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アトムリビンテック株式会社

3426東証スタンダード金属製品

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アトムリビンテック株式会社3426

事業内容

アトムリビンテック株式会社は、明治36年創業・122年の社歴を持つ住宅用内装金物の専業ファブレスメーカーである。「家具金物」と「建具金物」を融合した「内装金物(住まいの金物)」分野を独自に創造し、取扱商品の80%以上を自社商品が占める独自の業態を形成している。

主要顧客はハウスメーカー・住宅設備機器メーカー・建材メーカー・建築金物店等であり、国内全域を販売エリアとする。東京(アトムCSタワー)・大阪に常設ショールームを構え、年2回の個展開催と総合カタログ定期刊行により販路を開拓。

東証スタンダード市場上場。売上高は10,297百万円(令和7年6月期)。

ビジネスモデル

工場を持たないファブレスメーカーとして、商品の企画・開発・販売に経営資源を集中する。製造は国内外の協力工場に委託し、中国・ベトナムの全額出資子会社を通じた海外協力工場の開拓も推進。

ハウスメーカー等への直接販売と金物卸売業界の流通ルートを組み合わせた販売体制を構築。運転資金・設備投資ともに自己資金で賄う無借金経営を維持しており、自己資本比率は89.9%(令和7年6月期末)に達する。

企業の強み

創業以来の企画開発力により、取扱商品の80%以上を自社商品が占める独自業態を形成。ソフトクローズ関連商品が主力商品群に成長しており、令和7年6月期の折戸・引戸金物の販売実績は7,659百万円(前期比3.0%増)と全体売上の74%を占める。

新商品「シンクロ連動引戸金具 SU-101」等の継続的な商品開発も実施。

令和7年6月期末の自己資本比率は89.9%(前期比12.9ポイント増)、純資産は10,430百万円。運転資金・設備投資ともに自己資金で賄う無借金経営を維持。有価証券・投資有価証券等の金融資産を保有し、財務的な安定性は極めて高い水準にある。

ISO9001(品質マネジメント、2003年取得)およびISO14001(環境マネジメント、2006年取得)の二重認証を本社・全拠点で維持。2023年1月にはSBT(Science Based Targets)イニシアチブの認定を取得し、温室効果ガス削減への取り組みを推進。

環境・品質両面での対応力が顧客との信頼関係を支えている。

エンヴァリスの着眼点

令和8年6月期第3四半期累計の経常利益433百万円は通期予想400百万円をすでに上回っており、会社側も「利益面において想定を上回る水準で推移」と認めている。しかし先行き不透明感を理由に通期予想を据え置いており、第4四半期単体では赤字(経常利益ベースで約マイナス33百万円)が想定される計算となる。

季節性や費用計上の集中度合いを精査する必要がある。

当3Q累計の売上高は前年同期比1.0%増の7,868百万円と微増収を確保したが、販売費及び一般管理費が前年同期1,629百万円から1,674百万円へ約45百万円増加したことで営業利益は前年同期比10.3%減の384百万円に落ち込んだ。売上総利益はほぼ横ばい(2,059百万円)であり、費用コントロールが利益水準を左右する構造が鮮明。

人件費・物流費等のコスト上昇が外部要因として継続する中、費用増加の内訳と抑制策の進捗を注視すべきである。

会社側は「新設住宅着工戸数は中長期的に縮小傾向で推移する」と明示しており、主力市場の構造的縮小は不可避の外部環境として認識されている。施設建築分野(店舗・事務所・教育・医療・福祉)への参入やベトナム子会社による東南アジア展開が成長の代替軸として掲げられているが、現時点では単一セグメント開示のため個別の収益貢献は不明。

これらの新規領域が売上・利益に具体的に寄与するタイムラインの開示が投資判断上の重要課題である。

成長戦略

施設建築・東南アジア展開と独自商品開発で「住空間創造企業」への進化を推進

店舗・事務所・教育・医療・福祉などの施設建築分野へ積極参入し、住宅市場依存からの分散を図る。住宅着工戸数の中長期縮小に対する構造的な対応策として位置づけられており、新規顧客層の開拓と売上基盤の多様化が期待される。

ホーチミン市に設立したATOM LIVIN TECH VIETNAM COMPANY LIMITEDにて、海外協力工場の開拓・現地販売・日本国内への商品供給拡大に注力。現地建築系展示会への出展を通じた市場情報収集と当社商品の認知度向上も推進中。

「独り歩きのできる商品を提供する」という創業理念に立ち返り、当社独自の開発商品の裾野拡大と高収益型企業への回帰を目指す。春の新作発表会(令和8年4月開催)を通じた新商品展開の周知と販路開拓を実施。

クラウド型受発注・会計管理システムの更新によるDX推進と業務効率化を図る。販売費及び一般管理費の圧縮など調整・管理可能な諸施策を講じ、困難な市場環境に対応し得る営業体制と管理体制の強化を推進している。

最終更新: 2026年7月17日