事業内容
株式会社オープンドアは、1997年設立の旅行メタサーチ専業企業。主力サービス「トラベルコ」は1,500以上の予約サイトが販売するパッケージツアー・ホテル・格安航空券等を一括検索・比較できるプラットフォームで、国内外の旅行者を主要顧客とする。
連結子会社ホテルスキップ株式会社が運営する「ホテリア」「トラベリア」も傘下に持ち、法人向け旅行商品販売も手掛ける。2022年にプライム市場へ移行したが、2026年3月にスタンダード市場へ市場変更している。
旅行関連事業の単一セグメントで構成され、2026年3月期の売上高は2,454百万円。
ビジネスモデル
「トラベルコ」上で旅行会社の商品を掲載し、予約・クリック・メール送信等の実績に応じた従量課金収入(成果報酬型)、コース登録数に応じた月額固定課金収入、および広告スペース提供による広告収入の三形態で収益を得る。ユーザーへの利用料は無料であり、旅行会社側からの手数料・掲載料が主な収益源となる。
LINEヤフー株式会社が売上高の12.0%を占める主要取引先となっている。
企業の強み
1997年のサービス開始以来、海外ツアー・航空券・国内宿泊・オプショナルツアー等を順次拡充し、2026年3月末時点で1,500以上の予約サイトを掲載するプラットフォームを構築。長年の事業運営で積み上げた旅行会社との取引関係と掲載コンテンツの厚みは、後発参入者が短期間で模倣困難な競争優位となっている。
2026年3月期末の純資産は3,478百万円(負債合計587百万円)であり、運転資金・設備投資資金を全て自己資金で賄う無借金経営を維持。現金及び現金同等物残高は2,137百万円と手元流動性も厚く、特別損失計上後も財務基盤の安定性は保たれている。
2026年3月期において開発投資の内製化を加速させた結果、外注費が減少し売上原価は909百万円(前期比6.1%減)となった。これにより売上総利益は1,544百万円(前期比7.5%増)へ改善しており、コスト構造の自社コントロール力が高まっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2,454百万円(前期比2.0%増)と微増に転じ、売上総利益率も改善(前期59.7%→当期62.9%)。営業損失は45百万円と前期102百万円から縮小し、本業の収益性改善は継続した。
しかし特別損失として投資有価証券評価損958百万円・減損損失73百万円を計上したことで、親会社株主に帰属する当期純損失は1,131百万円(前期121百万円)と急拡大。外部要因として、海外レジャー旅行市場では円安・燃油価格の影響を受けながらも添乗員付きパッケージツアーが需要を牽引し堅調に推移した一方、国内市場ではインバウンド需要に起因する旅行商品高騰が前年割れ要因となった。
現金及び現金同等物は2,137百万円と依然潤沢だが、自己資本は3,458百万円へ減少した。
成長戦略
AI開発・新メニュー・海外展開・システム提供拡大で収益基盤を多角的に強化
全社的なAI活用によるシステム開発を推進し、業務効率の向上と最適化を図ることで事業成長とコスト削減の両立を目指す。2026年3月期の販売費及び一般管理費は1,589百万円と前期比増加しており、AI投資によるコスト削減効果の顕在化が今後の焦点。
AI検索最適化(AIO)を含むSEO施策を強化し、広告費に依存しないオーガニック流入の拡大を図る。AI検索機能の実装により検索エンジン経由のユーザー獲得コスト低減と集客力強化を同時に追求する。
クルーズ旅行など既存の比較対象外だった旅行商品カテゴリーへの対応を拡大し、取扱商品の多様化によるユーザー利便性向上と旅行会社からの掲載収益増加を目指す。
多言語対応を進め、訪日外国人(インバウンド)を含む海外ユーザーへのサービス提供を拡充。国内旅行市場のインバウンド需要取り込みにより、円安環境下での新たな収益源確保を図る。
旅行会社向けBtoBシステム提供を拡大し、メタサーチ広告収益に依存しない安定的なストック型収益の積み上げを目指す。一定期間にわたり移転されるサービス売上は2026年3月期58百万円と前期40百万円から増加しており、拡大傾向にある。
最終更新: 2026年7月19日

