事業内容
株式会社colyは「もっと、面白く」を企業理念に掲げ、女性向けエンターテインメント市場に特化したIPクリエイター&ディベロッパーである。2014年創業、2021年東証グロース市場上場。
主力事業はモバイルオンラインゲームの企画・開発・運営で、『スタンドマイヒーローズ』『魔法使いの約束』『ブレイクマイケース』等の自社オリジナルIPを保有する。ゲームを起点に、グッズ販売・飲食(coly cafe!)・常設店舗(coly more!)・舞台・イベント・アニメ等のメディアミックスを展開し、IPの長期的価値最大化を図る。
主要顧客層は女性ユーザーであり、キャラクター性・ストーリー性を重視したコンテンツを提供している。
ビジネスモデル
主収益源はモバイルオンラインゲームのアイテム課金(2026年1月期ゲーム売上高4,093百万円)。Apple・Google等のプラットフォーム経由の課金に加え、自社決済サービス「coly ID」を通じたWeb直販でプラットフォーム手数料を圧縮し利益率を改善する。
ゲームIPを起点にグッズ・舞台・イベント・飲食・ライセンスのメディア事業(売上高2,927百万円)を展開し、IP価値の最大化と収益の多様化を図る構造である。
企業の強み
『スタンドマイヒーローズ』(2016年サービス開始・9周年)、『魔法使いの約束』(2019年サービス開始)、『ブレイクマイケース』(2024年サービス開始)等、複数のオリジナルIPを自社で保有・運営。2026年1月期のゲーム売上高合計は4,093百万円で、長期運営IPが安定収益を支えている。
2024年8月リリースの自社Web決済サービス「coly ID」の推進により、2026年1月期の売上原価(支払手数料)は前期比1.3%減の4,051百万円に圧縮。売上総利益は2,969百万円(前期比24.0%増)と大幅改善を実現した。
2026年1月期の売上高は7,020百万円(前期比8.0%増)と創業以来最高額を更新。『ブレイクマイケース』1周年施策での過去最高売上記録、TVアニメ『魔法使いの約束』放映によるユーザー獲得、メディア事業の好調(前期比11.1%増)が寄与し、当期純利益73百万円と黒字転換した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年1月期Q1(2026年2月〜4月)の売上高は1,269百万円(前年同期比1.3%増)と微増にとどまった。モバイルオンラインゲーム事業はTVアニメ『魔法使いの約束』放映効果の剥落により減収となった一方、メディア事業(グッズ・舞台・コラボカフェ)が前年同期を大幅に上回り、モバイルゲーム事業に比肩する規模に拡大した。
利益面では、売上原価(外注費・手数料・周年施策準備費用の増加)と販売費及び一般管理費(新規開発費先行)がともに前年同期比で増加し、営業損失650百万円・四半期純損失642百万円と損失が急拡大した。過去5期の推移では2022期に営業利益1,499百万円のピークを記録後、2023〜2025期は赤字が継続し、2026期は営業損失144百万円まで縮小・黒字転換に迫ったが、2027期Q1は再び損失が拡大している。
財政状態は総資産6,059百万円・純資産4,812百万円・自己資本比率79.4%と安定を維持している。
成長戦略
IP数増加・事業領域拡大・グローバル進出の3軸でオリジナルIPの価値最大化を図る
グッズ・コラボカフェ・舞台・音楽・アニメ等のメディアミックス展開を強化し、ゲーム課金依存からの収益分散を図る。「coly more!池袋PARCO店」の店舗面積拡張リニューアルを実施済みで、2027年1月期Q1においてメディア事業がモバイルゲーム事業に比肩する売上規模に拡大した。
『スタンドマイヒーローズ』10周年(2027年1月期中)および『ブレイクマイケース』2周年(2026年5月)の各種施策をゲーム内外で展開し、新規・復帰ユーザーの獲得と既存ユーザーのエンゲージメント向上を図る。『ブレイクマイケース』では新規・復帰ユーザーの増加傾向が確認されている。
2027年1月期中に複数の新規事業リリースを想定しており、新規開発案件への開発費が先行投資として計上されている。売上の合理的算出が困難として業績予想を非開示とするほど、複数案件が進行中である。IP数の増加と事業領域の拡大に注力する時期と経営陣は位置づけている。
Web上でゲーム内アイテムを販売する「coly ID」の利用率が堅調に推移しており、プラットフォーム手数料を回避した自社チャネル経由売上が引き続き大きな割合を占めている。継続的な利用率向上により売上総利益率の構造的改善を維持する。
「Life with coly(生活の中に、常にcoly IPを。)」の標語のもと、デジタルとリアルの体験融合を提供しつつグローバル市場への本格進出を中長期目標として掲げている。現時点では国内IP基盤の強化フェーズにあり、具体的な進捗は開示されていない。
最終更新: 2026年7月17日

