事業特性・市況変動リスク
メタノール、汎用芳香族製品、汎用ポリカーボネート樹脂等の市況製品は景気後退局面で販売数量減少・価格下落が生じやすく、特殊品・高付加価値製品においてもシリコンサイクル等の需要変動の影響を受ける。また、先端半導体向け製品は製品寿命が短く技術革新競争にさらされており、既存製品の陳腐化や新規製品開発の遅延により売上高が減少するリスクがある。対応として長期供給契約の締結や顧客との密接な情報交換、付加価値の高い新市場・事業分野の開発に取り組んでいる。
原材料・調達コストリスク
原料キシレン等の原材料や電力等を外部から調達しており、価格が急騰した場合に業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。また、必要な原材料・資材・設備・サービスが調達不能となった場合には製造活動に支障が生じる。複数供給元からの調達や長期購買契約の締結によりリスク低減を図っている。
海外事業・地政学リスク
アジア、北米、南米、中東等で製造販売・調達事業を展開しており、地政学的情勢の悪化、自然災害、軍事的緊張・戦争、感染症拡大等により事業活動や資金・利益配当の送金が困難となる可能性がある。外国政府による投資制限や資産の国有化・収用リスク、法制の違いに起因する問題も存在する。現地派遣役職員・合弁相手・関係当局からの情報収集を通じ、迅速な対応体制の構築に努めている。
合弁事業ガバナンスリスク
サウジアラビア、ベネズエラ、タイ、中国、韓国、トリニダード・トバゴ等に多数の製造合弁会社を有し、メタノール・合成樹脂等を調達・販売しているが、合弁相手は当社グループの支配下にないため最良の意思決定が行われる保証はない。合弁が維持されない事態が生じた場合、業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。合弁相手との良好なコミュニケーション維持・強化および合弁契約等によるリスク低減を図っている。
自然災害・設備事故リスク
国内外の多数の製造拠点において地震・風水害等の自然災害、設備トラブル、爆発・火災・有毒ガス漏洩等の事故が発生した場合、製造活動の停止や周辺環境への損害が生じる可能性がある。ユーティリティー設備の共用により、一設備の停止が拠点全体の製造停止につながるリスクもある。レスポンシブル・ケア活動の推進、事業継続計画の策定、製造拠点の複数化、各種保険の付保により対応している。
情報セキュリティリスク
事業活動上の機密情報・個人情報の漏洩や、サイバー攻撃・悪意ある第三者による詐欺行為、情報システムのトラブルが発生した場合、事業活動および業績に悪影響を及ぼす可能性がある。デジタル化の進展に伴い各種情報システムへの依存度が高まっており、リスクの重要性は増している。社内規定の整備・従業員教育によるリテラシー向上と継続的なセキュリティ強化施策を実施している。
コンプライアンス・規制リスク
毒劇物・危険物・高圧ガス等の危険性を有する化学物質を取り扱う事業特性上、国内外の法令による種々の規制を受けており、違反した場合には法的責任・是正コストの発生、社会的制裁・信用失墜が生じる可能性がある。取引を含む事業活動全般における法令遵守のみならず、社会的責任の遂行も求められる。専門部署の設置、コンプライアンス意識づけ施策、内部通報制度の整備により対応している。
気候変動・脱炭素規制リスク
温室効果ガス排出削減への取り組みが不十分な場合、社会的制裁・信用失墜に加え、炭素税の賦課や排出権取引制度等の各種排出規制導入に対して脆弱となり、業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。TCFD提言への賛同(2019年5月)のもと、脱炭素・成り行きシナリオによるシナリオ分析を実施し、2050年カーボンニュートラル達成に向けCCUS・再生可能エネルギー導入等の具体的削減施策を推進している。
事業投資・減損リスク
設備投資・研究開発投資・合弁会社設立・企業買収等の事業投資が期待する収益を得られない場合、または保有有価証券の評価額が大幅に下落した場合、固定資産の減損・有価証券評価損・持分法による投資損失等が発生し業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。社内審査体制の整備・運用および投資後の事業状況の適宜確認により適切な対策を講じている。
為替変動・資金調達リスク
輸出入等の外貨建て取引における為替変動により売上高の減少や損失増大が生じるほか、海外現地法人の財務諸表の円換算時の為替レートによっても業績・財務状況に影響が生じる。また、金融環境の急変により資金調達が困難となったり金利上昇で支払利息が増加したりするリスクもある。先物為替予約取引によるヘッジ、固定・変動金利の適切な組み合わせ、資金調達ソースの多様化により対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

