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株式会社セルシス

3663東証プライム情報通信業

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株式会社セルシス3663

事業内容

株式会社セルシスは、イラスト・マンガ・Webtoon・アニメーション制作アプリ「CLIP STUDIO PAINT」の開発・販売を核に、クリエイターエコノミー市場向けサービスを展開する。1991年設立、2024年に東証プライム市場へ上場。

主力製品は世界11言語に対応し、累計出荷本数は2026年1月に6,000万本を突破。出荷の80%以上が海外向けであり、グローバルなクリエイターを主要顧客とする。

事業はクリエイターサポート分野(売上高8,123百万円)とクリエイタープラットフォーム分野(同1,349百万円)の2分野で構成され、2025年1月に子会社を吸収合併し単一セグメントへ統合した。

ビジネスモデル

主力の「CLIP STUDIO PAINT」はサブスクリプションモデルと買い切りモデルを併用して提供する。サブスクリプションARRは2025年12月に5,400百万円(前年同月比25.4%増)に達し、月次チャーンレートは4.6%で安定推移。

買い切りモデルはVer.4.0メジャーバージョンアップに合わせ最大8%値上げを実施。App Store・Google Play等のストア、自社サイト、デバイスメーカー経由など多様な販売チャネルを持ち、ボリュームライセンスによる教育・プロ向け提供も行う。

企業の強み

「CLIP STUDIO PAINT」の累計出荷本数は2026年1月に6,000万本を突破(前年同月比26.5%増)。サブスクリプションARRは2025年12月に5,400百万円(前年同月比25.4%増)と過去最高を更新し、月次チャーンレートは4.6%と安定した継続利用を示している。

2025年12月期の売上高は9,471百万円、営業利益は2,968百万円で営業利益率は31.3%。売上高・営業利益ともに過去最高を更新し、修正後計画比でも売上高102.3%、営業利益102.3%を達成。ROEは35.5%と中期経営計画KPIのROE30%以上を初年度から達成した。

「CLIP STUDIO PAINT」は世界11言語に対応し、出荷の80%以上が海外向け。2024年3月にはポルトガル語・インドネシア語・タイ語版を追加し、東南アジア・中南米等の新興国向けにマーケティングおよび決済手段のローカライズを強化している。

エンヴァリスの着眼点

2026年第1四半期の営業利益は前年同期比59.6%増と大幅伸長したが、Ver.5.0メジャーバージョンアップによる買い直し・優待購入需要の一時的な押し上げ効果を含む。月次チャーンレート5.4%(2026年3月末)の水準が継続するか、またサブスクリプション契約純増数が安定的に積み上がるかが中長期の収益安定性を左右する。

通期業績予想(売上高9,963百万円、営業利益3,317百万円)に対する第1四半期進捗率は売上高28.1%、営業利益36.5%と順調。

クリエイターのマネタイズ支援プラットフォーム(名称未定)は2026年12月期中のリリースを予定しており、単一製品依存リスクの軽減に向けた具体的な進捗が見られる。ただし新規プラットフォームの収益貢献時期・規模は現時点で不透明であり、開発投資がソフトウエア仮勘定(352百万円)として積み上がっている点も注視が必要。

クリエイタープラットフォームサービスの全世界利用者数1,200万人超(前年同月比22.8%増)はユーザー基盤として評価できる。

2026年3月に150万株の自己株式消却を初めて実施し、その他資本剰余金・自己株式がそれぞれ1,500百万円減少。年間配当は38円(前年比2円増配)を予定し、中期経営計画のROE30%以上目標に対し、計画通り推移した場合は通期ROE40%以上を見込む。

自己資本比率54.6%・現金及び預金4,689百万円と財務健全性を維持しながら株主還元を強化している点は評価できる一方、外部環境として円高進行が海外売上の円換算額に影響する可能性は引き続き留意が必要。

成長戦略

CLIP STUDIO PAINTのサブスク拡大と新規プラットフォームによる第二の収益柱構築

Ver.5.0以降の最新機能利用にサブスク契約または優待購入を必要とする提供モデルにより、買い切りユーザーのサブスク移行を促進。ARRは2026年3月時点で5,800百万円(前年同月比25.9%増)と過去最高を更新し、中長期の安定収益基盤を強化している。

2026年3月のVer.5.0リリースで買い切り版を平均10%値上げし、当初計画を大きく上回る売上実績を達成。今後も定期的なメジャーバージョンアップとサービス価値向上に応じた価格改定を継続し、収益性の持続的改善を図る。

累計出荷本数6,317万本(2026年3月)のうち80%以上が海外向け。東南アジア・中南米の新興国に対するマーケティング強化と各国主流決済手段への対応を継続し、見込み顧客の最大化を図る。

CLIP STUDIO PAINTで培ったクリエイター基盤を活用し、クリエイターのマネタイズを支援する新プラットフォーム(名称未定)を2026年12月期中にグローバルリリース予定。第二の収益柱構築に向けた企画・開発を継続中。

2026年3月に150万株の自己株式消却を初めて実施。年間配当38円(前年比2円増配)を予定し、中期経営計画のROE30%以上目標に対し通期ROE40%以上を見込む。資本効率向上と財務健全性の両立を図る。

最終更新: 2026年7月17日