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テルマー湯ホールディングス株式会社

3521東証スタンダードサービス業

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テルマー湯ホールディングス株式会社3521

事業内容

テルマー湯ホールディングス株式会社(旧エコナックホールディングス)は、東京都新宿区歌舞伎町の「テルマー湯 新宿店」と東京都港区西麻布の「テルマー湯 西麻布店」の2施設を中核とする温浴事業を展開する。温浴・飲食・マッサージ・宿泊サービスを一体提供し、インバウンド需要を含む幅広い顧客層を対象とする。

補完事業として西麻布所有ビルの不動産賃貸も行う。1926年創業の繊維メーカーを前身とし、2015年に温浴事業へ本格転換した異色の経歴を持つ。

ビジネスモデル

主力の温浴事業では、入館料を基本収益としつつ、飲食・マッサージ・宿泊(西麻布店)の付帯サービスで客単価を引き上げる複合収益構造を採る。2024年8月の新宿店入館料値上げに代表されるように、価格改定による客単価改善も収益拡大の手段として活用している。

不動産事業では西麻布所有ビルの住居部分賃貸により安定的なストック収益を確保する。

企業の強み

2021期に売上高599百万円・営業損失178百万円だった業績が、2025期には売上高1,981百万円・営業利益341百万円へと急拡大。長期累積損失を解消し、1969年3月期以来56年ぶりとなる期末配当を実施した。財務体質の健全化が数値で裏付けられている。

2025期の温浴セグメント売上高1,931百万円に対し営業利益473百万円、営業利益率24.5%を達成。西麻布店の開業初期費用消滅と新宿店の入館料値上げが利益率を押し上げた。サービス業として高い収益性が確認できる。

新宿歌舞伎町・西麻布という外国人観光客の集積する東京都心2拠点に展開。2025期は西麻布店の入館者数が前年同期比9.4%増加するなど、インバウンド需要の恩恵を直接享受している。周辺宿泊施設の価格上昇も西麻布店の宿泊需要を後押しした。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高2,694百万円(前期比+36%)と大幅増収を達成したが、営業利益は307百万円と前期341百万円から約10%減少。食品セグメントがセグメント損失△18百万円を計上しており、M&A効果の発現には時間を要する見通し。

加えて、決算短信を2度にわたり訂正(セグメント情報の減価償却費・のれん償却額・固定資産増加額の誤記)した事実は、開示品質・内部管理体制への懸念を示す。

温浴セグメントの好調は、外部要因として訪日外国人増加というインバウンド需要の恩恵を受けている側面が大きい。また2024年8月の入館料値上げによる客単価改善は既に前期に織り込まれており、追加値上げなき場合の成長余地は限定的。

新宿店の入館者数動向と老朽化対応コストの増加が今後の利益率を左右する重要変数となる。

温浴事業は東京都内2店舗に売上の約74%が集中しており、自然災害・感染症・ライフライン停止等のリスクが業績全体に直結する構造的脆弱性を抱える。一方、食品セグメントは初年度赤字(△18百万円)であり、のれん償却(20,522千円)を含む投資回収の見通しが不透明。

同セグメントの黒字転換時期と温浴事業の持続的成長の両立が、中期的な株価評価の分岐点となる。

成長戦略

温浴事業の深化・客単価向上とM&A・多角化による新収益源開拓の二軸戦略

入館料値上げ(2024年8月実施済み)に加え、リラックス&コワーキングラウンジ新設や季節フェア・イベント開催により新規顧客獲得と客単価向上を図る。インバウンド需要を取り込む施設体験の高付加価値化を継続推進。

2026年3月期に新規連結した食品セグメントは初年度セグメント損失△18百万円。のれん償却(20,522千円)を含む投資回収に向け、販売拡大とコスト効率化による早期黒字転換が課題。

温浴単一事業への依存リスク低減を目的に、M&Aを活用した新規事業領域への参入を推進。食品セグメント取得はその第一弾として実行済み。今後の追加M&Aや新規事業開発の動向が成長の鍵を握る。

最終更新: 2026年7月17日