NE株式会社
441A・東証グロース・情報通信業
NE株式会社
441A・東証グロース・情報通信業
事業内容
NE株式会社は、Hamee株式会社のプラットフォーム事業を2022年8月に会社吸収分割により承継し事業を開始した。主力のネクストエンジン事業では、複数ECモールの受注・在庫管理を一元化するクラウド(SaaS)型システムを6,570社(2025年4月期末)のEC事業者に提供する。
コンサルティング事業ではECコンサルティング・運営代行を展開し、ロカルコ事業では地方自治体向けふるさと納税支援と伝統工芸品のEC販売を手掛ける。パーパス「コマースに熱狂を。」のもと、EC事業者のバックオフィス効率化からフロントエンドの売上拡大まで一体的に支援するプラットフォームを目指している。
ビジネスモデル
ネクストエンジン事業はEC事業者の受注件数に応じた従量課金制を採用し、ユーザーの事業成長がそのまま売上増に直結するストック型収益構造を持つ。アプリ(拡張機能)の定額・従量課金やオーダーメイド受託開発によりARPUの向上を図る。
コンサルティング事業は月額60,000円からの継続契約型、ロカルコ事業は寄附額連動の料率課金を採用しており、3事業が相互にシナジーを生む設計となっている。
企業の強み
2025年4月期末時点でネクストエンジンの契約社数は6,570社(前期末比314社増)、利用店舗数は53,602店、利用店舗の取引総額は1兆1,879億円に達する。この規模の顧客基盤は競合参入障壁となるとともに、ARPU向上施策の母数として機能する。
2025年4月期の売上高3,925百万円に対し営業利益1,518百万円、営業利益率は38.7%に達する。主力のネクストエンジン事業のセグメント利益は1,931百万円(セグメント売上比65.0%)と極めて高い収益性を誇り、SaaSビジネスの特性が財務に反映されている。
ネクストエンジンの開発は全て自社開発部が担い、APIを公開することで外部ディベロッパーによるアプリ開発・販売が可能なプラットフォームを実現。ユーザーニーズに応じた機能拡張が容易となり、小規模から大規模EC事業者まで幅広い顧客層に対応できる拡張性を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年4月期は売上高4,068百万円(前期比3.6%増)と増収を確保したが、販管費が1,499百万円(前期比215百万円増)に膨らんだことで営業利益は1,461百万円(同3.7%減)、経常利益は1,444百万円(同5.3%減)と減益。上場関連費用23百万円が営業外費用として計上されたことも経常利益を押し下げた。
一方、当期純利益は1,008百万円(同7.3%増)と増益。これは前期に計上した減損損失52百万円(ロカルコ事業ののれん減損等)の消滅と、法人税等調整額の変動が寄与したもの。
外部要因として、ふるさと納税ポータルのポイント廃止制度変更がロカルコ事業の12月繁忙期需要を直撃し、全社収益性の低下に影響した。
成長戦略
ARPU向上・教育商材拡大・ロカルコ事業再編によるEC支援プラットフォームの深化
機能エンハンスによる顧客利便性向上、受注処理件数の増加、ネクストエンジン・オーダーメイド(受託開発)の拡大を通じてARPUを継続的に引き上げる。2027年4月期のネクストエンジン事業売上高3,824百万円(前期比21.6%増)を目標とする。
生成AIオンライン動画講座等の教育商材販売を継続強化し、EC事業者の自走による事業成長を支援する。2026年4月期に計画を大幅に上回る実績を達成しており、2027年4月期売上高569百万円(前期比4.1%増)を計画。
競争激化・顧客基盤維持困難なふるさと納税支援事業を株式会社サイバーレコードへ220百万円(消費税抜き)で譲渡し、特別利益を計上。残存するリテール事業は伝統工芸品ECに特化し、インバウンド需要取り込みや酒類等カテゴリー拡充で2027年4月期売上高213百万円(前期比126.8%増)を目指す。
サイバーセキュリティ対策のシステム投資、ISMS認証取得等によりECインフラとしての信頼性を担保するとともに、新規事業開発等の成長投資を積極化する方針。2027年4月期は営業利益の大幅減少を許容してでも投資を優先する計画。
最終更新: 2026年7月17日

