事業内容
株式会社kubellは「働くをもっと楽しく、創造的に」をミッションに掲げ、日本の企業数の99.7%を占める中小企業を主要ターゲットとしたDX支援事業を展開する。主力サービスであるビジネスチャット「Chatwork」は国内利用者数No.1(2025年7月調査)を誇り、登録ID数806.6万・導入社数97.3万社に達する。
事業はSaaSドメイン(Chatworkおよび周辺SaaS)とBPaaSドメイン(タクシタ・MINAGINE労務アウトソーシング等)の2領域で構成され、ITリテラシーやリソースが不足する中小企業の業務効率化・生産性向上を包括的に支援する。2024年7月に現社名へ変更し、ビジネス版スーパーアプリへの進化を目指している。
ビジネスモデル
売上高の95%以上がサブスクリプション型収益であり、ARRは7,343百万円(2025年12月期末)。Chatworkのフリープランで低コストにユーザーを獲得し、有料プランへのアップセルと課金ID数(83.8万)の拡大でSaaS収益を積み上げる。
さらに既存顧客基盤を活用したクロスセルでBPaaSへ誘導し、月額固定・従量課金のストック型収益を重層化することでARPU向上とLTV最大化を図る構造。
企業の強み
Chatworkは登録ID数806.6万・導入社数97.3万社・DAU124.1万を誇り、国内利用者数No.1(2025年7月Nielsen調査)。オープンプラットフォーム型設計によるネットワーク効果が競合参入障壁を形成し、フリーミアムモデルが低CAC(顧客獲得コスト)での大規模ユーザー獲得を実現している。
売上高の95%以上がサブスクリプション型収益で構成され、ARRは2023年12月期末5,876百万円→2025年12月期末7,343百万円へ継続拡大。課金ID数も同期間73.1万→83.8万と着実に増加しており、既存顧客の継続利用を前提とした予測可能な収益基盤を有する。
Chatworkの広範な顧客接点を起点に、タクシタ(バックオフィスBPaaS)やMINAGINE労務アウトソーシング等へのクロスセルを推進。業務の型化とAI・テクノロジー活用により労働集約性を排除し、従来BPOを導入できなかった中小企業にも低価格で提供できる高収益オペレーションモデルを構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期3,372百万円から2025期9,529百万円へ5期連続増収を達成。営業利益は2024期に初の黒字転換(97百万円)、2025期は485百万円へ拡大し、2026年1Qは280百万円(前年同四半期76百万円)と黒字定着を確認。
粗利率は2026年1Qに72.7%へ改善し、売上原価の効率化が利益拡大を牽引。一方、売上成長率は2022期36%→2023期41%→2024期31%→2025期12%→2026年1Q15.8%と鈍化傾向が続く。
外部要因として国内中小企業のDX需要は継続しているが、ビジネスチャット市場の普及率上昇に伴い新規獲得の限界効率が低下しつつある点は注視が必要。
成長戦略
Chatworkプラットフォームを起点にBPaaSロールアップとM&Aで中小企業No.1 BPaaSカンパニーを目指す
フリーミアムモデルによるユーザー獲得と有料転換を継続。2026年1Q末の課金ID数は84.5万、ARRは7,322百万円に達し、前年同四半期比でそれぞれ+3.8万、+401百万円の拡大を実現。ARPU改善はBPaaSクロスセルと連動して推進。
Chatworkを顧客業務プロセスに組み込んだBPaaSを軸に、M&Aで機能を拡充するロールアップ戦略を推進。2026年1QにはFintechケイパビリティ(ペイトナー請求書)とクラウド郵便(atena)を獲得し、経理・郵便領域のBPaaS提供価値を強化。
オーガニック成長のみでは中計CAGR30%達成が困難なため、2025年1Q以降M&A実施を含む財務目標へ修正。ペイトナー請求書事業譲受・atena完全子会社化決議を実行済み。既存顧客へのクロスセルとBPaaSオペレーション効率化による統合シナジーの早期発現が課題。
売上原価の効率化(2026年1Q:705百万円、前年同四半期744百万円から減少)と粗利率改善(72.7%)により、利益を生み出せる体制の構築が進展。通期EBITDA予想1,500百万円以上に対し1Q進捗率は31%超と順調に推移。
最終更新: 2026年7月17日

