに重要な影響を及ぼす可能性がある。
CEO後継・人財確保リスク
30年以上にわたり現代表執行役CEOが強いリーダーシップを発揮してきた中、サクセッションプランが適切に機能しない場合や突発的事態への備えが不十分な場合、企業理念の実現や経営に大きな影響を及ぼす可能性がある。また、hhc理念に共感する多様な人財の獲得・育成・リテンションができない場合、イノベーション創出と企業理念実現に大きな影響を及ぼすリスクがある。当社取締役会はCEO選定を最枢要な意思決定事項と位置付け、独立社外取締役が育成プロセスに関与する体制を整備している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

