技術革新・新事業創出リスク
市場の複雑化・多様化やAI化・機械化の進展により、既存アセットだけでは対応できない潜在領域が拡大しており、継続的な新事業創出が進まない場合に競争劣位・成長機会喪失につながる可能性がある。また革新的な新技術の勃興により当社グループの技術優位性が失われ、製品が陳腐化するリスクもある。社内外連携の強化、領域をまたぐ事業開発体制の構築、中長期的な技術開発計画の策定・見直しで対処している。
気候変動・カーボンニュートラル
世界各国でのカーボンプライシング制度導入や国内GX-ETS等GHG排出削減への社会的要請が高まる中、GHG排出削減計画の遅延によるレピュテーション低下、カーボンプライシングや低炭素原燃料確保困難化に伴うコスト増加、Blue Value®・Rose Value®製品開発遅延による付加価値低下の可能性がある。低炭素原燃料への転換、再生可能エネルギー導入、CCUS等カーボンネガティブ技術の開発・導入、バイオマス品・リサイクル品の開発等カーボンニュートラル戦略の各施策を推進している。
事業継続・プラントトラブル
国内外拠点での大規模災害・事故・地政学リスク・感染症・サイバー攻撃等により、生産・販売・研究開発の停止やサプライチェーン分断が発生する可能性がある。特にプラントトラブルは経営重点リスクに指定されており、生産停止・近隣地域への事故被害・レピュテーション低下が想定される。対応として、海外安全管理規則の全面改正、サプライチェーン代替策の確保、事業部・製造部門一体となったトラブル未然防止対策を推進している。
製造・品質管理リスク
運転・設備・工事・保全作業に起因するトラブルや製品の品質欠陥が発生した場合、労働災害・近隣地域への被害・製造物責任訴訟・レピュテーション低下につながる可能性がある。VISION 2030推進に伴うM&Aで安全管理レベルの異なる会社が加わることや、ソリューション型ビジネス拡大に伴う品質保証責任範囲の拡大もリスク要因となる。高度なリスクアセスメント体制の構築、設備診断技術の高度化、リサイクル材等新分野における品質ガイドラインの策定・運用で対処している。
コンプライアンス・法規制対応
重大なコンプライアンス違反発生時には刑事罰・損害・レピュテーション低下が生じるほか、経済安全保障確保に向けた動きや働き方改革法案等、事業活動に影響する法令・規制の変化への対応が不十分な場合、各国当局からの訴追や取引機会喪失につながる可能性がある。新規領域参入に伴う新たな法規制対応やM&Aで加わったグループ関係会社への対応も必要となる。グループコンプライアンス施策の計画的推進、グローバル・ポリシープラットフォーム(M-GRIP)を活用した意識浸透、官公庁・業界団体からの情報収集と迅速な対応で対処している。
人材確保・要員管理リスク
生産労働人口の減少・人材流動化・特定領域における人材ニーズの高まりにより、必要な人材を採用・確保できず成長戦略が実行できない可能性があり、事業ポートフォリオ転換に伴う必要人員数の変化への対処が困難となるリスクもある。当連結会計年度において経営重点リスク「質・多様性を備えた人材確保と要員管理」に指定されており、多様な人材プールの形成と活躍に資する制度整備、全社人材育成委員会の運用改定によるキータレント育成配置の拡大で対処している。
経営管理・M&Aリスク
必要な経営資源の確保・配分および成長投資の適切な実行ができず事業育成・拡大が遅延するリスク、資本コストを意識したROIC経営の徹底が不十分となるリスク、M&Aで取得した会社・事業の瑕疵やPMI不調による業績悪影響のリスクが存在する。成長率・資本効率性に基づく事業分類によるポートフォリオ変革の加速、重点事業分野への集中的な資源投下、M&Aに関する知見の全社共有・関連人材の育成・PMIサポート体制の充実化で対処している。
グローバルマネジメントリスク
地政学的・経済的分断の進行と各国・地域ごとのニーズ多様化により、グローバルな市場環境に合わせた対応ができず海外で競争劣位となり成長機会を失う可能性がある。国内を中心とした業界再編の加速や石化を取り巻く事業環境の激変への対応が後手に回った場合、当社のプレゼンス低下につながるリスクもある。当連結会計年度において経営重点リスク「グローバルマネジメント」に指定されており、地域別売上収益の経営計画システムへの組み込み、地域戦略の推進、グローバルR&D拠点の全体設計、各地域におけるキータレントマネジメントの運営体制整備で対処している。
自然資本・プラスチック問題
海洋プラスチック汚染等の社会課題深刻化によるプラスチックバッシングの増大や各施策対応遅延によるレピュテーション低下、バイオマス原料・廃プラスチック等の原料調達困難化によるコスト増加の可能性がある。また自然資本保全への社会的要請の高まりを受け、水資源価格高騰によるコスト増加リスクも存在する。CLOMA等業界横断連携への参加、リサイクル技術向上、水セキュリティへの取り組み深化、CSRD・CDP等への開示対応で対処している。
サイバーセキュリティ・情報漏洩
サイバー攻撃の激化や社内からの情報漏洩により、操業停止・顧客離脱・信用失墜による長期的損失、個人情報保護法・高圧ガス保安法等に基づく行政罰・指導、サプライチェーンへの攻撃を原因とする調達停止が想定される。当連結会計年度において経営重点リスク「サイバーセキュリティ&情報漏洩防止」に指定されており、情報保護ツールを用いた情報管理の徹底、セキュリティ意識向上のための学習機会設置、脅威監視と対応サービスの高度化によるインシデント対応力強化に取り組んでいる。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

