事業内容
株式会社データ・アプリケーションは1982年設立のデータ交換系ミドルウエア専業ソフトウエア企業。2024〜2025年にかけてWEEL社・DTC社・メロン社を子会社化し、従来の単一セグメントから「ソフトウエア事業」「システムインテグレーション事業」「AI関連事業」の3セグメント体制へ移行した。
主力製品はエンタープライズ・データ連携プラットフォーム「ACMS Apex」およびクラウド型データ連携プラットフォーム「ACMS Cloud」。主要顧客は富士通(売上高比14.0%)をはじめとする大手SIer・情報サービス企業で、間接販売(代理店経由)が主体。
企業のDX推進・データ統合需要を事業基盤とし、2026年3月期の連結売上高は4,322百万円。
ビジネスモデル
ソフトウエア事業ではACMS ApexおよびACMS Cloudのライセンス・保守・クラウドサービスをサブスクリプション型で提供し、リカーリング売上比率83.3%・MRR89百万円の安定収益基盤を構築。2026年3月期をもって新規の売り切り販売を終了し、サブスクリプション一本化を完了。
DTC社によるEDI/EAIシステムインテグレーション(売上高1,328百万円)とWEEL社・メロン社による生成AI受託開発(AI関連事業売上高567百万円)が規模拡大を担う。
企業の強み
1989年のACMS発売以来、EDI・EAI・データ連携分野に特化した製品開発を継続。ACMS Cloudは月間稼働率99.5%・4,000トランザクション/時間の処理性能を実現。
既存製品ACMS ApexおよびRACCOONでは少量多頻度データ処理時間を最大50%短縮(当社実測値)するなど、技術的優位性を継続的に強化している。
2026年3月期のソフトウエア事業においてリカーリング売上比率83.3%、MRR89百万円を達成。2026年3月期をもって新規の売り切り販売を終了し、サブスクリプション型への完全移行を完了。継続収益の積み上げにより、売上の予測可能性と収益安定性が構造的に高まっている。
2026年3月期末の自己資本比率は68.4%、現金及び現金同等物は4,112百万円。有利子負債残高は348百万円にとどまり、実質無借金に近い財務構造を維持。豊富なキャッシュを背景に、総還元性向100%(フルペイアウト)・DOE3.5%〜5.0%水準を目安とした積極的な株主還元方針を採用している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の連結売上高は4,322百万円(前期比65.8%増)と過去最高を更新したが、これはDTC社・メロン社の新規連結(SI事業1,328百万円・AI事業568百万円)によるものが主因。一方、売上原価が2,089百万円(前期794百万円)へ急増し売上総利益率が51.7%に低下、のれん償却費95百万円・特別損失44百万円(支払補償金)も加わり、営業利益276百万円(前期比15.9%減)・親会社帰属純利益156百万円(同41.8%減)と利益面は大幅悪化。
外部要因として企業のIT投資慎重姿勢・物価高・人件費高騰が継続する中、ソフトウエア事業単体では売上高2,426百万円(前期2,527百万円)と微減。2027年3月期は売上高5,000百万円(15.7%増)・営業利益280百万円(1.2%増)を予想しており、収益性の本格回復は中期的課題。
成長戦略
ACMS Cloud拡大・グループシナジー・サブスクリプション一本化で2028年3月期売上高6,000百万円を目指す
クラウド型データ連携プラットフォーム「ACMS Cloud」を2025年11月28日に提供開始。販売代理店との連携強化・セミナー実施・営業資料整備を通じて販路拡大を推進。
2027年3月期はACMS Cloudビジネスの加速を主軸に位置づけており、DTC社との構築体制連携によるグループシナジーも活用する。
2026年4月1日出荷分より新規売り切り型販売を原則終了し、サブスクリプション型に一本化。移行期は成長率が一時的に鈍化する可能性があるが、MRR89百万円・契約負債残高1,012百万円の積み上げにより将来的な安定収益基盤を構築する。
リカーリング売上比率83.3%・サブスクリプション比率49.1%が現状水準。
DTC社(EDI/EAI・SI)・メロン社(AI開発・時系列解析)・WEEL社(生成AI受託)の3子会社を連結し、データ連携×AI×業務インフラの垂直統合グループを構築。グループ内部売上高144百万円が発生しており、ACMS Cloud構築体制でのDTC社連携など実質的なシナジーが始動。
AI人材・データサイエンティストの採用強化も継続中。
中期経営計画の3戦略の一つとして人的資本経営を掲げ、エンジニアを中心とした採用強化・D&I AWARD 2025「ベストワークプレイス」認定・健康経営優良法人2026認定など環境整備を推進。DTC社では新卒採用継続・内製化比率向上による将来的な利益率改善を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

