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株式会社マネーフォワード

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事業内容

株式会社マネーフォワードは「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をMissionに掲げ、法人・個人事業主向けバックオフィスSaaS(Businessセグメント)、個人向けPFMサービス(Homeセグメント)、金融機関向けDXサービス(Xセグメント)、VC事業(Financeセグメント)の4セグメントで事業を展開する。主力の『マネーフォワード クラウド』は会計・経費・給与・人事労務・法務・IT管理など幅広いバックオフィス領域をカバーし、個人事業主から中堅企業まで幅広い顧客層に月額・年額課金で提供。

2025年11月期の連結売上高は50,349百万円(前期比24.7%増)、SaaS ARRは39,333百万円(前期比31.1%増)に達し、国内SaaS市場の急拡大を背景に高成長を継続している。

ビジネスモデル

主力収益はBusinessセグメントの月額・年額課金(SaaS ARR 33,909百万円)とHomeセグメントのプレミアム課金(ARR 3,543百万円)。解約率が非常に低いため新規ユーザー増加に伴い収益がストック型で逓増する構造を持つ。

価格改定(2025年6月実施)やARPA向上施策も収益拡大に寄与。フロー収入として導入支援手数料・決済手数料・コンサルティング売上も計上。

先行投資(営業人件費・広告宣伝費)を自己資金と金融機関借入で賄い、中長期的なキャッシュフロー最大化を経営目標に据える。

企業の強み

SaaS ARRは2021年11月期末11,227百万円から2025年11月期末39,333百万円へと4年間で約3.5倍に拡大。2025年11月期の前期比成長率は31.1%と加速しており、特にBusinessセグメントのARRは34.0%増の33,909百万円。

低解約率を前提とした逓増構造が収益の安定性と予測可能性を高めている。

会計・確定申告を起点に、経費・給与・人事・法務・IT管理・連結会計・経営管理システム(Sactona)まで幅広いプロダクトラインを保有。コンポーネント型展開により中堅企業への導入が進み、複数プロダクト利用によるARPA向上が実現。

2025年11月期のBusinessセグメント売上高は36,087百万円(前期比33.4%増)。

三井住友カードとの合弁会社(マネーフォワードホーム)設立によりHomeセグメントの提供価値向上と収益多角化を推進。三井住友銀行との合弁会社「SMBCマネーフォワード銀行設立準備株式会社」(出資比率各50%)を設立し、銀行業参入に向けた準備を開始。

三菱UFJ銀行との合弁Biz Forwardも運営するなど、メガバンクとの深い連携が競合優位を形成。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期の調整後EBITDAは5,094百万円(前年同期比168.7%増)、営業CFは5,051百万円の黒字(前年同期は1,848百万円の使用)と、収益構造の質的転換が数値で確認できる。親会社株主帰属の中間純利益も553百万円と黒字を確保。

ただし、営業損失209百万円・経常損失1,205百万円は継続しており、特別利益(投資有価証券売却益2,412百万円)が最終黒字を支えた点は留意が必要。外部要因として、労働力不足の深刻化がSaaS需要を構造的に押し上げている。

2026年11月期通期予想を売上高60,500〜62,300百万円(前期比20.2〜23.7%増)、調整後EBITDA10,500〜11,500百万円(同111.6〜131.7%増)に修正(上方修正)。修正の主因はBusinessセグメントFintech領域の好調と、第3四半期にFinanceセグメントで営業投資有価証券売上高の計上が見込まれること。

後発事象として2026年6月23日に売却益1,735百万円(連結営業利益計上)が確定しているが、親会社株主帰属分は約179百万円にとどまる点から、コア事業の収益力と一時的売却益を峻別した分析が求められる。

当中間期末ののれんは12,620百万円(前期末比6,458百万円増)、長期借入金は17,881百万円(同6,886百万円増)と、事業譲受・M&Aに伴う資産・負債の膨張が続く。自己資本比率は28.7%(前期末32.0%)に低下。

財務活動CFは長期借入11,548百万円を主因に7,735百万円の流入となっており、借入依存の投資継続が続く。Businessセグメントの先行投資費用は2026年11月期計画で27,598百万円と高水準を維持しており、CAC Payback Periodの改善と純増ARRの積み上げ加速が投資回収の鍵となる。

成長戦略

Businessセグメントへの先行投資継続とAI・M&A・金融機関連携による事業領域拡大

2026年11月期計画の先行投資費用27,598百万円(うち広告宣伝費5,510百万円)をBusinessセグメントに集中投下。2025年6月の価格改定効果とコンポーネント型展開により中堅企業での複数プロダクト導入が進み、ARPAが向上。

CAC Payback Periodの改善を重視しながら純増ARRの積み上げを継続。

AI確定申告や各業務プロセスを担うAIエージェントを複数リリース済み。労働力不足を背景とした自律型バックオフィス需要に対応し、SaaSの提供価値を従来の電子化から業務自律化へと高度化することで競合との差別化とARPA向上を図る。

当中間期にソニービズネットワークス社の勤怠管理システム事業・オウンドメディア事業、Money Forward Partners, LLCによる経理代行事業を譲受け(事業譲受支出5,952百万円)。のれんが6,458百万円増加し、顧客基盤とプロダクトラインナップを拡充。

ミチビク社の連結化も増収に貢献。

グループ内のキャピタルアロケーション最適化を加速すべく、HomeセグメントではSMBCグループ(Olive)との連携深化、XセグメントではBANK Biz・Cashmap等を通じた金融機関DX支援を推進。両セグメントは成長継続しつつ収益性改善を優先する方針。

HIRAC FUND3号等の新規ファンド設立によりポートフォリオを拡充。後発事象として2026年6月23日に営業投資有価証券売却益1,735百万円(連結営業利益計上)が確定。第3四半期に営業投資有価証券売上高の計上が見込まれ、通期業績予想の上方修正要因となっている。

最終更新: 2026年7月17日