事業内容
株式会社システムインテグレータは1995年創業、東京証券取引所スタンダード市場上場のソフトウェア企業。「時間を与えるソフトウェアを創り続ける」をミッションに掲げ、自社開発製品を中心に「Object Browser事業」「ERP事業」「AI事業」の3セグメントを展開する。
主要顧客はIT業界・製造業・建設業・卸売業等のBtoBエンタープライズ領域。客先常駐を行わないプライムベンダービジネスを標榜し、さいたま(本社)・大阪・福岡・名古屋の国内4拠点に加え、ベトナム・ダナンに海外子会社KEYSTONE SOLUTIONS COMPANY LIMITEDを擁する。
2025年3月には株式会社システム開発研究所を子会社化し、製造業向け人材・ノウハウを補強した。
ビジネスモデル
収益構造は大きく4層で構成される。①自社パッケージの企画・開発・販売(仕入不要で高利益率)、②導入コンサルティング、③カスタマイズ開発、④保守運用による継続収益。
Object Browser事業ではOBPM NeoのMRR(月次計上収益)によるストック型収益が拡大中。ERP事業では大型案件の導入・カスタマイズに加え、保守・運用のリピート収入が安定基盤を形成。
AI事業は製造業向け外観検査AIを軸に新規収益源の育成段階にある。
企業の強み
2026年2月期のObject Browser事業はセグメント売上高832百万円に対しセグメント利益327百万円、利益率42.2%を達成。OBPM NeoのMRRは前期末比10.7%増と拡大しており、ストック型収益の積み上げが高利益率を支えている。
SI Object Browserへの生成AI機能実装(特許第7763432号取得済み)により製品競争力も強化されている。
GRANDIT・SAP S/4HANA Cloud Public Edition・mcframeの3製品を戦略的に棲み分け、製造業・建設業・IT業・卸売業等の幅広い顧客層を獲得。2025年2月期のERP事業受注高は3,446,899千円、受注残高は968,865千円。
SAP事業ではSAP AWARD OF EXCELLENCE 2025「Emerging Partner Award」を受賞し、グローバル企業獲得の実績を積み始めている。
2025年2月期末時点で総資産4,981,991千円に対し純資産4,116,659千円(自己資本比率約82.6%)。手元資金(現金及び預金)は2,968,589千円と総資産の59.6%を占め、有利子負債はゼロ。
自己資金による投資余力が高く、新規事業開発・M&A・人材投資を機動的に実行できる財務体力を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期4,818百万円→2026期5,558百万円と拡大基調。2027年2月期Q1(2026年3月〜5月)は売上高1,584百万円(前年同四半期比+23.9%)・営業利益161百万円(同+64.1%)・親会社株主帰属四半期純利益97百万円(同+239.9%)と大幅増収増益を達成。
純利益の大幅増は前年同四半期の高税負担率の反動も寄与。ERP事業が売上高1,362百万円(+27.1%)・利益277百万円(+31.6%)と牽引し、プロジェクト管理事業も利益58百万円(+81.2%)と高成長。
通期予想(売上高6,300百万円・営業利益700百万円)は据え置き。国内企業のDX投資需要という外部要因も追い風として機能している。
成長戦略
収益多軸化・AIネイティブ組織化・新規事業創出の3テーマで2033年2月期売上高120億円を目指す
GRANDIT・SAP Cloud ERP・mcframeの3製品を顧客特性に応じて使い分け、新規顧客層を拡大。2027年2月期Q1でERP事業売上高が前年同四半期比+27.1%と計画超過の受注を達成しており、戦略は順調に機能している。
買取型からサブスクリプション型への戦略的移行を推進し、安定ストック収益基盤を構築。2027年2月期Q1はサブスク移行が進んだものの買取型減少を補えず減収減益。移行完了後の高利益率ストック収益積み上げを目指す。
OBPM NeoのMRRを主要KPIとして新規顧客開拓・既存顧客アップセルを推進。2027年2月期Q1末MRRは42,219千円(前年同四半期末比+10.6%)。第3四半期より東京・大阪2会場での集合型プロジェクト管理研修を毎月開催し、認知度向上とプロダクト販売の相乗効果を狙う。
2026年4月よりMCP準拠のデータアクセス基盤「SI AI Connect」の提供を開始。自然言語によるERP基幹データへの安全なアクセスを実現し、顧客のFP&A高度化を支援するとともに、クラウドSaaS展開における差別化要因として機能させる。
製造業の設計部門における検図作業のAI化・効率化を実現する「KENZ」の売上拡大を推進。2027年2月期Q1売上高16百万円(前年同四半期比+467.1%)と急拡大し、セグメント損失は▲6百万円と赤字幅が前年同四半期比で半減。ERP事業の製造業顧客基盤とのクロスセルによる展開加速を図る。
2年ローリング方式の経営計画を採用し、生成AI台頭等の事業環境変化に機動的に対応。2027年2月期を初年度とする計画では「収益基盤の多軸化とクロスセルによる成長加速」「AIネイティブ組織への進化と人的資本の最大化」「AIを軸にした新規事業の創出とアライアンスによる成長機会の拡大」の3点を重点テーマに設定。
最終更新: 2026年7月17日

