事業内容
ビリングシステム株式会社は2000年設立の決済支援専業会社。企業と金融機関・決済機関の間に立ち、決済情報の変換・伝送・処理代行をASPサービスとして提供する。
主要サービスはクイック入金サービス(証券・外為取引向け)、収納代行サービス(e-JIBAI等)、スマホ決済サービス(PayB・WeChat Pay・Alipay+)、キャッシュレス決済端末販売など。主要顧客は証券会社・外為先物取引会社・損害保険会社等の金融機関のほか、通販事業者・不動産管理会社・行政機関等に広がる。
東証グロース市場上場。
ビジネスモデル
企業から月額固定費用とデータ処理件数等に応じた従量費用を業務受託売上として計上するASPモデル。一度導入した顧客との継続取引が多く、スイッチングコストが高い。
収納代行サービスでは収納資金を分別管理口座で一時保管し約3日後に送金する仕組みを採用。売上原価は収納代行に係る金融機関手数料・システム運用費が中心で、売上増に連動して増加する構造。
企業の強み
クイック入金サービスは約80社の証券・外為取引会社で利用される業界標準サービスに成長。損害保険業界共通システム「e-JIBAI」の収納代行も業界標準として定着。いずれも金融庁所管の金融機関向けアウトソーシング先として高い参入障壁を形成している。
スマホ決済サービスPayBの払込票発行機関(加盟店)は2025年12月末時点で18,431社・団体に拡大。ATM PayB・キオスクPayBなど多様なチャネルへの展開も進み、JCBとの業務提携によりPayB for Businessの法人市場展開も開始。
ネットワーク効果による競争優位が形成されつつある。
2025年12月期末の現金及び現金同等物残高は27,669,879千円(収納代行預り金含む)。純資産合計3,276,997千円に対し固定負債は41,377千円と実質無借金経営を維持。設備投資総額37,557千円と資本効率が高く、事業拡大・M&Aへの対応余力を保持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期3,143百万円から2025期4,547百万円へ5期連続増収。2026年12月期第1四半期は売上高1,371百万円(前年同期比+27.9%)、営業利益275百万円(同+98.1%)、親会社株主帰属四半期純利益181百万円(同+103.6%)と大幅な増収増益を達成。
外部要因として活発な株式市場・為替変動がクイック入金収益を押し上げたほか、前期繰越案件のスポット売上計上が一時的に利益率を引き上げた。通期業績予想(売上高5,607百万円、営業利益929百万円)に変更はなく、第1四半期の高進捗率(売上24.5%、営業利益29.6%)は上振れ余地を示唆するが、同社は一過性要因の存在を明示している。
成長戦略
PayBネットワーク拡大・法人決済参入・端末展開でEPS成長を加速
金融機関との連携強化および払込票発行機関の拡大に注力。2026年3月末時点で18,745社・団体に達し、当第1四半期に沖縄海邦銀行・京都信用金庫・宮崎銀行・りそなグループ4行との提携を新たに発表。ATM PayB・PayB API・PayBホワイトラベル等の多様な接続形態で加盟店獲得を加速。
2025年開始の法人向け送金サービス「PayB for Business」は税金・公共料金のWeb完結支払いを提供。2026年3月にJCBの資金管理ポータル「Cashmap」への搭載を開始し、大手カード会社経由の販路を確立。
BPO活用の支払代行サービスも組み合わせ、大量支払ニーズを持つ企業への最適ソリューション提供を推進。
低価格・音声ガイダンス機能を持つ新型端末PT-10Proを軸に、決済代行会社・システムベンダー等を通じた代理店販売を立ち上げ中。JR駅構内多機能ロッカーや駐車場向け導入は堅調推移。前期繰越の受託開発案件完遂もセグメント業績を下支えし、中小規模加盟店への積極展開を視野に入れる。
中期経営計画の基本戦略として、決済件数が構造的に積み上がるプラットフォームを基盤にストック収入で安定キャッシュを創出し、成長投資と株主還元に循環させることでEPSの持続的成長を目指す。2026年12月期通期EPS予想は93.01円(前期比+43.4%)。
年間配当予想は32.50円(前期25.80円から増額)。
最終更新: 2026年7月17日

