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三井化学株式会社

4183東証プライム化学

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三井化学株式会社4183

事業内容

三井化学は、ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、ICTソリューション、ベーシック&グリーン・マテリアルズの4セグメントを擁する総合化学グループ。子会社130社・関連会社21社を含む連結グループで、ビジョンケア材料・農業化学品・歯科材料・エラストマー・半導体材料・石化基礎化学品など多岐にわたる製品を世界に供給する。

売上収益の51.8%を海外が占め、グローバルな生産・販売体制を構築。長期経営計画「VISION 2030」のもと、素材提供型からソリューション型ビジネスへの転換を推進している。

ビジネスモデル

基幹の石化・基礎化学品事業で原料・中間体を製造しつつ、高付加価値の機能材料・特殊化学品を成長3領域(ライフ&ヘルスケア、モビリティ、ICT)で展開する二層構造。成長領域では顧客の課題解決を起点としたソリューション提案・共同開発により差別化を図り、素材販売に留まらない付加価値収益を獲得する。

研究開発費は年間464億円を投じ、技術力を競争優位の源泉としている。

企業の強み

プラスチックメガネレンズ材料MR™をはじめ、フォトクロミック材料・コーティング材・レンズ加工機器まで一貫した製品群を保有し、世界トップシェアを維持。SDC Technologies, Inc.の研究開発・製造機能強化(本社移転)を実施し、グローバルブランド力と供給能力を継続的に拡充している。

イクロステープ™・三井ペリクル™・ARグラス向け光学樹脂ウェハDiffrar®(世界初の屈折率1.67/1.74・12インチサイズ)など先端製品を保有。名古屋工場「Creating Integration Lab.®」および台湾工場への評価・試作機能追加により、顧客スピードに対応した現地開発体制を構築している。

旭化成・三菱ケミカル(西日本)および出光興産(千葉)のエチレン設備停止・当社設備への生産集約に合意。住友化学のPP・LLDPE事業をプライムポリマーへ統合(2026年7月予定)し、ポリオレフィン事業の規模拡大と固定費効率化を実現する業界再編を主導している。

エンヴァリスの着眼点

ベーシック&グリーン・マテリアルズセグメントのコア営業損失は2026年3月期に18,356百万円と前期(11,364百万円)から悪化。ナフサ等原料価格下落に伴う在庫評価損益の悪化と市況悪化が主因。

外部要因として国産ナフサ価格は前期75,600円/KLから65,300円/KLへ下落し、川下製品の需要鈍化でナフサクラッカー稼働率も低調に推移した。住友化学PP・LLDPE事業の統合(2026年7月予定)等の構造改革効果が顕現するまでの間、損失継続リスクに注意が必要。

ICTソリューションのコア営業利益は2026年3月期36,896百万円と前期(26,728百万円)比38%増加し、グループ全体のコア営業利益(100,028百万円)の約37%を占める。外部要因として半導体市場の需要回復とAI向け投資拡大が追い風となっているが、半導体市況の循環的変動リスクも内包する。

2027年3月期予想ではICTセグメントのコア営業利益を41,000百万円(前期比+4,104百万円)と見込んでおり、成長継続の蓋然性を見極める必要がある。

2026年3月期の売上収益は1,668,754百万円(前期比7.8%減)と大幅減収となったが、法人所得税費用の減少(前期29,018百万円→当期21,698百万円)等により親会社帰属当期利益は34,378百万円(前期比6.6%増)と増益を確保。基本的1株当たり当期利益も91.62円(前期85.28円)に改善した。

2027年3月期は売上収益1,900,000百万円(前期比13.9%増)、親会社帰属当期利益45,000百万円(同30.9%増)を予想しており、前提条件(為替155円/ドル、国産ナフサ95,000円/KL)の達成可否が業績予想の実現性を左右する。

成長戦略

VISION 2030に基づく成長3領域への集中投資とベーシック事業の他社連携・再構築

イクロステープ™の台湾工場への評価・試作機能追加と名古屋「Creating Integration Lab.®」を活用した周辺領域提案を加速。ARグラス向け光学樹脂ウェハDiffrar®(12インチ、屈折率1.67・1.74)の世界初開発に成功し、拡大するAR/VR市場への展開を推進。

2027年3月期コア営業利益予想41,000百万円(当期比+4,104百万円)。

㈱DNAチップ研究所へのTOBが成立し完全子会社化。遺伝子診断サービス(診断事業)と大学・研究機関向け実験解析サービス(受託事業)を取り込み、ライフケア・ウェルネスに次ぐメディカル領域の収益柱として育成。

SDC Technologies, Inc.の本社移転による研究開発・製造機能の大幅強化も並行推進。2027年3月期セグメント売上収益予想270,000百万円(当期比+10,924百万円)。

出光興産㈱・三井化学の合弁会社㈱プライムポリマーに住友化学㈱の国内PP事業およびLLDPE事業を統合する最終契約を締結。規模拡大と競争力強化によりベーシック事業の収益改善を目指す。2026年7月の事業統合に向け準備中。

西日本地区では旭化成㈱・三菱ケミカル㈱の設備を2030年度を目途に停止し三井化学設備に集約。千葉地区では出光興産㈱の設備を2027年7月(定修後)に停止し集約することで合意。川下製品需要鈍化・稼働率低迷が続くベーシック事業の構造的コスト削減を推進。

資本効率改善を目的として自己株式300億円の取得を決議。配当(1株当たり75円、親会社所有者帰属持分配当率3.3%)と合わせた総還元性向は168.5%。

2027年3月期も年間配当75円(中間37.50円・期末37.50円)を予定し、親会社所有者帰属持分配当率3.0%以上・総還元性向40%以上の方針を継続。

最終更新: 2026年7月19日