大地震・自然災害・事故
大規模地震や気候変動に伴う台風・洪水等の自然災害、および工場での火災・爆発事故により、従業員・設備・サプライチェーンへの被害が発生し、市場への製品供給に重大な支障をきたす可能性がある。コーポレートリスクテーマとして首都直下地震・南海トラフ地震・富士山噴火等を想定した影響分析と対応検討を進めており、外部機関による定期評価や定期訓練を通じて保安力強化および海外拠点のBCP強化に取り組んでいる。
デジタルトラスト・サイバー攻撃
ランサムウェアや標的型メール等の多様化・巧妙化するサイバー攻撃により、社内システムの停止・遅延、機密情報・個人情報の漏えいが発生するリスクがあり、事業中断・復旧費用・損害賠償・社会的信用低下を通じて売上高および利益に影響を及ぼす可能性がある。取引先・委託先経由の間接的な被害も懸念される。多要素認証・監視・検知・脆弱性管理等の技術的対策に加え、サプライチェーン全体のセキュリティ確認、オフライン環境へのバックアップ整備、サイバー保険加入等の対策を講じている。
地政学リスク
当社グループが事業展開・原材料調達を行う複数の国・地域において、政治的・社会的情勢の不安定化、外交関係の緊迫化、紛争等によりサプライチェーンの寸断や操業停止、生活者の購買行動変化が生じ、目標とする売上高・利益が得られない可能性がある。コーポレートリスクテーマとして各国・地域のリスクシナリオを作成し、政治・社会状況のモニタリング、社員安全確保ガイドラインの策定、サプライチェーンネットワークの強化を進めている。
原材料調達リスク
天然油脂・石油関連原料の市場価格は世界景気・地政学リスク・需給バランス・異常気象・為替変動の影響を受け、急激な価格変動により目標利益が得られない可能性がある。また、希少原材料の安定調達困難やサプライヤートラブルによる供給支障、持続可能な調達への取り組み不足と見なされた場合のブランドイメージ低下リスクも存在する。原価低減・売価転嫁・セカンドサプライヤー確保に加え、Sedexによるモニタリング、CDPサプライチェーンプログラム、インドネシア小規模農園へのパーム油認証取得支援等を実施している。
市場・競争環境の変化
グローバル大手企業の積極的なブランド投資や新興・地場メーカーの台頭により競争が激化する中、デジタルを起点としたカスタマージャーニーの変化やプライバシー規制強化によって顧客ニーズの把握が困難となり、ブランド競争力の低下や事業計画未達につながる可能性がある。中国市場の需要変動やASEAN市場の構造変化等、各国・地域固有の市場特性への対応が遅れた場合にも事業計画を達成できないリスクがある。注力ブランドへの経営資源集中、グローバル一体運営体制の整備、顧客データを活用した顧客理解の高度化により対応している。
製品等の品質問題
重大な品質問題の発生はブランドのみならず当社グループ全体の信用低下につながる可能性があり、各国・地域の急激な法規制変更への対応遅延はタイムリーな商品提供機会の喪失を招く恐れがある。コーポレートリスクテーマ「重大品質問題対応」として、被害最小化のための全社対応強化と重大品質問題発生防止に向けた社内啓発を推進しており、発売前の徹底的な試験・調査研究、生活者相談窓口を通じた品質向上、法規制適合性を迅速確認できるシステム構築に取り組んでいる。
コンプライアンス違反
競争激化による業績目標達成圧力に伴う不正リスクの高まりや、ハイブリッドワーク普及による職場接点の減少を背景としたハラスメント・労務管理上のコンプライアンスリスクが増加する可能性がある。当社グループおよび委託先等が重篤なコンプライアンス違反を起こした場合、信用・財政状態・経営成績に影響を及ぼす恐れがある。「花王ビジネスコンダクトガイドライン」の継続的教育、コンプライアンス委員会によるモニタリング、対話促進活動「対話フェス」等を通じてリスク低減を図っている。
人財確保・育成リスク
グローバルでの人財獲得競争の激化と個人のキャリア・働き方に対する価値観の多様化を背景に、高度な専門性を持つ人財や変化を先導するリーダー人財の獲得・育成が推進できない場合、中期経営計画「K27」の遂行に影響を及ぼす可能性がある。コーポレートリスクテーマとして経営トップをメンバーとする人財企画委員会で毎月議論し、フレキシブルな働き方・DE&I推進・社内公募制度の整備、DX等先端教育プログラムの導入により対応している。
社会課題への対応不足
気候変動・プラスチックごみ・生物多様性損失・人権問題等の社会課題への取り組みが不十分と見なされた場合、売上高・市場シェアの未達やグリーンウォッシュ批判による企業価値低下を招く可能性がある。一方、情報開示を控えるグリーンハッシングも信頼低下リスクとなり、サステナビリティ情報開示の法規制化が進む中で法令違反は取引機会の損失につながる恐れがある。ESGコミッティ傘下に「脱炭素」「プラスチック包装容器」「人権・DE&I」「化学物質管理」の4つのESGステアリングコミッティを設置し、執行役員クラスの責任者のもとで対応計画を推進している。
為替変動・事業投資リスク
円に対する外貨の想定以上の為替変動は外国通貨建て売上高・原材料調達コスト・在外子会社の財務諸表の円貨換算額に影響を及ぼし、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、設備投資やM&Aにおいて市場環境・経営環境が投資判断時の想定を下回った場合、有形固定資産・のれん・無形資産の減損処理により財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。為替リスクに対しては外貨預金・為替予約・通貨スワップ等でヘッジし、投資リスクに対しては四半期決算毎に計画乖離を確認・経営会議報告する体制を整備している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

