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株式会社エイチームホールディングス

3662東証プライム情報通信業

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事業内容

株式会社エイチームホールディングスは、連結子会社12社を擁する純粋持株会社(2025年4月に商号変更)。事業は「デジタルマーケティング事業」と「エンターテインメント事業」の2本柱で構成される。

デジタルマーケティング事業は、自動車・引越し・ブライダル等の比較サイト・情報メディア運営と法人向けデジタル集客支援を行う「メディア・ソリューション」、化粧品ブランド「lujo」やドッグフード「OBREMO」等のOEM定期販売ECを運営する「D2C」の2サブセグメントで構成。エンターテインメント事業は、スマートデバイス向けゲームアプリをグローバルに展開する。

主要顧客は個人ユーザー(比較サイト・ゲーム)および法人クライアント(デジタル集客支援)。

ビジネスモデル

メディア・ソリューションは個人ユーザーへ無料でサービスを提供し、パートナー企業への見込み顧客紹介に対する紹介手数料・成約報酬が主収益。法人向けにはコンサルティング・業務支援ツールを提供。

D2Cは商品企画・開発・販促を内製しOEM生産で製造コストを抑制、定期販売(サブスクリプション)モデルでリカーリング収益を積み上げる。エンターテインメントはゲームアプリを基本無料で配信し、ゲーム内アイテム購入課金が収益源。

企業の強み

2024年6月のmicroCMS子会社化を皮切りに、Paddle(2024年11月)、WCA(2024年12月)、ストレイナー(2025年3月)、シグニティ(2025年9月)と短期間に複数のM&Aを実行。メディア・ソリューションの売上高は前期比1.8%増の17,469百万円となり、M&A寄与が増収を牽引した。

2025年7月期において、前期赤字だったD2C(前期損失152百万円→利益7百万円)とエンターテインメント(前期損失38百万円→利益518百万円)がともに黒字転換。営業利益は845百万円(前期比50.3%増)、当期純利益は1,036百万円(前期比8.7%増)と全社的な収益改善が実現した。

2024年6月にアドバンテッジパートナーズと事業提携契約を締結し、M&A推進支援・PMI支援・マーケティングによる利益水準向上支援・経営管理力強化支援を受ける体制を構築。第9回新株予約権および第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行により資金調達も実施した。

エンヴァリスの着眼点

2026年7月期第3四半期累計の経常利益は390百万円(前年同期比68.0%減)、親会社株主帰属純利益は343百万円(同66.1%減)と大幅減益。主因は保有暗号資産の時価下落による評価損445百万円の計上。

外部要因として暗号資産市況の変動が業績に直接影響する構造となっており、調整後EBITDA(778百万円、同44.9%減)でみても本業の収益力低下は否定できない。投資家は会計上の利益指標と調整後指標を使い分けて実態を把握する必要がある。

通期業績予想は売上高24,500百万円・営業利益900百万円・純利益600百万円で据え置き。第3四半期累計の売上高進捗率は約70%、営業利益は約85%と売上の進捗が低い。

残り1四半期で売上高約7,258百万円・営業利益約134百万円を積み上げる必要があり、特に売上の第4四半期集中が想定される。エイチームフィナジー譲渡による連結除外の影響が通期を通じて継続するため、有機的成長の実現が問われる局面にある。

シグニティ取得(のれん984百万円、暫定値)により、2026年4月末時点ののれん残高は1,300百万円から2,100百万円へ増加。転換社債型新株予約権付社債750百万円・長期借入金872百万円も抱え、財務レバレッジが上昇している。

M&Aを成長エンジンとする戦略上、取得企業の業績が期待を下回った場合の減損リスクは構造的課題。自己資本比率は58.0%と健全水準を維持しているが、のれん償却額も前年同期比増(168百万円→184百万円)となっており、継続的なモニタリングが必要。

成長戦略

M&A積極活用で「売上向上支援カンパニー」へ変革し、エンタメはグローバルIP連携で拡大

デジタル集客・サービス運営に関する業務代行・コンサルティング・業務支援ツール等の機能をM&Aで取り込み、クライアント企業へのワンストップ支援を実現。2025年11月にシグニティを1,050百万円で取得し、プッシュ通知・ロック画面広告をクロスセル商材として活用する体制を構築中。

金融・人材メディア事業において広告宣伝費を抑制し利益確保を優先する方針を継続。2026年7月期第3四半期累計でセグメント利益1,332百万円(前年同期比15.3%増)を達成。集客競争激化という外部環境下で、コスト規律を維持しながら収益性を改善している。

化粧品ブランド「lujo」を中心に定期販売モデルで継続利用者数を順調に積み上げ。2026年7月期第3四半期累計売上高2,137百万円(前年同期比29.8%増)・セグメント利益114百万円(同66.3%増)と全セグメント中最高の増収増益率を実現。品揃え・配送品質の改善を継続。

スマートフォンゲームに加え、PCゲーム・家庭用ゲームデジタル配信を含むグローバルデジタル配信市場全体をターゲットに、グローバルIPとの連携を中長期方針とする。他社協業案件による安定収益基盤の確立も推進するが、一部協業案件が外部要因により契約終了となり、2026年7月期第3四半期累計のセグメント利益は242百万円(前年同期比28.9%減)と減益。

集客コスト高騰・成長限界が明確化したエイチームフィナジー(「ナビナビ保険」等)の全株式をSasuke Financial Lab株式会社に2025年8月1日付で譲渡。関係会社株式売却益153百万円を計上。経営資源をコア事業に集中させる事業ポートフォリオ最適化を実行済み。

最終更新: 2026年7月17日