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AGS株式会社

3648東証スタンダード情報通信業

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AGS株式会社3648

事業内容

AGS株式会社は、埼玉銀行・協和銀行系のシステム会社を前身とし、2004年にりそなグループから独立した独立系総合情報サービス企業。情報処理サービス(データセンター・クラウド・BPO)、ソフトウエア開発(SIコンサルティング・受託開発)、その他情報サービス(パッケージ販売・インフラ構築)、システム機器販売の4セグメントを展開する。

主要顧客は金融機関(りそな銀行等)、地方公共団体、一般法人で、金融・公共・法人の3分野がほぼ均等な売上構成を形成。連結子会社2社(AGSビジネスコンピューター、AGSプロサービス)とともに、コンサルティングからシステム構築・保守・運用までのワンストップサービスを提供している。

ビジネスモデル

収益の柱は、データセンター(さいたまiDC)を基盤とした受託計算・クラウド・BPOの継続課金型ストックビジネス(売上高12,148百万円)と、金融・公共・法人向けシステム受託開発のフロービジネス(売上高10,127百万円)の二本立て。ストック収益が安定基盤を形成しつつ、DX・自治体標準化需要を取り込むSI開発が成長を牽引する構造。

設備投資はリースと自己資金で賄い、金融機関借入ゼロの財務健全性を維持している。

企業の強み

都市銀行系システム会社を前身とし、りそな銀行(売上高2,946百万円・構成比10.3%)、全国生活協同組合連合会(同4,563百万円・同15.9%)など優良顧客との長期取引関係を保有。金融・公共・法人の3分野がほぼ均等な売上構成を形成し、特定業種への過度な依存を回避したバランスのとれた顧客ポートフォリオを構築している。

さいたまiDCは東京都心部から約25km・新宿から電車40分以内の都市型立地に加え、震災の影響を受けにくい強固な地盤、洪水リスクの低い立地、最新ビル免震技術を採用。ISMS(ISO/IEC27001)、ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC27017)、ITサービスマネジメント(ISO/IEC20000)、プライバシーマークの4認証を取得し、24時間365日の安定運用体制を確立している。

米国カーネギーメロン大学基準のCMMIレベル3を2006年に達成し、その後も能力を維持。独自開発のソフトウエア開発標準「INDESTA」と専任品質管理部門による品質チェック体制を整備。

2026年3月期のソフトウエア開発セグメントは売上高10,127百万円(前期比37.7%増)、セグメント利益率17.9%を達成し、品質・生産性向上の実績が数値に表れている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高28,622百万円(前期比+15.1%)、営業利益2,449百万円(同+32.4%)、当期純利益1,932百万円(同+40.1%)と全指標で計画を大幅に上回った。外部要因として自治体標準化・DX需要・サイバーセキュリティ需要の旺盛な拡大が追い風となっているが、生産性向上による利益率改善(営業利益率8.6%、前期7.4%)は自社努力の成果であり、収益モメンタムの質は高い。

2027年3月期予想(売上高29,200百万円、営業利益2,600百万円)は保守的に映る。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは2,249百万円(前期742百万円)と前期比203%増に急回復。前期に問題視された売上債権急増(前期△2,078百万円)は当期△889百万円に縮小し、CF創出力が正常化した。

インタレスト・カバレッジ・レシオは16.9倍から63.2倍へ大幅改善、CF対有利子負債比率も2.2年から0.6年へ短縮。自己資本比率68.2%、現金6,174百万円と財務基盤は盤石であり、株主還元(配当34円、配当性向29.4%)の持続性も高い。

2026年3月期においてりそなホールディングス向け売上高は5,683百万円(全社売上の約19.9%)、全国生活協同組合連合会向けは4,563百万円(同約15.9%)と上位2顧客で全社売上の約36%を占める高集中構造は継続している。また2027年3月期の親会社株主帰属当期純利益予想は1,830百万円(前期比△5.3%)と減益見通しであり、これは前期に計上した投資有価証券売却益156百万円の剥落が主因。

営業利益・経常利益は増益予想であり実力ベースの収益力は向上継続と判断されるが、純利益の前期比減少は投資家心理に影響する可能性がある。

成長戦略

クラウド・セキュリティ強化とDX需要取込みで中長期的な売上・利益拡大を目指す

「クラウド時代においてもお客様から選ばれ続けるITパートナーとなる」を目標に、クラウドサービス提供拡大とサイバーセキュリティ対策強化を重点施策として推進。2026年3月期は初年度として全セグメントが堅調に推移し、売上・利益ともに計画を大幅超過達成。

一般法人向けDX推進案件および地方公共団体の基幹業務システム標準化対応案件の受注を積極的に拡大。2026年3月期はセグメント売上高が前期比37.7%増の10,127百万円、セグメント利益が同51.3%増の1,817百万円と急成長を実現し、全社最大の成長牽引役となった。

情報処理サービスセグメントにおいて、金融機関向け運用業務の受注拡大に加え、一般法人向けデータセンター・クラウドサービス案件の受注増加を推進。2027年3月期予想においても「ストックビジネスにおけるクラウドサービスの提供増」を増収要因として明示している。

完全子会社AGSビジネスコンピューター株式会社を2027年4月1日付で吸収合併することを決議(2026年4月15日取締役会)。人的資源・ノウハウを親会社に集中し、グループの総合力発揮と経営資源活用の最大化を図る。連結業績への影響はなく、組織効率化が主目的。

最終更新: 2026年7月19日