事業環境・地政学リスク
グローバルに事業展開する中、国内外の顧客動向・市場環境の変化、各国の経済政策転換、地政学リスクの顕在化により原燃料の安定調達に支障が生じる可能性がある。また、競合他社による生産能力増強や低価格販売により製品マーケットシェアの低下や製品価格の下落が生じる可能性がある。対応策として、5セグメントによる事業分散、事業環境のモニタリング、原料調達先の複数購買化を推進している。
ポートフォリオ戦略リスク
売上比率の高い機能製品事業は技術競争が激しく、継続的な差別化が不可欠であり、十分な差別化が図れない場合は競争力低下につながる可能性がある。国内外の需給環境変動、代替素材の登場、競合他社の販売戦略等も業績に影響を与えうる。対応策として『2035年度長期経営計画』のもとライフサイエンス領域を含む化学製品事業の育成・強化、M&Aや他社との協業・アライアンスを積極的に推進している。
経営資源配分・投資回収リスク
事業環境の著しい悪化等により計画通りの収益が得られない場合、設備投資を含む経営資源の投資額回収が見込めず、資産価値もしくは事業価値の下落が生じる可能性がある。対応策として社内投資採算基準の設定、営業上・技術上のリスクの多角的検証、ROICを活用した事業採算性の定期的モニタリングおよび経営資源の再配分を実施している。
研究開発力・技術競争力低下
開発テーマの進捗管理や技術開発の方向性の判断が十分に機能しない場合、新製品の開発遅延や商品開発力の低下を招き市場競争力が低下する可能性がある。また基盤技術・ノウハウの継承や人財育成が適切に行われない場合、中長期的な技術優位性の確保が困難となるリスクがある。対応策として中長期経営計画に基づく開発テーマの定期モニタリング、技術会議による方向性審議、研究開発・生産・技術部門の連携体制を整備している。
気候変動リスク(移行・物理)
移行リスクとして、カーボンプライシングや原燃料・エネルギー価格上昇によるコスト増加、自社石炭火力発電所からの移行コスト増加、GHG排出削減計画の遅延によるレピュテーション低下が収益を圧迫する可能性がある。物理リスクとして、異常気象に伴う自然災害による製造工場の被災・生産停止や修繕費増加が生じる可能性がある。対応策として2050年度カーボンニュートラル実現を目標に、サステナビリティ推進委員会とグリーントランスフォーメーション部会を中心にCO₂排出量削減に取り組んでいる。
PFAS等環境関連規制リスク
欧州において1万種類以上の有機フッ素化合物(PFAS)を原則一括規制しようとする提案の審査プロセスが進行中であり、当社が販売するフッ化ビニリデン樹脂が規制対象となった場合、業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。また新たな環境規制の導入や事業活動による重大な環境負荷発生も経営成績に影響しうる。対応策として業界団体等を通じた科学的根拠に基づく制度設計への働きかけ、レスポンシブル・ケア部会による環境関連情報収集・規制監視を実施している。
人財確保・育成リスク
少子高齢化・労働人口減少等の国内環境変化や海外拠点における雇用環境の変化により、専門技術人財やマネジメント人材の確保・育成が計画通りに進まない場合、事業展開・業績・事業成長に大きな影響を及ぼす可能性がある。対応策として「人的資本経営の推進」をマテリアリティに設定し、人財の育成・活用、挑戦意欲の醸成、働きやすい社内環境整備、健康経営の推進を重要施策として取り組んでいる。
ITリスク・個人情報漏洩
サイバー攻撃・不正アクセス・システム障害等が発生した場合、情報漏洩やデータ消失、システム停止により事業活動・生産活動に支障が生じる可能性がある。個人情報や営業秘密の漏洩は損害賠償や社会的信用低下につながるリスクもある。対応策としてアクセス権管理・操作ログ監視等のセキュリティ対策、従業員への情報セキュリティ教育・標的型メール訓練、製造運転制御システムのバックアップ体制整備を実施している。
DX推進遅延リスク
既存システムの継続利用や新技術の導入・活用が進まない場合、業務効率の低下やヒューマンエラーの発生、対応工数の増大により生産性向上や競争力強化が実現できない可能性がある。DX推進に必要な人財・体制が十分に確保できない場合、競争優位性の確保に支障をきたすリスクもある。対応策としてDX実行委員会によるDXロードマップの策定・見直し、生成AI等新技術のガイドライン整備、IT人財の採用・外部リソース活用による推進体制強化を進めている。
コンプライアンス違反リスク
各種業法・独占禁止法・労働関連法令等への違反が発生した場合、刑事罰・行政制裁・損害賠償請求を受ける可能性があり、ハラスメント等の不適切行為は社会的信用低下や企業価値毀損につながる。サプライチェーンにおける人権・コンプライアンス上の問題発生は取引停止やレピュテーション低下のリスクもある。対応策として2025年10月にコンプライアンス委員会およびコンプライアンス部を新設し、階層別研修・eラーニング、相談窓口整備、サプライヤー調査を通じた体制強化を図っている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

