事業内容
アイリッジは「Tech Tomorrow」をミッションに掲げ、小売・金融・モビリティ等の大企業向けにスマートフォンアプリの企画・開発・運用支援を一気通貫で提供するアプリビジネス事業を中核とする。アプリマーケティングツール「FANSHIP」およびアプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」を自社プロダクトとして展開し、累計300アプリ超・MAU1億ユーザー超の顧客基盤を有する。
連結子会社Qoilを通じたビジネスプロデュース事業(統合マーケティング支援)も展開。2025年7月にフィンテック事業(デジタル地域通貨「MoneyEasy」)からは撤退し、アプリ・DX領域への集中を図っている。
ビジネスモデル
アプリビジネス事業では、スクラッチ・パッケージ開発の受託収益に加え、「APPBOX」「FANSHIP」のSaaS型ライセンス収益およびリリース後の継続的な運用支援・グロース支援フィーを組み合わせた複合モデルを採る。ビジネスプロデュース事業では、ナショナルクライアントへの統合マーケティング支援をプロジェクト単位で受注する。
ディップ社・博報堂との資本業務提携を通じた共同事業・レベニューシェア型への展開も進めている。
企業の強み
エンタープライズ向けアプリ開発の豊富な実績により、累計300アプリ超の導入実績とMAU1億ユーザー超の顧客接点を蓄積。小売・鉄道・金融等の大企業との継続的な取引関係が安定収益基盤を形成しており、2026年3月期にはアプリビジネス事業売上高が5,298百万円(前期比19.9%増)に達した。
2023年4月に提供開始したアプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」は、スクラッチ開発からマーケティング施策実施まで一気通貫で支援するプラットフォーム。2026年3月期には生成AI技術を前提とした次世代基盤へのリビルドを実施し、設備投資663,190百万円のうちソフトウエア開発481,020百万円を投下。
AIネイティブ化による開発生産性向上基盤を構築した。
2024年4月にディップ株式会社、2025年1月に株式会社博報堂と資本業務提携を締結。ディップ社との共同事業を通じたEX-DX領域の取引は2026年3月期に大幅拡大し、同社向け売上高は1,255,724百万円(総売上の17.7%)に達した。
博報堂との合弁会社HAKUHODO BRIDGEも設立し、顧客提供価値の拡大基盤を整備している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期5,424百万円→2026期7,084百万円と5期で30.6%拡大したが、成長率は2025期の17.4%増から2026期は5.6%増へ鈍化した。営業利益は2024期に△92百万円の赤字に落ち込んだ後、2025期に219百万円で黒字転換したものの、2026期は113百万円へ再び低下。
ビジネスプロデュース事業における広告案件比率上昇による利益率低下と販管費増加が主因。当期純利益638百万円はフィノバレー譲渡に伴う特殊利益を含むとみられ、本業ベースの収益力回復が2027期以降の焦点となる。
成長戦略
アプリビジネス事業を中核にDX領域拡張・戦略提携・事業集中で成長加速を目指す
累計300アプリ超の顧客基盤を活用し、EX-DX(従業員体験DX)等の新領域へ展開。APPBOXパートナープログラムによる開発パートナー連携強化とアプリ関連領域以外のデジタル領域への進出を推進する。
両社との提携に基づくDXサービス共同提供・協業拡大を継続推進。大手企業層への新規顧客獲得および既存顧客深耕による売上拡大を図る。2026年3月期もアプリビジネス事業の外部顧客売上高5,296百万円と堅調に推移。
2025年7月にフィノバレー全株式を譲渡し、アプリビジネス・ビジネスプロデュースの2事業への集中体制を確立。譲渡益が2026年3月期の当期純利益に貢献したとみられ、財務基盤の強化にも寄与した。
広告等の利益率の低い案件の割合上昇による売上総利益率低下が課題。組織体制強化(株式会社Qoilとのグループ内連携促進)を継続しつつ、高利益率案件の受注拡大と大型案件の受注時期安定化を図る。
最終更新: 2026年7月19日

