事業内容
山喜株式会社は1946年創業のドレスシャツ専業アパレルメーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。国内販売・製造・海外販売の3セグメントで構成され、百貨店・量販店・メンズ専門店・ECなど多様なチャネルを通じてドレスシャツ、オーダーシャツ、カジュアルウェア、ユニフォーム等を販売する。
CHOYAブランドを中核に据え、国内では量販店コンセ「SHIRT HOUSE」(124店舗)や自社EC「山喜オンラインショップ」(会員数46,333名)を展開。製造面ではラオス・タイ・国内3工場を擁し、グループ7社体制で企画・製造・販売を一体的に運営する。
主要顧客は百貨店・量販店・メンズ専門店等の法人バイヤーおよびBtoC消費者。
ビジネスモデル
売上の約85%を占める国内販売セグメントでは、百貨店・量販店・専門店への卸売とBtoC直販(SHIRT HOUSE・EC・オーダーシャツ)を組み合わせる。製造セグメントでは国内3工場とラオス工場が生産を担い、内部供給と外部受注の両輪で稼働率を維持する。
消化取引形態への移行による粗利率改善と、高付加価値オリジナル商品の価格適正化が収益構造の鍵となっている。
企業の強み
百貨店チャネルにおけるオーダーシャツのシェアは82%(前期末比+3ポイント)に達しており、カスタムオーダー提供体制が競合との差別化要因として機能している。CHOYA SHIRT SHOPの展開拡大と山喜幹事ショップ計10店舗の運営が、ブランド認知と顧客接点の維持に寄与している。
量販店チャネルの消費者直販型事業「SHIRT HOUSE」は当期末で124店舗(前期末比+4店舗)を展開。コーディネイト提案型販売とSWANブランドを軸にオフィスカジュアルアイテムを拡充しており、シャツ専業メーカーとして量販店内に独自の売場を確保している点が競合他社が短期間で模倣困難な販売網を形成している。
国内3工場(山喜ソーイング・フェールムラカミ等)とラオス工場(ラオ山喜)を擁し、企画から製造まで自社グループで完結できる体制を持つ。ユニフォーム関連ではトリコット素材制服・スクールシャツが前期比増収増益を達成しており、安定的な法人需要を取り込む収益源として機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期の11,397百万円をピークに3期連続で減少し、2026年3月期は9,906百万円(前期比△8.1%)。営業利益は2024年3月期の221百万円から2025年3月期49百万円、2026年3月期△310百万円と急速に悪化。
外部要因として、オフィスカジュアル化によるドレスシャツ需要の構造的縮小、物価上昇による消費者の節約志向、円安による製品原価上昇、人件費・物流費の増加が重なった。特別損失として事業構造改善費用654百万円を計上したことで当期純損失は1,017百万円に拡大。
2027年3月期は売上高10,000百万円・営業利益130百万円・当期純利益90百万円を予想している。
成長戦略
新・中期経営計画に基づく製販一体型モデル構築とオンリー1シャツメーカーへの転換
信州工場閉鎖・国内3工場への生産集約(2026年4月稼働)により固定費削減とコスト構造最適化を推進。事業展開領域をビジネスウェアに絞り込み、在庫水準の本質的な適正化と営業体制の強化を図る。
CHOYA1886・CHOYA NEXT・CHOYA SHIRT MAKERSのアイテム拡充と高価格帯商品の販売強化を推進。量販店SHIRT HOUSE(124店舗)の運営効率向上と自社EC会員基盤(46,333名)を活用したBtoC収益拡大を図る。
タイ山喜を製造セグメントから海外販売・生産管理拠点に再編し、欧米・アジア市場での新規取引先開拓を推進。上海山喜はインド市場を重点開拓先として第三国向け受注拡大を目指す。ただし2026年3月期は海外販売セグメントが117百万円の損失を計上しており、収益化には時間を要する見込み。
最終更新: 2026年7月19日

