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株式会社アイ・ピー・エス

4390東証プライム情報通信業

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事業内容

株式会社アイ・ピー・エスは「Open Door」を企業理念に掲げ、フィリピンを中心とした国際・国内通信回線の提供を主力とする通信インフラ企業である。フィリピンで3番目の国際通信キャリアとして、C2C回線使用権を保有しキャリアズキャリアのポジションを確立。

子会社InfiniVAN, Inc.を通じた法人向けインターネット接続サービス、フィリピン国内海底ケーブルネットワーク(PDSCN)の活用、新国際海底ケーブル「Candle」への参画など通信インフラ基盤を継続拡充している。国内では株式会社アイ・ピー・エス・プロがコールセンターソリューションを提供し、フィリピンではレーシック・予防医療事業も育成中。

連結子会社8社で構成される多角的グループである。

ビジネスモデル

国際通信事業では、C2C回線等の使用権(IRU)を長期契約で取得し、フィリピンのCATV事業者・通信事業者へ卸売(キャリアズキャリア)するホールセール部門と、InfiniVAN, Inc.が法人向けインターネット接続を月額課金で提供するエンタープライズ部門の二軸で収益を得る。国内通信事業はコールセンターシステム「AmeyoJ」ライセンス販売と秒課金サービスの組み合わせによるソリューション提供が主体。

メディカル事業はレーシック手術・健診センター運営による診療収入モデルである。

企業の強み

2020年にC2C回線使用権を取得し、フィリピンで海底ケーブル権利を保有する大手2社に次ぐ第3の国際通信キャリアとなった。フィリピンは外資規制等により新規参入が困難な寡占市場であり、既存ライセンス・使用権は競合他社が短期間で模倣困難な参入障壁として機能している。

2023年12月に完成したフィリピン国内海底ケーブルネットワーク(PDSCN)により、ルソン島・ビサヤ諸島・ミンダナオ島を結ぶ国内基幹網を構築。C2C回線と組み合わせることでフィリピン全土への通信サービス提供が可能となり、地方通信事業者・CATV事業者への販売エリアが大幅に拡大した。

InfiniVAN, Inc.による法人向けインターネット接続サービスの課金顧客数は、2025年12月末時点で2,103件(前年同期比510件増)に達した。月額課金型の継続収益モデルであり、顧客数の積み上げが安定的な収益基盤を形成している。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期第1四半期は売上高3,930百万円(+14.9%)、親会社株主帰属四半期純利益831百万円(+27.5%)と大幅増益。一方、通期業績予想(2026年5月8日公表分から変更なし)は売上高20,080百万円(+18.1%)に対し純利益4,200百万円(+0.1%)とほぼ横ばいの計画であり、下期以降の増益ペース鈍化を前提とした保守的な計画である可能性がある。

国内通信事業は当第1四半期の売上高552百万円(前年同期比12.2%減)、セグメント利益50百万円(同62.5%減)と減収減益が継続。電話網IP化に伴う接続料(アクセスチャージ)の保守的な見直しが利益を圧迫しており、「0120」等新サービスの立ち上げによる収益改善が今後の課題である。

2026年8月7日の取締役会でCandleに係るIRU契約締結を決定し、プロジェクトの重要な進展があった。ルソン島西岸Poro Point陸揚局とLBI(地下管路)の賃借契約も2026年3月にBCDAと締結済みで、東西の陸揚局を活用した事業拡大の土台が整いつつある一方、建設仮勘定は11,670百万円まで積み上がり、設備投資の資金回収状況は引き続き注視が必要。

成長戦略

Candle参画とルソン島東西陸揚局整備で国際回線収益を多様化

日本・台湾・フィリピン・インドネシア・マレーシア・シンガポールを結ぶ新ケーブルへコンソーシアム形式で参画。2026年8月にIRU契約を締結し、事業収益化に向けた重要な進展があった。

BCDAとの契約締結によりルソン島西岸Poro Point陸揚局とLBI(Baler-Poro Point間地下管路)を賃借。東西の陸揚局を通じた国際海底ケーブル事業拡大の基盤を整備。

着信側課金の「0120」等サービスを自社提供する体制構築を進行中。減収減益が続く国内事業の収益改善策として位置づけられる。

SHSCの健診センターSDPCCは2025年下期に単月黒字化を達成し、当第1四半期もセグメント利益31百万円(前年同期は29百万円の損失)と黒字を継続。

最終更新: 2026年8月7日