日産化学株式会社 logo

日産化学株式会社

4021東証プライム化学

日産化学株式会社 logo
日産化学株式会社4021
市場

事業ポートフォリオ戦略の失敗

化学品・機能性材料・農業化学品・ヘルスケアの各事業部において、原燃料価格変動、中国市況の変化、有機ELへの移行加速、半導体材料の競合激化、ジェネリック医薬品によるシェア低下など、多岐にわたる市場リスクに直面している。特に機能性材料事業では有機EL関連材料やEUV用材料の採用未達・シェア喪失リスクがあり、ヘルスケア事業では自社創薬に多額の研究開発費と長期間を要するため、成果次第では中長期的に経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性がある。各事業部で製品ポートフォリオの拡充や次世代材料の開発を進めているが、技術・市場環境の急変に対応できない場合のリスクは依然として高い。

テクノロジー

新製品開発・技術革新リスク

「精密有機合成」「機能性高分子設計」「微粒子制御」「生物評価」「光制御」の5つのコア技術に加え、「微生物制御」「情報科学」を育成し、情報通信・ライフサイエンス等の領域で新製品開発を積極的に推進しているが、高度な技術・多額の資金・長期間を要する。年間売上高の7〜9%を研究開発費に投じ、総合職人員の約40%を研究に従事させているものの、市場環境や技術動向の急激な変化により開発の成否が左右され、経営成績および財務状況に影響を受ける可能性がある。外部の技術革新への対応が遅れた場合、競争優位性の喪失につながるリスクがある。

テクノロジー

原料調達・製品供給の途絶

高度な技術により合成された化合物など供給元が限定されている原料があるほか、中国をはじめ海外からの輸入に依存する原料も存在する。国際紛争の発生や調達先所在国における突如とした法規制強化等により供給が滞った場合、製品の安定的な製造・販売体制に支障をきたし、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。サステナビリティ調査票の活用や訪問監査によるサプライヤー管理を実施しているが、供給元の集中リスクは完全には排除できていない。

法規制

法的規制強化・コンプライアンス違反

化学物質の取り扱いに関する国内外の法令等による規制を受けており、環境問題や生体への影響に対する世界的な意識の高まりから規制はますます強まる傾向にある。現行規制の改正・強化がなされた場合、事業活動の制限、対応費用の発生、対象国での販売停止等が生じ、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。コンプライアンス規則の策定・内部通報制度の設置・各種研修を実施しているが、法令違反や社会的要請に反した行動があった場合は法令による処罰・訴訟・社会的制裁を受けるリスクがある。

テクノロジー

労働・事故・自然災害リスク

化学品の製造・物流・保管を行う事業特性上、工場における事故や輸送中の事故、大規模地震・台風等の自然災害による生産設備への被害が発生した場合、工場の操業停止や顧客への供給支障が生じ、信用・経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。レスポンシブル・ケア活動やRCマネジメントシステムによるリスク評価、BCP策定を実施しているが、不測の大規模災害には完全に備えることが困難である。近年、設備老朽化に伴うプラントトラブルが発生し、一定期間の操業停止および損失が生じている実績もある。

テクノロジー

製品品質・損害賠償リスク

製造・輸送・保管等の過程において予期せぬトラブルが発生し品質への影響が生じた場合、顧客または製品ユーザーにて人的・物的損害が起こり、損害賠償請求を提起される可能性がある。品質マネジメントシステムの認証取得・維持、製造部門から独立した品質保証部門の設置、品質管理不正防止ガイドラインの策定・運用を実施しているが、品質問題が発生した場合は経営成績・財務状態のみならず社会的信用の失墜により事業に悪影響を及ぼすリスクがある。

法規制

知的財産係争リスク

研究成果と知的財産が事業の根幹であるとの認識のもと、国内外で特許を出願・取得しグローバルに権利確保・侵害監視体制を強化しているが、他社との知的財産係争が生じた場合や他社による知的財産権侵害が発生した場合、和解交渉・法廷係争の結果次第では賠償金の支払いや売上計画の見直しを余儀なくされる可能性がある。訴訟による権利行使も実施しているが、係争の長期化や不利な判決により経営成績および財務状態に影響を及ぼすリスクがある。

テクノロジー

情報セキュリティ・サイバー攻撃

研究開発・生産に関する機密情報や顧客の個人情報を保有するほか、IoT・AIなどのデジタル技術を工場に導入していることから、外部からのサイバー攻撃・不正アクセス・コンピューターウィルス感染等により制御系・基幹システムの障害や機密情報・個人情報の漏洩が発生するリスクがある。情報管理規則・各種ガイドラインの策定および定期的な研修によりハード・ソフト双方のセキュリティ対策を実施しているが、攻撃手法の高度化に対応しきれない場合、信用・経営成績・財務状態に影響を及ぼす可能性がある。

テクノロジー

人材確保・育成リスク

研究開発力の強化や製品品質の向上のために多様で優秀な人材の確保・育成が不可欠であり、各種人材育成制度の整備やワーク・ライフ・バランス推進に取り組んでいる。しかし、雇用情勢の悪化等により必要な人材を確保できない場合、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性がある。総合職人員の約40%を研究に従事させる人材配置を行っているだけに、研究開発人材の不足は事業競争力に直結するリスクとなる。

市場

海外展開・環境保全リスク

アジア・欧州・北米を中心に世界各地に生産・販売拠点を設けており、進出先の政治・経済・社会情勢の変化や内部統制システムの不備による法令違反等が発生した場合、課徴金・罰金・損害賠償金の支払いや社会的信用の失墜により事業に悪影響が生ずる可能性がある。また、温室効果ガス排出量削減や生物多様性保全への取り組みが不十分な場合、投資家等ステークホルダーからの評判低下リスクがある。TCFD提言への賛同・インターナルカーボンプライシングの導入・レスポンシブル・ケア活動を通じて対応しているが、規制強化や社会的要請の高まりへの対応が課題となっている。

重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています

最終更新: 2026年7月19日