事業内容
恵和株式会社は、Sheeting・Laminating・Coating・Ultra Precisionの4つのコア技術を基盤に、液晶ディスプレイ向け光拡散フィルム「オパルス」・複合拡散板「オパスキ」等を製造・販売する光学製品事業(売上高16,766百万円)と、クリーンエネルギー車向け特殊フィルム・医療衛生向けフィルム・工程紙等を手掛ける機能製品事業(売上高3,707百万円)の2セグメントで構成される。主要顧客は台湾・中国・韓国のディスプレイ部材メーカーで、最大顧客の瑞儀光電股份有限公司向け売上が全体の48.07%を占める。
国内4工場(和歌山テクノセンター等)を生産拠点とし、中国・台湾・韓国・米国に販売子会社を展開。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
ウルトラプレシジョンマーケティングにより、ブランドメーカーから部材メーカーまで顧客と直接対面して精緻な情報を収集し、顧客ニーズに合致した高付加価値製品を開発・製造・販売する。光学製品事業のセグメント利益率は42.3%と高水準を維持。
機能製品事業では製品ポートフォリオの高付加価値化を推進し、医療衛生・クリーンエネルギー分野への経営資源集中により収益性改善を図る。
企業の強み
2025年12月期の光学製品事業のセグメント利益率は42.3%(セグメント利益7,085百万円/売上高16,766百万円)。直下型ミニLED液晶ディスプレイ向け複合拡散板「オパスキ」や光拡散フィルム「オパルス」が既存取引先でシェアアップを継続しており、高付加価値製品への集中が高利益率を支えている。
中国(南京・蘇州・東莞・北京・深圳)、台湾、韓国、米国(カリフォルニア)に加え、2025年11月に米国デトロイト、2025年12月にベトナム・ハノイへ新規マーケティング拠点を開設。車載ディスプレイ向け欧米顧客への直接営業体制を整備し、China+1需要にも対応する販売インフラを構築している。
2025年12月期の研究開発費は1,423百万円。HUD向け高輝度・高耐熱光学シート、OLED向け光学シート、次世代電池用特殊フィルム「ACE」、医療衛生向け「メディテクト」など、次世代需要を見据えた製品開発を継続。
設備投資総額は2,442百万円で、和歌山テクノセンターの生産能力増強を実施している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2023期の大幅減益(営業利益2,456百万円)から2024期に回復(4,740百万円)後、2025期は再び減収減益(売上高20,473百万円、営業利益4,287百万円)に転じた。2026年12月期第1四半期は売上高5,242百万円(前年同期比5.2%増)と増収基調に転換。
営業利益は販管費増加により1,188百万円(前年同期比5.8%減)と小幅減益だが、前年同期に215百万円計上した為替差損が当期はゼロとなり、経常利益は1,252百万円(前年同期比20.1%増)、純利益は873百万円(同9.1%増)と改善。通期予想は売上高23,229百万円(前期比13.5%増)、営業利益4,403百万円(同2.7%増)で据え置かれており、PC市場の堅調推移とモニター向け「オパスキ」の急拡大が外部要因・自社要因双方から業績を下支えしている。
成長戦略
直下型ミニLED・車載・クリーンエネルギー・海外新規顧客の4軸で高付加価値製品の販売拡大
直下型ミニLED液晶ディスプレイの普及を背景に、複合拡散板「オパスキ」のノートPC向け販売を拡大。2026年12月期第1四半期のノートPC・タブレット向け売上高は3,323百万円(前年同期比8.5%増)と順調に拡大している。
モニター向け「オパスキ」は2026年12月期第1四半期に324百万円(前年同期比159.9%増)と大幅増加。直下型ミニLED液晶モニターの普及拡大が外部要因として追い風となっており、自社製品の採用拡大が進んでいる。
2026年12月期第1四半期に新規連結子会社としてKEIWA Germany GmbHを設立。欧州自動車・電子機器メーカーへの直接アクセスを確立し、車載向けを中心とした欧州顧客基盤の構築を目指す。
東南アジア・北米・豪州を中心に積極的な提案活動を展開。機能製品事業のセグメント利益は79百万円(前年同期比56.6%増)と大幅改善しており、海外顧客獲得活動の成果が利益率改善に寄与し始めている。
EV・燃料電池車向け特殊フィルム製品の販売促進を継続。EV市場の成長鈍化により「オプラム」は減少しているが、クリーンエネルギー車向け特殊フィルム全体では増加しており、中長期の需要拡大を見込んだ製品開発・販売活動を継続している。
最終更新: 2026年7月17日

