事業内容
株式会社Welbyは「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、糖尿病・高血圧症等の生活習慣病からがん・自己免疫疾患まで多疾患領域でPHR(Personal Health Record)プラットフォームサービスを展開する。主要サービスは製薬企業向け「疾患ソリューションサービス」(売上の約8割)と自社運営の「Welbyマイカルテサービス」(同約2割)の2本柱。
患者・医療機関・製薬企業・保険者・自治体を結ぶデータ基盤として機能し、2025年12月末時点でアプリ累計ダウンロード数は約123万回、かかりつけ医療機関登録数は33,010施設に達している。東京証券取引所グロース市場上場。
ビジネスモデル
疾患ソリューションサービスでは製薬企業からPHRプラットフォームの構築費用(開発費)と運用利用料を受領する。Welbyマイカルテサービスでは健保組合・自治体・医療機関・医療関連企業向けにOEM提供・月額利用料課金を行う。
売上原価は187,057百万円(千円)、売上総利益率は約70.6%と高水準だが、先行投資的な販管費が901,495千円に上り、営業損失が継続している構造。
企業の強み
生活習慣病・がん・自己免疫疾患・精神疾患・希少疾患等20以上の疾患領域向けアプリを開発・運営。2025年12月末時点で累計ダウンロード数は約123万回、かかりつけ医療機関登録数は33,010施設に達し、実臨床データの蓄積基盤を構築している。
日本生命保険相互会社・中部電力・NTTドコモ・スズケン・フクダ電子等との資本業務提携を締結。2025期において日本生命保険相互会社が売上高の16.1%(102,187千円)、中部電力が15.8%(100,350千円)を占め、大手パートナー経由の収益貢献が顕在化している。
2023年8月にマイナポータルとの連携を開始し、予防接種歴・薬剤情報・特定健診情報の取得・閲覧が可能。2025年にはWelbyマイカルテをHL7 FHIR準拠でフルリニューアルし、国際標準に対応したデータポータビリティ基盤「WPDP」を整備した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期1,139百万円→2023期575百万円→2025期636百万円と低水準で推移し、営業損失は2024期▲654百万円をピークに2025期▲453百万円へ縮小。2026年1Q(2026年1月〜3月)は売上高133百万円(前年同期比+10.7%)、営業損失▲157百万円(前年同期▲161百万円から改善)と損失幅の縮小傾向が継続。
疾患ソリューションサービスが前年同期比+80.5%と牽引した一方、マイカルテサービスは期ズレにより同▲41.7%。通期予想は売上高1,466百万円(前期比+130.5%)、営業損失▲30百万円と大幅改善を見込むが、後半偏重の季節性が高く達成には2Q以降の大型案件計上が鍵となる。
先行投資額は1Qで35百万円(マイカルテ・プラットフォーム開発)。
成長戦略
PHRプラットフォームの疾患・顧客領域拡大とパートナー協業による社会実装加速
生活習慣病に加え自己免疫疾患・オンコロジー等への展開を継続。製薬企業からの新薬症状・副作用モニタリングニーズが顕在化しており、PHRの実臨床・臨床研究利用増加を見込む。2026年1Qは前年同期比+80.5%と高成長を実現。
PMDA医薬品情報参照連携・専門企業との連携により確かな医療情報をワンストップ提供。WelbyのPHRサービスと融合し患者ライフログに最適化された「情報のコンシェルジュ」として機能する新規収益源。
PHRを活用した地域包括ケア実現に向け、ペイシェントジャーニー全体にアプローチできる機能強化と地域施設を網羅したPHRネットワーク形成を目指す。製薬・保険・自治体向けヘルスケアDX推進を共同展開。
健康保険組合・市町村国保・共済組合・協会けんぽ向けソリューションの事業化を推進。既に複数の健保組合・自治体の参画が決定しており、NTTドコモ子会社ミナカラとのオンライン診療支援・服薬指導連携も展開中。
持続血糖モニタリング(CGM)システムとのデータ連携を強化し、健診代行業者等パートナーと連携したPHR×フリースタイルリブレ活用の保健指導・健診パッケージ実装、自治体・保険者向けモデル事業・物販事業を展開。
最終更新: 2026年7月17日

