事業内容
Hiクラテス株式会社(旧:東和ハイシステム株式会社)は、1978年創業・2020年12月東証スタンダード上場の歯科医院向け電子カルテシステム専業企業。主力商品「AI・音声電子カルテ統合システム(AI・音声Hiクラテス)」は、AI音声入力・指静脈生体認証・日立製HiRDBを組み合わせた高セキュリティ統合システムで、レセプト・電子カルテ・インフォームドコンセント・歯周病精密検査・訪問診療支援を一元管理する。
顧客は全国2,974件の歯科医院で、西日本を中心に24拠点・約75名の営業サポート社員が地域密着型の直販体制を構築。単一セグメントで事業を展開する。
ビジネスモデル
仕入先から機器を調達し自社開発ソフトを搭載した商品を歯科医院へ直販。顧客はリース会社と契約し、当社はリース会社から販売代金を一括受領する。
加えて、医療DX補助金対応ソフトや月額利用料(2025年9月期:101百万円、前年比173.1%増)によるストック収益が拡大中。創業来の「ソフトウェア三無主義」(サポート・保守・バージョンアップ無償)が高い顧客継続率(買替更新比率91.1%)を支える。
企業の強み
2025年9月末時点で顧客数2,974件。四国ブロックでシェア35.2%、中国ブロックで24.7%と西日本圏で圧倒的な地位を確立。過去5年間の買替更新比率は91.1%に達し、20年超の長期取引顧客も多数存在する。「ソフトウェア三無主義」による無償サポートが顧客ロイヤルティの基盤となっている。
2025年9月期は売上高2,407百万円(前年比13.9%増)、営業利益550百万円(前年比30.2%増)で2期連続最高益を更新。売上高営業利益率22.8%、売上高経常利益率27.1%、自己資本比率88.9%と財務健全性も高水準。無借金経営で現金及び現金同等物1,104百万円を保有する。
日立製作所とのAI音声認識技術協創により「AI・音声電子カルテ統合システムRevo.11」「AI・音声歯周病精密検査」「AI・音声サブカルテ」の3製品を展開。先行導入医院では歯周病精密検査の1人完結・検査時間10分短縮・メンテナンス率最大12%アップ・生産性3倍等の実績が確認されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年9月期(2,042百万円)を底に回復基調が続き、2025年9月期は2,407百万円まで拡大。2026年9月期中間期は1,279百万円(前年同期比3.4%増)と安定成長を維持している。
収益性は顕著に改善しており、営業利益は前年同期比10.0%増の379百万円と過去最高を更新。売上原価が前年同期比微減(272百万円→270百万円)となる中、売上総利益率が改善し、販管費の増加(619百万円→629百万円)を吸収した。
通期予想(売上高2,484百万円・営業利益562百万円・当期純利益451百万円)は据え置きで、3期連続最高益更新を目指す。外部要因として、物価上昇・地政学リスクによる経営環境の厳しさが続く一方、政府の予防医療政策が歯科DX需要を下支えしている。
成長戦略
AI・音声シリーズ拡販と診療報酬改定対応で歯科DX市場の主導権を確立
「AI・音声電子カルテ統合システム Revo.11」「AI・音声歯周病精密検査」「AI・音声サブカルテ」を核に、WEBセミナー(令和8年度診療報酬改定説明会)やデンタルショー出展を通じた啓蒙活動で新規顧客獲得と既存顧客へのアップセルを推進。2026年9月期中間期に過去最高利益を達成しており、拡販効果が業績に反映されている。
予防歯科・訪問診療・医科歯科連携強化を柱とする診療報酬大改定を「歯科医療のあり方が根本から変わる大きな転換点」と位置づけ、対応製品・機能の訴求を強化。2月・3月のWEBセミナーで改定内容の啓蒙を実施し、歯科医院の設備投資需要の喚起を図っている。
電子処方箋管理サービス・電子カルテ情報共有サービス等の医療情報基盤整備に対応した製品展開を推進。他社製品が院内処方対応や追加費用等の課題を抱える中、当社製品の優位性を訴求し、医療DX推進の中核ベンダーとしての地位確立を目指す。
2030年9月期に売上高4,000百万円・経常利益1,200百万円・当期純利益800百万円・売上高経常利益率30%・売上高純利益率20%の達成を目標として掲げる。2026年9月期通期予想(売上高2,484百万円・経常利益662百万円)を3期連続最高益で達成することが中長期目標への足がかりとなる。
最終更新: 2026年7月17日

