事業内容
ネットイヤーグループは1999年創業のSIPS(Strategic Internet Professional Services)事業を単一セグメントで展開するデジタルマーケティング専業会社。「徹底的なユーザー視点」と「優れたデザイン思考」を基軸に、サービスデザイン・デジタルマーケティング支援・デジタルプロダクト開発・社会インパクト開発の4領域を相互連携させ、消費者の認知から購買・ファン化に至るフルファネルマーケティングを包括的に支援する。
主要顧客はスターバックスコーヒージャパン、NTTデータ、モスフードサービスなど大企業・行政機関であり、2026年3月期の売上高は3,672百万円。2026年4月には東証グロース市場からスタンダード市場へ市場区分を変更した。
ビジネスモデル
顧客企業からの依頼を受け、コンサルティング・Webコンテンツ制作・マーケティングシステム開発・データ分析等をプロジェクト形式で提供する受託型ビジネスモデル。収益はプロジェクト売上から人件費・外注費を差し引いた粗利で構成され、人員稼働率とプロジェクト管理の適切性が収益性を左右する。
固定費の大半は人件費であり、安定受注と稼働率維持が利益創出の鍵となる。
企業の強み
2019年2月締結の資本業務提携によりNTTデータが発行済株式の48.51%を保有。NTTデータの顧客基盤・技術力を背景に案件拡大・新規顧客開拓で成果を上げており、2025年3月期にはNTTデータ向け売上が総売上の25.7%を占めた。
NTTデータとOpenAIの業務提携を通じた高度なセキュリティ要件対応のデジタルソリューション提供体制も構築済み。
1999年創業以来、UXデザインとデジタルマーケティングの知見を蓄積。サービスデザイン・デジタルマーケティング支援・デジタルプロダクト開発・社会インパクト開発の4領域を相互連携させ、戦略立案から実装・運用まで一気通貫で担える体制を有する。
スターバックスコーヒージャパン(売上比14.0%)、モスフードサービス(同10.5%)など大手ブランドとの継続取引がその実力を裏付ける。
2026年3月期末の純資産は2,773百万円、自己資本比率は80.9%。現金及び現金同等物は2,247百万円を保有し、有利子負債ゼロの無借金経営を維持。運転資金は内部資金で賄い、金融機関との当座貸越契約で流動性も確保。将来のM&A・投資余力を内部留保で確保している点は財務的な強みといえる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2025年3月期の3,378百万円から2026年3月期に3,672百万円へ8.7%増収に転じ、2期連続減収から回復した。営業利益は83百万円から331百万円へ急拡大し、過去5期(2022期205百万円、2023期281百万円、2024期145百万円、2025期83百万円)の中で最高水準を記録した。
売上原価率の改善(79.8%→75.8%)と販管費抑制(601百万円→556百万円)が利益拡大を牽引。外部要因として国内企業のDX投資意欲の底堅さと情報サービス業市場の拡大が追い風となった。
一方、財務戦略検討費用として特別損失85百万円を計上したことで当期純利益は173百万円にとどまった。
成長戦略
生成AI活用・NTTデータ協業強化・マルチチャネル拡大で売上4,100百万円を目指す
生成AIを提案活動に組み込むタスクフォースを立ち上げ、顧客企業・行政機関の課題解決向け高付加価値サービスを展開。社内生産性向上も並行推進し、サービス提供領域の拡大と収益性改善を図る。
親会社NTTデータおよびNTTデータグループ企業との営業面での協業を強化し、複数ソリューションの総合提供により顧客基盤を拡充。当期はNTTデータからの売上高が前期比で減少しており、協業深化による回復が課題。
CXの知見を活かし、デジタル・リアル(店舗等)を問わないマルチチャネル対応をスピードアップ。スターバックスコーヒージャパン等の既存顧客深耕(前期462百万円→当期514百万円)が進捗しており、重点顧客創出戦略は一定の成果を示している。
採用活動の強化と独自教育プログラムの推進により、デジタル人材の確保・育成を最重要課題として取り組む。2027年3月期は採用費・教育費・生成AI人材転換費用の増加を見込んでおり、育成スピードアップとエンゲージメント向上が焦点。
最終更新: 2026年7月19日

