事業内容
株式会社ニックスは1949年創業、神奈川県横浜市に本社を置く工業用プラスチック部品の専業メーカーである。主力製品は工業用プラスチック・ファスナー及びプラスチック精密部品、生産設備治具(電子部品実装機用ラック)、金型の3カテゴリー。
国内では事務機器・自動車・住宅設備・環境衛生・生産設備業界向けに直販および代理店経由で販売。海外は米国(NIX OF AMERICA)、香港・中国・タイの連結子会社4社と持分法適用関連会社1社(珠海立高精機科技有限公司)を通じてグローバル販売網を構築している。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
自社開発オリジナル素材「NIXAM®」(耐熱性・耐摩耗性・導電性等を付与したエンジニアリングプラスチック)を核に、R&Dセンターで研究開発から製品設計まで一貫して行う。国内津久井事業所での生産と海外子会社・合弁会社での適地生産を組み合わせ、国内外の多業界顧客に直販・代理店経由で販売する。
当期売上高4,403百万円のうちプラスチック・ファスナー及び精密部品が3,206百万円(72.8%)を占める。
企業の強み
耐熱性・耐摩耗性・導電性等を付与した自社オリジナル素材NIXAM®を保有し、床暖房用給湯機器のプラスチック継手部品や事務機器の高温環境下摺動部品として大手メーカーに採用。金属代替による軽量化・低コスト化を実現し、高付加価値製品として差別化を図っている。
米国・香港・中国・タイに連結子会社4社、中国珠海に持分法適用関連会社1社を展開。タイ拠点では当期に新規受注を獲得し、円安進行が海外売上の円換算額を押し上げる効果も発揮。国内外の多様な販路が収益の安定化に寄与している。
当期の生産設備治具の受注残高は127,984千円(前期比182.5%)と大幅に積み上がっており、半導体実装業界向け需要の回復期待を示す先行指標となっている。同品目の当期販売高は1,078,969千円と前期比88.2%に落ち込んだが、受注残高の積み上がりが今後の売上回復を示唆している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は4,069〜4,517百万円のレンジで横ばい推移。2026年9月期中間期(累計)の売上高は2,268百万円(前年同期比+2.1%)と引き続き緩やかな成長にとどまる。
一方、営業利益は180百万円(同+41.1%)と大幅改善。売上原価の低減(売上総利益率45.3%、前年同期43.9%)に加え、外部要因として円安進行による為替差益(39百万円)・受取利息配当金の増加(12百万円)が経常利益を押し上げ、経常利益は237百万円(同+56.7%)に達した。
営業活動によるキャッシュ・フローも347百万円と前年同期(59百万円)から大幅改善し、財務基盤が一段と強化された。
成長戦略
高付加価値製品開発・海外拠点強化・IT化で2027年9月期営業利益率10%を目指す
OA機器・住宅設備向けの需要減を補う形で半導体実装業界向け製品需要が増加。2026年9月期中間期においても同業界向けが売上・利益の押し上げに寄与しており、成長分野への製品展開を継続している。
持分法適用会社NIX THAILANDを通じたアジア市場への展開を継続。持分法による投資利益(中間期0.5百万円)および為替換算調整勘定の増加(中間期+76百万円)に貢献しており、海外収益基盤の拡充を図っている。
売上原価の継続的な低減により、2026年9月期中間期の売上総利益率は45.3%(前年同期43.9%)へ改善。販売費及び一般管理費は846百万円と前年同期並みに抑制しており、売上増加分が利益に直結するコスト構造が実現しつつある。
最終更新: 2026年7月17日

