事業内容
株式会社ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングスは、2019年3月に単独株式移転により設立された持株会社。傘下に株式会社ヒト・コミュニケーションズ、株式会社ビービーエフを中核子会社として、連結子会社16社を擁する。
アウトソーシング事業(通信・家電販売受託・空港グランドハンドリング)、人材派遣事業、EC・TC支援事業(ECサイト運営受託・テレビショッピング支援)、ホールセール事業(IPライセンス活用アパレル・雑貨の企画卸売)の4セグメントを主軸に、「ヒューマン営業支援」と「デジタル営業支援」を融合した「オムニチャネル営業支援」プラットフォームを提供する。主要顧客は通信キャリア、家電メーカー、アパレルブランド、航空会社等の大手企業。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
アウトソーシング事業では業務委託契約に基づく請負料金、人材派遣事業では派遣単価×稼働時間の派遣料金を収受。EC・TC支援事業ではECサイト売上に連動するレベニューシェア型の成功報酬モデルを採用し、クライアントとの利益共有構造を構築。
ホールセール事業ではIPライセンスを活用した高付加価値商品の企画・製造・卸売により商品マージンを獲得。2025年8月期の売上構成はアウトソーシング40.6%、ホールセール26.2%、EC・TC支援14.6%、人材派遣13.8%。
企業の強み
クライアントごとに「業務運営事務局」を設置し、事務局長・ディレクター・専門スタッフで構成される体制でスタッフ採用から研修・現場巡回・フィードバックまで一貫管理。クライアントの管理負担軽減と現場・マーケティング機能の分離による効率化を実現し、成果追求型営業支援の差別化要因となっている。
2025年8月期末の自己資本比率は42.6%、Net D/Eレシオは0倍未満(現金預金が有利子負債を上回る水準)と財務安全性を確保。ホールディングス体制移行前を含め14期連続増配を継続しており、中期経営計画2025-2029でも累進配当・配当性向30%以上を掲げている。
ホールセール事業は2025年8月期に売上高16,679百万円(前年同期比30.6%増)、営業利益983百万円(同82.0%増)を達成。サブカルチャー系キャラクターIPや推し活グッズ、インフルエンサーコラボ商品等の高付加価値商品が好調に推移し、グループ全体の収益改善を牽引した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年8月期第3四半期累計(2025年9月〜2026年5月)の売上高は47,531百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益1,102百万円(同40.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益261百万円(同69.0%減)。過去5期の推移では2024年8月期(営業利益1,568百万円)を底に2025年8月期(同2,495百万円)で回復したが、2026年8月期は再び大幅減益局面に入った。
主因はアウトソーシング事業のエアポートセクターにおけるGSE・人材投資の先行コスト増と、外部要因(日中関係悪化・中東戦争による国際便減便)の重複。通期業績予想は営業利益1,150百万円(前期比53.9%減)、当期純利益152百万円(同82.2%減)へ修正された。
財政状態は総資産41,652百万円、自己資本比率40.8%と財務健全性は維持している。
成長戦略
エアポート・ホールセール・デジタル営業支援の重点領域に経営資源を集中投下
全国主要空港への新規拠点展開を目指しGSE(ランプ機材)・人材確保への先行投資を実施中。政府の2030年インバウンド6,000万人受け入れ方針を外部環境として、受注拡大による投資回収を目指す。
ただし日中関係悪化・中東戦争による国際便減便が短期的な逆風となっており、第4四半期も厳しい事業環境が見込まれると会社側が明示。
サブカルチャー系キャラクターIP・推し活グッズ等の差別化商品開発を継続。株式会社津森千里デザインスタジオを第1四半期より連結化し、デザイナーズブランド領域へ事業領域を拡大。
2026年8月期第3四半期累計で増収増益(売上高12,590百万円、営業利益689百万円)を達成し、中期経営計画の重点領域として順調に推移。
ファッション・スポーツ分野を中心としたEC市場拡大(外部環境)を背景に、蓄積ノウハウを活用した既存クライアントの業績向上支援と新規ECサイト運営受託の拡大に取り組む。前第1四半期に終了したECサイトの影響で減収(売上高6,262百万円、前年同期比13.1%減)となったが、外注費効率化により営業利益は366百万円(同4.2%増)と増益を確保。
継続的な単価交渉の実施により収益性を改善(2026年8月期第3四半期累計の営業利益369百万円、前年同期比17.5%増)。インバウンド需要拡大(外部環境)を背景とした空港・ホテル等での人材サービス需要取り込みと、物流分野の新規領域開拓を推進。
「深化領域」として位置づけ、コスト効率化・オペレーション改善による利益率向上を継続。
最終更新: 2026年7月17日

