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株式会社クレハ

4023・東証プライム・化学

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株式会社クレハ4023

事業内容

株式会社クレハは1944年設立の特殊化学品メーカーで、フッ化ビニリデン樹脂・PPS樹脂・PGA樹脂・球状活性炭等を手掛ける機能製品事業、農薬・医薬・工業薬品の化学製品事業、家庭用ラップ「NEWクレラップ」や釣糸「シーガー」等の樹脂製品事業を3本柱とする。国内外に連結子会社26社を擁し、日本・米国・中国・欧州・ベトナム等にグローバル生産・販売網を構築。

建設関連・環境・運送・医療等の支援サービスも内製化し、グループ一体で事業を運営している。売上収益は161,688百万円(2026年3月期)。

ビジネスモデル

機能製品事業では独自のフッ化ビニリデン樹脂・PPS・PGA等の高機能素材を製造し、EV電池・シェールガス・自動車・医療等の産業向けに販売する。樹脂製品事業では「NEWクレラップ」「シーガー」等のブランド消費財が安定的なキャッシュを生む。

化学製品事業では農薬・医薬品の長期販売契約(BASF等)が収益基盤を支える。建設・環境・運送等の内製サービスはグループ内需要を取り込み、コスト効率を高める補完機能を担う。

企業の強み

KFポリマー(フッ化ビニリデン樹脂)は三元系正極用バインダーで世界トップシェアを有し、国内・中国(常熟)に生産拠点を持つ。LFP系正極対応の新グレード開発にも注力しており、2026年3月期に機能製品事業の設備投資18,979百万円を実施するなど技術基盤への継続投資が確認される。

家庭用ラップ「NEWクレラップ」は1960年の販売開始以来60年超の歴史を持つ国内定番ブランド。フッ化ビニリデン釣糸「シーガー」は中国市場への積極展開を継続し、2026年3月期に増収増益を達成。

樹脂製品事業全体の営業利益率は18.8%と高水準を維持しており、消費財ブランドとしての収益安定性が実証されている。

米国子会社クレハ・ピージーエーLLCがPGA樹脂を製造し、シェールオイル・ガス掘削用フラックプラグ向けに販売。2026年3月期は中高温鉱区向け販売増加により増収増益を達成。低温・超低温鉱区向け新グレード開発を加速中であり、グレード拡充による市場シェア拡大を進めている。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期第1四半期は売上収益42,098百万円(前年同期比15.2%増)、コア営業利益5,905百万円(同209.0%増)、親会社株主帰属四半期利益4,289百万円(同108.1%増)と大幅増収増益。機能製品事業のコア営業利益は103百万円から3,003百万円へ急拡大し、PGA樹脂加工品・フッ化ビニリデン樹脂の売上増加と米国合弁会社の持分法投資利益増加が主因。

2026年3月期の大規模減損(営業利益△18,592百万円)からの回復兆候が明確に表れている。

2026年5月公表の業績予想を修正し、通期売上収益173,000百万円(前期比7.0%増)、コア営業利益12,000百万円(同17.1%減)、営業利益11,000百万円を予想。第1四半期の大幅増益ペースに対し通期コア営業利益は前期比減益予想であり、上期累計(コア営業利益7,500百万円、前年同期比0.7%減)を含め下期以降の業績変動要因(原材料価格、地政学リスク等)に留意が必要。

2027年3月期の年間配当予想は216円00銭(前期214円00銭から増額)。DOE(連結株主資本配当率)5%を目安とした配当方針を継続する一方、資本合計は171,224百万円(前期末比40億45百万円増)、自己株式の消却(9,700,000株)を実施しており、財務基盤の回復と株主還元のバランスが今後の焦点となる。

成長戦略

フッ化ビニリデン樹脂のESS・EV向け回復軸に多面的成長を追求

リチウムイオン二次電池用バインダー向け需要が2027年3月期第1四半期に増加。AIデータセンター増加・再生エネルギー普及によるESS市場拡大を背景に中長期の需要回復を期待。

シェールオイル・ガス掘削用途のPGA樹脂加工品売上が第1四半期に増加。シェールガス市場の底堅い推移を背景に収益力改善を継続。

家庭用ラップ・釣糸ブランドのマーケティング強化により、第1四半期は樹脂製品事業が前年同期比27.6%増収・51.9%増益。中国等海外展開も継続。

農業・園芸用殺菌剤および慢性腎不全用剤「クレメジン」の売上増加により化学製品事業は増収。新規農薬の研究開発(2030年頃上市目標)も進行中。

最終更新: 2026年8月7日