事業内容
SRAホールディングスは、株式会社SRAを中核とする独立系ITサービスグループで、連結子会社13社・関連会社3社を傘下に持つ。事業は「開発事業」(大規模システム開発・OSSサポート)、「運用・構築事業」(システム運用管理・ネットワーク構築・アウトソーシング)、「販売事業」(パッケージソフト・システム機器販売・ITコンサルティング)の3セグメントで構成される。
主要顧客は金融業・製造業・通信業・電力・ガス業界等の大手企業であり、国内に加え米国・欧州・中国・シンガポール・セルビア・インドに海外拠点を有する。2026年3月期の連結売上高は53,279百万円。
ビジネスモデル
主収益源は受託型のシステム開発・保守・運用管理であり、金融業を中心とした大手顧客との継続的取引が安定収益を支える。これに加え、Oracle Cloud ERP導入支援・AWS等クラウドビジネス、OSSサポート(PostgreSQL等)、パッケージソフト・機器販売を組み合わせることで収益多様化を図る。
グループ内のキャッシュ・マネジメント・システムにより資金を一元管理し、効率的な財務運営を実現している。
企業の強み
2026年3月期の開発事業受注高は26,563百万円(前期比5.7%増)、受注残高は6,460百万円(前期比11.6%増)と積み上がっており、次期以降の売上を裏付ける受注基盤が強固である。金融業向けを中心に継続的な案件獲得が続いており、事業の可視性が高い。
運用・構築事業の2026年3月期営業利益率は31.4%(売上高6,594百万円、営業利益2,069百万円)と極めて高水準。アウトソーシング・常駐運用を中心とした継続型ビジネスモデルが安定した高収益を生み出しており、グループ全体の収益基盤を下支えしている。
子会社SRA OSSはPostgreSQLのMajor Sponsor企業16社の1社として認定され、コミッタ2名を含む5名の貢献者が在籍。Pgpool-IIやpg_ivmをオリジナルOSSとして開発・公開しており、技術的優位性と顧客信頼性を裏付ける実績を有する。
2024年にはNTTデータグループとの資本業務提携によりサービス基盤を拡大した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高53,279百万円(前期比3.2%増)、営業利益8,244百万円(同3.8%増)、経常利益9,500百万円(同16.9%増)、親会社株主帰属当期純利益5,601百万円(同65.8%増)と全主要指標で過去最高を更新。売上高は開発・運用構築・販売の全セグメントで増収。
経常利益の大幅増は外部要因として円安による為替差益722百万円(前期は差損171百万円)が寄与。純利益の急回復は前期に計上した貸倒引当金1,587百万円が当期は223百万円に縮小したことが主因。
営業CFは4,699百万円(前期5,778百万円)と減少したが、仕入債務の大幅減少(△3,372百万円)が主因であり、税前利益ベースの稼ぐ力は向上している。2022年3月期からの5期推移では売上高CAGR約7.3%、営業利益CAGR約11.0%と着実な成長軌道を維持している。
成長戦略
既存顧客深耕・クラウド高付加価値シフト・安定的高配当による株主還元の3本柱
開発・販売両セグメントでクラウドビジネスを進展させ、より収益性の高い案件へのシフトを推進。Oracle Cloud ERP、AWS等の高付加価値案件獲得により売上総利益率の改善を図る。2026年3月期は売上総利益13,743百万円(前期比4.3%増)と売上高増加率を上回る利益成長を実現。
開発セグメントにおいて生産性向上施策と単価改善交渉を継続的に実施。2026年3月期のセグメント利益は5,688百万円(前期5,303百万円から7.3%増)と改善が進んでおり、受注高26,563百万円(前期比5.7%増)・受注残高6,460百万円(同11.6%増)と次期への積み上げも順調。
「株主還元の更なる充実を図る」方針のもと連続増配を実施。2026年3月期は年間200円(前期比20円増)、2027年3月期は220円(同20円増)を計画し配当性向50.5%を見込む。為替差損益等の一時的要因を考慮した配当額決定方針を維持しながら安定的な高配当を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

