事業内容
サインポスト株式会社は2007年設立、東京証券取引所スタンダード市場上場のITコンサルティング企業。コンサルティング事業(売上高の約96%)では地域銀行・クレジットカード会社・保険会社等の金融機関向けにプロジェクトマネジメント支援・IT部門推進支援を提供。
イノベーション事業では独自AI「SPAI」を活用した設置型AIレジ「ワンダーレジ」や無人決済システム「TTG-SENSE」(関連会社TOUCH TO GO経由)を開発・販売。DX・地方共創事業では中堅・中小企業向けDX伴走支援を展開し、地域銀行との連携を通じた全国展開を志向している。
創業理念「孫の代まで豊かな社会を創る一翼を担う」を事業活動の最上位概念に置く。
ビジネスモデル
収益の大部分はコンサルティング事業の準委任契約・派遣契約による継続的な役務提供から生まれる。金融機関のIT部門に「お客さまの一員」として常駐し、基幹システム移行・統合プロジェクトを支援することで高い稼働率と安定受注を実現。
イノベーション事業はAIレジ等のプロダクト販売・ロイヤリティ収入、DX・地方共創事業は地域銀行経由のビジネスマッチングを活用したDX伴走支援サービスで収益化を図る先行投資段階にある。
企業の強み
2007年の銀行向けコンサルティング開始以来、地域銀行・クレジットカード会社・証券・信託銀行・保険等幅広い金融機関を顧客に持つ。2025年2月期にはコンサルティング事業売上高2,913百万円、セグメント利益629百万円(利益率21.6%)を達成。銀行間連携・アライアンス支援の実績も蓄積している。
2025年2月期末時点で自己資本比率62.2%(前期末比2.8ポイント増)、流動比率374%(同44ポイント増)、現金及び現金同等物残高1,708百万円を確保。フリー・キャッシュ・フローは300百万円のプラスで、財務基盤は安定している。
関連会社TOUCH TO GO(JR東日本スタートアップとの合弁)が開発した無人決済システム「TTG-SENSE」は2020年3月のJR高輪ゲートウェイ駅での初稼働以降、「TTG-SENSE MICRO」「TTG-SENSE SHELF」等バリエーションを拡充し、2024年10月までに累計100か所以上に導入されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期の2,119百万円から2027期通期予想3,850百万円へ一貫して拡大しており、2027年2月期第1四半期は908百万円(前年同四半期比29.2%増)と加速している。一方、営業利益は2025期の200百万円をピークに2026期98百万円へ低下し、2027期通期予想は75百万円とさらに減少する見通し。
新卒・中途採用増に伴う研修コストおよび人件費の増加が主因。外部要因として、金利上昇を背景とした金融機関の収益環境改善がコンサルティング需要を下支えしており、AX・DX推進ニーズの急速な高まりが受注拡大に寄与している。
TTG株式売却により現金及び預金が大幅に増加し、財務基盤は強化された。
成長戦略
人的資本強化・一貫提案体制構築・地方共創拡大の3軸で事業領域を拡大
ソリューション開発事業部および営業部を新設し、コンサルティングから開発までの一貫提案体制を整備。価格適正化と付加価値向上を推進し、高付加価値プロジェクトの受注拡大と利益率改善を図る。2027年2月期第1四半期でセグメント利益率約17.8%を達成。
個人・中小EC事業者への影響力を持つ企業・インフルエンサーを活用したセミナー施策で認知向上を図るとともに、出荷業務前工程への機能拡充でサービス競争力を強化。ただし2027年2月期第1四半期の売上高は5百万円と低水準にとどまっており、収益化は道半ば。
地域銀行との連携を起点とした「DX伴走支援サービス」を従来の新潟県から福島県・静岡県へ拡大。2027年2月期第1四半期の売上高は33百万円(前年同四半期比83.3%増)、セグメント利益5百万円と黒字転換を達成し、事業モデルの有効性が確認されつつある。
2026年4月策定の「2027年2月期-2029年2月期中期取り組み方針」に基づき、新卒・中途採用を積極化。研修コストおよび人件費の増加は短期的に利益を圧迫するが、中長期的な事業拡大の基盤整備として位置づけられている。
2027年3月1日の設立20周年を記念し、1株当たり記念配当5円を実施予定(2027年2月期期末)。普通配当の再開についても収益性・財政状態を踏まえながら検討中であり、株主還元姿勢の転換点となる可能性がある。
最終更新: 2026年7月17日

